📚 参考書籍:リーダーの仮面 「いちプレーヤー」から「マネージャー」に頭を切り替える思考法(安藤広大)
📚 目次
- この本を読んで欲しい人
- 最初に確認したい重要なこと
- 優秀なマネージャーになるための3ステップ
- リーダーに必要なマインドセット
- 「ルール」の思考法
- 「位置」の思考法
- 「利益」の思考法
- 「結果」の思考法
- 「成長」の思考法
- まとめ:リーダーに求められる責任とは?
👀 この本を読んでほしい人
- 若手リーダー
- 中間管理職
- マネージャーの役割について知りたい人
- 「部下のモチベーション管理=マネジメント」だと思っている人(※本書では否定!)
✅ 最初に確認したい重要なこと
🔹 優秀な人が犯す「2つの失敗」
- 手取り足取り指導する
→ メンバーが思考停止・成長しない - プレイヤーを続けて部下を引っ張ろうとする
→ リーダーとしての責任を放棄している
🔹 生涯プレーヤーのリスク
- 年齢と共に能力は落ちる
- 結婚・子育てなど仕事以外の責任が増える
- プレイヤーは若手が優遇される
🔹 リーダーに求められること
- 部下を成長させ、チームの成果を最大化
- 自身のマネジメント軸を明確に持つ
🪜 優秀なマネージャーになるための3ステップ
- リーダーに必要なマインドセットを整える
- 5つの思考法を理解する
- 実践し、トライ&エラーを繰り返す
🧠 リーダーに必要なマインドセット
1. 組織マネジメントは「数学」である
- 感情ではなく、理論に基づいた判断を
- 数式のように「正解」がある
2. 意識すべき「5つのポイント」
観点 | 説明 |
---|---|
ルール | 言語化されたルールが必要 |
位置 | 上下関係を意識する |
利益 | 感情でなく利益で動かす |
結果 | プロセスではなく結果を重視 |
成長 | 未来の成長を優先する |
💡 自分への問いかけ(気づきを得よう)
1. 「いい人」になろうとしていないか?
- 平等性を保つ (仲の良さで態度を変えない)
- 適度な緊張感が人を成長させる
2. 「待つ」ことを我慢できるか?
- 過度なサポートは「成長」を妨げてしまう
3. 部下と「競争」をしていないか?
- 過去のやり方や自分のやり方を押し付けて、部下と競ってはいけない
4. 「マネジメント」を優先しているか?
- 自分の数字や成果よりも「部下の指導」を優先すること
5. 「辞めないかどうか」を気にしすぎていないか?
-
「ルールに従えない人」や「成長意欲のない人」が辞めるのはどうしようもない
-
会社が成長し自分の成長を認識できるなら、人は辞めない
-
重要なことは、「頑張りたい人間」は全員活かすこと
📏 「ルール」の思考法
1. ルールを決める上で重要なこと
- 現場レベルでルールを定めるのは「リーダー」の役割
- 感情を持ち込まない(以下はNG例)
- あの人は結果を出しているから大目にみよう
- 上司だから特別扱いしよう
- ルールは誰でも守れることが絶対条件
2. ルールは大きく分けて「2種類」存在する
🔹 行動のルール
- 会社が設定した目標と連動する
- 達成度によって評価が決まる
具体的な例:
- 1日に10件営業回りをする
- 会社に1000万円の利益をもたらす
🔸 姿勢のルール
- 「できる・できない」が存在しないルール
- やろうと思えば、誰でもできる
具体的な例:
- あいさつをしましょう
- 会議には遅れず参加しましょう
- 日報を17時までに提出しましょう
3. ルールを守らせるとき、大事なポイント
- 主語を曖昧にしない
- 「責任は自分が持つ」ということを伝える
- 「上司が言っていたよ」「この会社ではダメだよ」⇦ NG
- 誰が何をいつまでにやるかを明確にする
- 「誰かやってね」は不公平感を生む
4. 実践してみよう!(ルールの設定)
✖️ 悪い例:
会議には時間通りに出席しましょう
✅ 良い例:
全員、会議が始まる3分前には着席しましょう
📣 どうやって伝えるのか?
口頭だけではNG!以下の方法を使おう:
- 一斉メールで伝える
- 全員が閲覧可能な共有ファイルを作る
- ルールをまとめて紙で配布する
🧭 「位置」の思考法
1. 組織構造(ピラミッド構造)のメリット
- 成長スピードが早い
- 決定する人が「明確」で、「責任」の所在がハッキリしている
2. リーダーがすべきこと
- 部下に「誰から評価されるのか」を理解させる
↳ 直属の上司=自分が評価する立場 - 評価に感情を含めると、平等性を損ない、信頼を失う
3. 指示の伝え方
- 必ず「言い切り口調」で伝える
- 決定権を相手に委ねない
- 責任の所在を曖昧にしない
- 必ず「締め切り」を提示する
4. ほうれんそうのポイント
- 自主性を尊重しすぎると、「できる人」と「できない人」の差が広がる
- 結果が出ない部下は「ほうれんそう」の回数を増やす
- 「いつ報告すべきか」をルール化する
- 機械的に事実だけを聞く(褒める・叱るなど感情は入れない)
⚠️ 注意:「報告・連絡」と「相談」は異なる
以下の2つの「相談」には対応が必要:
- 部下の権限では決められないこと
- 自分で決めていい範囲かどうか迷っていること
→ 上記以外は相手に判断を委ねる
5. 実践してみよう!(正しい「ほうれんそう」)
📝 指示を出す
1日で3件の得意先を回ってください
⏰ 「締め切り」を設定する
できたかどうか、17時までに報告してください
📊 報告に対して、機械的な評価をする
💰 「利益」の思考法
1. 人は何をきっかけに行動するのか
- 自分に「利益」があるかどうかで動く
- 人は、自分に利益をもたらしてくれる人についていく
2. 会社員として素早く成長するには?
- 「会社にうまく使われること」が近道
- 会社で評価されない人が、社会で評価されることは稀
3. 個人の利益を求めてはいけないのか?
- 集団のルールの中で、個人が自分らしさを発揮するのはOK
- 集団の利益アップのために、自分がどんな貢献ができるかを考える
- 組織のために動くことが、結果として「個人の利益」につながるのが理想
4. 恐怖の感情を利用しよう
- ✅ 組織の利益が減ることへの恐怖 → OK
- ❌ 自分が嫌な気持ちになることへの恐怖 → NG
5. 具体的な実践方法
- 相手の言動から「事実のみ」を抜き出す
- 曖昧な表現は「数字」で置き換える
- 「詰める」のではなく、淡々と事実を確認する
- 自分の価値観を押し付けない(仕事の意味は本人が見出すもの)
- 聞かれた場合のみ、自分の価値観を共有する
- 健全な「競争状態」を作る(切磋琢磨できる環境)
6. 良い競争状態を作るには?
- 評価に不平等がないこと(フェアな制度)
- 全員が守るべき「ルール」があること
- 成績が「可視化」されていること
7. 実践してみよう!(言い訳スルー術)
- 「どう感じているか」という感想は受け流す
- 次にどんな「行動」を取るかを問い続ける
- モチベーションを上げるようなフィードバックはしない
- 改善点が明確な場合は「情報」として受け止める
- 業務の必要性を問われた場合:
「それはあなたが判断することではなく、責任者である私が決めることです」とハッキリ伝える
🎯 「結果」の思考法
1. プロセスと結果
2. 自己評価と他者評価
- 大切なのは「他者評価」
- 「自己評価」が認められるのは、「他者評価」が高いときだけ
3. 誰に評価されるのが重要なのか?
📌 会社の評価 >>> お客さんの評価
顧客ニーズに偏ると、組織利益とズレる可能性あり
4. リーダーはプロセスを評価するな
- 「褒めれば伸びる」は子育ての理論
- 勉強 → 成果が見えづらいため、モチベ管理が必要
- 仕事 → 給与や昇給という見返りがある
- リーダーはプロセスではなく「結果」だけを管理すべき
5. リーダーがやるべき「点と点」の管理術
-
🎯 最初に「目標設定」して任せる
💡 ポイント: 「期限」と「状態」 を明確に! -
📈 最後に「結果」を報告してもらい評価する
-
👀 取り組み中の関わり方:
- 明らかなミス(例:言葉遣い)は指摘してOK
- 自分の過去のやり方を押し付けるのはNG
- 新人教育はやり方をきちんと教えることが必要
- 「見て学べ」「背中で語る」は責任放棄
-
❌ 結果がNGだったら:
- 「できなかったこと」を言語化して指摘
- 「どうすればOKか」まで明確に伝える
6. 実践してみよう!(点と点の目標設定)
🎯 目標設定(数値化する)
例:来月は10件の契約を成立させてください
🙊 プロセス(基本は口出ししない)
※新人や異動直後の場合は例外として丁寧に教える
📊 結果(報連相で確認する)
🌱 「成長」の思考法
1. 健全な「競争」を促そう
- 部下に「結果」と「評価」のギャップを認識させる
- 次の目標は「変えるべき行動」とセットで設定する
- 👉 ギャップを埋めることが=成長
2. 健全な競争が起きた時、リーダーがすべきこと
- 次の行動を「自ら」考えさせる
- リーダーは「先頭を走らない」こと
- 成長の場を用意し、信じて「待つ」姿勢を持つ
3. スキルの差はあっという間に埋まる
- 経験を積み上げることで、誰でも一定ラインに到達可能
- トップは何度も入れ替わる ⇒ 健全な競争の証拠
- メンバー間の差を埋めつつ、組織全体が成長していく
4. 優秀な人だけを集めても失敗する理由
- 組織で活躍するには「能力」と「組織適応能力」が50:50
- 優秀でも組織適応力が低ければ、50%の力しか出せない
🔍 組織適応能力の判断基準
→ 「姿勢のルール」をきちんと守れるかどうか
5. 「変わった気になる」をなくそう
- 人は経験を通じてしか変われない
- 「知識」を得る(読書・勉強・話を聞く)は入口にすぎない
- 経験を重ねて、初めて「本質」にたどり着ける
6. 「わかった気にさせる」はNG
- 部下が失敗しないように丁寧すぎる指導は逆効果
- ❌ 先回りして守る ⇒ 成長の機会を奪う
- ✅ リーダーの役目は「目標を与え、まずはやらせてみる」
7. 実践してみよう!(とにかく一度行動させる)
部下が指示や目標に懐疑的な場合、こう伝えよう👇
✅ 「まずは一度、やってみてください。やってみれば見えてくるものが必ずあります」
✅ 「あなたが実際にやってみて、もし失敗したとしても、それは上司である私の責任です。ですから、思い切ってやってみてください」
✅ まとめ:リーダーに求められる責任とは?
🎯 部下を「成長」させること
- 稼ぐ力を身につけさせる
- 自分の力で食べていける状態にする
🛡️ 社長がいなくても、会社がなくなっても…
- どこでも生き残れる力をつけさせる
一人ひとりが「自立」しても通用する人材に育てることが使命
🤝 チーム全体の「成長」を目指す
- 特定のエースに頼るのではなく、全員がレベルアップする組織を作る
- 「1人の力」ではなく、「全体の底上げ」がリーダーの真の成果
最後に
今回は「リーダーの仮面」という書籍をまとめてみました!
私は高校教師として働いていた経験もありますが、当時にこの書籍を読んで実践してみたかったなと思うような素敵な内容でした!
感情論を脱し、「マネジメントは再現可能な技術」として習得したい方におすすめの一冊です!
株式会社シンシア
株式会社xincereでは、実務未経験のエンジニアの方や学生エンジニアインターンを採用し一緒に働いています。
※ シンシアにおける働き方の様子はこちら
シンシアでは、年間100人程度の実務未経験の方が応募し技術面接を受けます。
その経験を通し、実務未経験者の方にぜひ身につけて欲しい技術力(文法)をここでは紹介していきます。
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