木曜日, 5月 15, 2025
ホームニュースゲームニュース往年の名作シューティング「グラディウス」シリーズ生誕40周年! 全6タイトルのサントラをマルゴト・キイテミタ!

往年の名作シューティング「グラディウス」シリーズ生誕40周年! 全6タイトルのサントラをマルゴト・キイテミタ!


 1985年5月29日にコナミから発売され、間もなく稼働40周年を迎える、アーケード用横スクロールシューティングゲームの傑作「グラディウス」。斬新なパワーアップシステム、美しいビジュアル、そしてプレイヤーのテンションを大いに高めるサウンドは、全国各地のゲームセンターに集うプレイヤーたちから絶大な支持を受けた。

 以後、翌1986年に発売された「沙羅曼蛇」をはじめ数々のシリーズ作品、および移植、派生タイトルが家庭用でも多数登場。そして今年2025年の8月7日には、元祖「グラディウス」ほかシリーズ6タイトルに加え、完全新作の「沙羅曼蛇III」が遊べるプレイステーション 5/Xbox Siries X|S/Nintendo Switch/PC(Steam)用ソフト「グラディウス オリジン コレクション」の発売が予定されており、その人気はいまだ衰え知らない。

 さらにゲームソフトの発売に先駆けて、同社から本作に収録されている「沙羅曼蛇III」をのぞく「オリジン」6タイトルのサウンドトラックが、5月15日からサブスク配信されることが明らかになった。配信されるのは、以下の5種類のアルバムだ。

・「グラディウス ORIGINAL SOUNDTRACK」
・「沙羅曼蛇 & LIFE FORCE ORIGINAL SOUNDTRACK」
・「グラディウスII GOFERの野望 ORIGINAL SOUNDTRACK」
・「グラディウスIII 伝説から神話へ ORIGINAL SOUNDTRACK」
・「沙羅曼蛇2 ORIGINAL SOUNDTRACK」

 上記の各アルバムは「着信★うた♪」「iTunes Store」「レコチョク」などで配信され、1曲単位でのDL購入も可能。また「Apple Music」「Spotify」「Amazon Music Prime」などでは、サブスクによる視聴もできる予定だ。

 以下、本稿では「オリジン」全6タイトルのプレイ経験を持つ筆者が、全収録曲を聴いたうえでまとめた、本サントラの特長や聴きどころなどをたっぷりとご紹介する。

【グラディウス オリジン コレクション (GRADIUS ORIGIN COLLECTION) 発売告知トレーラー 沙羅曼蛇III も収録! (CERO) | KONAMI】

40年前の衝撃が、再び「マルゴト・ヤッテクル」:「グラディウス ORIGINAL SOUNDTRACK」

 「グラディウス ORIGINAL SOUNDTRACK」には、「1・9・8・5・宇宙が・マルゴト・ヤッテクル」のキャッチコピーを引っ提げて登場した、元祖「グラディウス」の全BGMが収録されている。

 ゲーム開始直後、および各ステージ序盤の空中戦に流れるBGM「Beginning Of The History」はもちろん、1~7までの全ステージと対ボス戦のBGMに加え、ゲームオーバー時に流れる「Game Over」、ランキング曲「Historic Soldier」、さらには未使用BGM「GRADIUS Spare BGM」と、BEMANIシリーズの音楽ゲームでもすっかりおなじみになった、基板を起動した際に流れる「Morning Music」がバッチリ聴けるのが嬉しい。

 1986年にアルファレコードが発売した「コナミ・ゲーム・ミュージック VOL.1」に収録された本作の曲と比較してみたが、本サントラのほうが音質がとても良い。メーカーに確認したところ、「沙羅曼蛇2」以外の5タイトルは、2021年に発売されたアルバム「ミュージックフロムコナミアーケードシューティング」と同じ音源を使用しているとのことだった。

 よって、本サントラの各曲は「コナミ・ゲーム・ミュージック VOL.1」など、80~90年代に発売されたアルバムのように、編集で曲にエコーをかけていない。「グラディウス」生誕40周年にちなんで、音に特別な加工をせず、ゲームの基板から流れる原音に極力近い形で聴ける、つまり「原点回帰」が本サントラのコンセプトなのだろう。

 本サントラのトラック12の曲「GRADIUS Spare BGM」は、実際のゲームには使用されなかった、いわゆる「ボツ(未使用)曲」だ。本曲は「コナミ・ゲーム・ミュージックVOL.1」にも収録されていたが、本トラックの最後の約8秒間に流れるメロディまでは収録されていなかった。このメロディが最初に収録されたのは、おそらく2011年に発売されたアルバム「GRADIUS ULTIMATE COLLECTION」で、先述の「ミュージックフロムコナミアーケードシューティング」にも収録されていた。極めてシンプルなメロディだが、今まで一度も聴いたことがない人であれば「まだ、こんな未知の曲があったとは!」と驚くこと間違いなしだ。

比較に使用した、筆者の私物「コナミ・ゲーム・ミュージック VOL.1」(※写真は2002年発売の再販版)

懐かしの「ステレオ出力筐体」さながらの迫力を再現した「沙羅曼蛇 & LIFE FORCE ORIGINAL SOUNDTRACK」

 本サントラでは、1986年に登場したシリーズ第2弾「沙羅曼蛇」と、その海外版を国内向けタイトルとして1987年に発売された「LIFE FORCE(ライフフォース)」の2タイトル分の曲がまとめて楽しめる。

 「沙羅曼蛇」の曲は、ステージ1~6の各BGM、6面の対ビッグコア戦のBGM「Aircraft Carrier」、対ボス戦のBGM「Poison of Snake」、エンディング曲「Peace Again」、ゲームオーバー曲「Crystal Forever」の全13トラック。ゲーム開始時に流れる「Destroy them all!」など、本作有名なボイスは収録されておらず、純粋に曲だけを楽しめる。

 本作は1986年当時、ステレオ出力対応のスピーカーを搭載した専用筐体で発売されたこともあってか、本サントラの各曲も当時の筐体と同様に聴けるよう、左右のパンをちゃんと振り分けており、1987年にアルファレコードから発売された「コナミック・ゲーム・フリークス」などに過去に本作の曲が収録されたアルバムよりも、やはり音質が良い。

 「LIFE FORCE」は「沙羅曼蛇」と曲が異なる、ステージ2のBGM「Thunderbolt」、同じくステージ4「Slash Fighter」、ステージ5「Combat」の3曲のみを配信。「沙羅曼蛇」のBGMは知っているけど、本作を未プレイまたはBGMを知らない人は、「沙羅曼蛇」とはまったく違うこれらの曲を、この機会にぜひじっくりと聴いていただきたい。

こちらは「沙羅曼蛇」ほか、多数のコナミ作品の曲が収録された「コナミック・ゲーム・フリークス」(※写真は2005年発売の再販版)

メロディがより引き立つようになった「グラディウスII GOFERの野望 ORIGINAL SOUNDTRACK」

 1988年に発売された、「グラディウス」の正統続編にあたる本作のサントラは、最初のトラックがデモ画面で流れる「Title Demo」で、以下4種類の機体(パワーアップ形態)を選択する画面で流れる「Equipment」、各ステージ序盤の空中戦BGM「TABIDACHI」と「A Shooting Star」、1~6ステージのBGM、ステージ7に出現する各ボス戦のBGM4曲、ステージ8のBGM4曲、対ボス戦のBGM「Take Care!」、ゲームオーバー曲「GAME OVER」、ランキング曲「RANKING BGM」、エンディング曲「Farewell」の順に収録されている。

 こちらもアルバム「スペース・オデッセイ・グラディウスII」と比較してみたが、やはり音質は今回のサントラのほうがずっと良い。あくまで筆者の私見になるが、本サントラの収録曲は全般的に、メロディパートが昔のアルバムに比べて、より聴き取りやすい印象を受ける。特に、ステージ2のBGM「Synthetic Life」は、過去に聴いたアルバムとは全然違ったのでびっくりした。

 なおステージ5のBGMは、プレイ中は前半に「The Old Stone Age 1」が流れ、後半から大幅にテンポアップする「The Old Stone Age 2」に変化する仕組みになっているが、本サントラでは2曲を1トラックにまとめた形で収録されている。

1988年にアポロン音楽工業が発売した「スペース・オデッセイ・グラディウスII」

未使用曲も収録! 「グラディウスIII 伝説から神話へ ORIGINAL SOUNDTRACK」

 1989年に発売された「グラディウスIII」は、過去のシリーズ作品よりもステージ数に加え、曲のバリエーションがさらに増していることもあり、本サントラは合計28トラックも用意されている。

 収録の順番は、「グラディウスII」と同様にデモ画面の曲「Prelude of Legend」から始まり、モード・機体セレクト時に流れる「Invitation」、空中戦のBGM2曲、1~10ステージの全BGMと続く(※ステージ3のBGMは2トラック、ステージ10は3トラックに分かれている)。

 各ステージのBGM以降は、ステージ10序盤のボスラッシュ地帯のBGMをまとめた「Boss On Parede」、対ボス戦のBGM「Dark Foce」、ゲームオーバー曲「Game Over」、ランキング曲「King of Kings」、ビギナーモードのエンディング曲「Congratulations」、通常モードのエンディング曲「Return to the Star」と続く。加えて、ステージ3をプレイ中に特定の条件を満たすと流れる隠しBGM「A Long Time Ago」と、エクストラステージのBGM「GRADIUS-SALAMANDER」、さらに未使用曲を3曲を加えた、全28トラックを収録している。

 1990年に発売されたアルバム「グラディウスIII」は、 トラック5の「序章」には「Prelude of Legend」と「Invitation」の2曲が、トラック6の「一次攻撃」には空中戦のBGM「Departure for Space」とステージ1~3のBGMが続けて流れるなど、複数の曲を1トラックにまとめ、一部のBGMにはSE(効果音)も同時に収録していた。本サントラでは、前述のとおり1曲につき1トラックに分け、どのトラックもSEは一切収録していない。各曲の音質も、もちろん良好だ。

 未使用曲「NO USE 1」は、初代「グラディウス」の「Beginning Of The History」が原曲で、同じく「NO USE 2」は「グラディウスII」ステージ6の「Maximum Speed」が原曲だ。また「NO USE 3」は、前述のアルバムに収録されていたドラマ仕立てのトラック「開発秘話『真夏の夜明けに正月を見た』」のBGMとして最初に公開されたものと思われる。2021年に発売された「ミュージック フロム コナミアーケードシューティング」以来となる、これらの未使用曲にもぜひご注目を。

 ちなみに、ショッピングサイト「コナミスタイル」の公式Xアカウント(@konamistyle)によると、「グラディウス オリジンコレクション」版の「グラディウスIII」は、沙羅曼蛇面の各BGMにステレオで再生できる設定があるとのこと。こちらの追加機能も、今から実に楽しみである。

1990年にキングレコードから発売されたアルバム「グラディウスIII」

発売29年目で初の収録が実現した、幻の曲も楽しめる「沙羅曼蛇2」

 1996年に発売された作品で、プレイ中は歴代の「グラディウス」シリーズに使用された曲をモチーフにしたBGMが多数流れる特徴を持つ。

 本サントラも、デモ画面で流れる「A Theme of Salamander2」から始まり、1~6ステージのBGM、2周目ステージ1のBGM「Power of Anger (Maeda Version)」、2周目ステージ4「Last Exit (Maeda Version)」、2周目ステージ5のBGM「Planet Ratis (Maeda Version)」、対ボス戦のBGM各種、ラスボス手前のBGM「PRELUDE OF THE LAST BATTLE」、ラスボス戦のBGM、エンディング曲、ランキング曲、ゲームオーバー曲、未使用曲が3曲と、AMショーバージョンのエンディング曲(※)「Ending」の合計22トラックが用意されている。

※AMショー:かつて、毎年1回開催されていた、新作アーケードゲームの展示イベントのこと。現在の「ジャパンアミューズメントエキスポ」の源流にあたる

 1996年に発売されたアルバム「沙羅曼蛇2・オリジナル・ゲーム・サントラ」と「ミュージック フロム コナミアーケードコレクション」の収録曲と聴き比べてみたが、どのトラックもこれらのアルバムよりもボリュームがやや抑えめな印象。おそらく、これらのアルバムと録音方法が異なるためだろう。また未使用曲の3曲は、「ミュージック フロム コナミアーケードシューティング」には収録されておらず、おそらく「沙羅曼蛇2・オリジナル・ゲーム・サントラ」以来の収録かと思われる。しかも、3曲ともアルバム版とは音色がかなり異なるので、筆者は初めて聴いたときには大いに驚かされた。

 加えて、AMショーバージョンのエンディング曲「Ending」は、これらのアルバムにも収録されていない、まさに幻の1曲。未使用曲の3曲とともに、こちらも絶対に聴き逃せないポイントだ。

1996年に発売されたアルバム「沙羅曼蛇2・オリジナル・ゲーム・サントラ」

 繰り返しになるが、今回ご紹介したサントラは、80~90年代に発売されたアルバムのように、音にエコーを掛けたり、SEを重ねたりするなどの加工は行なわず、いずれも基板から流れる原音に極力近い形で聴けるよう編集していた印象を率直に受けた。おそらく「オリジン」、すなわち「原点回帰」をコンセプトにしたからであろう。各収録曲の尺は、タイトルデモやゲームオーバーなど、実機でループしない曲は1ループで終了させ、それ以外のBGMは基本2ループ(※3ループ目の途中でフェードアウト)で統一しているようだ。

 欲を言えば、各サントラの最初のトラックに「クレジット音」(※コインを投入したときに流れる音)も収録してほしかったところ。再生時間は極めて短いが、アーケードゲームならではの面白さが詰まったクレジット音も、ぜひ追加配信をお願いしたいところだ。

 あるいは「原点回帰」からは外れてしまうが、久しく聴く機会がない、アルバム「コナミ・ゲーム・ミュージックVOL.1」に収録された「グラディウス」のアレンジメドレー曲や、「グラディウスIII」に収録された、前述のお笑いトラック「「開発秘話『真夏の夜明けに正月を見た』」」なども追加配信して、「グラディウス」誕生40周年のお祝いをいっそう盛り上げてはどうかとも思うが、欲張り過ぎであろうか?

 とはいえ、スマホ1台あればいつでも手軽に、全6タイトルの曲が聴ける環境が整ったのはまさに朗報。「グラディウス オリジン コレクション」の発売に先駆け、歴代シリーズ作品の名曲を大いに楽しみみたい。





続きを見る


🧠 編集部の感想:
「グラディウス」シリーズの40周年を祝うニュースは、往年のファンにとって嬉しい知らせですね!音質が改善されたサウンドトラックは、当時の懐かしさを新鮮な形で楽しめそうです。また、新作を含むコレクションも期待が高まります。

Views: 0

RELATED ARTICLES

返事を書く

あなたのコメントを入力してください。
ここにあなたの名前を入力してください

- Advertisment -

インモビ転職