日曜日, 6月 8, 2025
- Advertisment -
ホーム自動化年間1,000時間を楽々削減!製造現場でのRPA活用栗原 ~あなたのコンサルタント~

年間1,000時間を楽々削減!製造現場でのRPA活用栗原 ~あなたのコンサルタント~

🧠 概要:

概要

この記事は、中小製造業A社においてRPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)を導入し、年間1,000時間以上の人件費削減を達成した事例を紹介しています。定型作業の自動化による業務効率化やミスの削減、顧客満足度向上の効果も述べられています。RPA導入の成功には、明確な目標設定や教育体制の構築、定期的なメンテナンスが重要であると強調されています。

要約の箇条書き

  • 中小製造業A社の業務効率化のためにRPAを導入。
  • 定型的な事務作業や見積もり業務に400時間以上を費やしていた。
  • RPA導入後、月次報告書作成、見積もり、発注業務を自動化。
  • 自動化により月間120時間以上を削減し、年間1,000時間の人件費削減を達成。
  • 自動化の成功には、作業選定、担当者のトレーニング、運用体制が重要。
  • RPA導入によって業務品質が向上し、顧客満足度も改善。
  • 中小企業でもRPAを活用することで生産性向上が可能。

年間1,000時間を楽々削減!製造現場でのRPA活用栗原 ~あなたのコンサルタント~

栗原 ~あなたのコンサルタント~

2025年6月6日 16:29

■こんな方に向けた内容です製造業で業務効率化を検討している経営者や現場責任者の方RPA導入に興味があるが、具体的な成功事例を知りたい方

人件費削減や業務自動化プロジェクトを担当する実務者の方

僕が関わった中小製造業A社では、もともと定型的な事務作業や見積もり業務に多くの時間を費やしていました。受注のたびにエクセルに手入力でデータを打ち込み、複数のシステムを行き来しながら納期を調整し、検収後の請求書発行まで一連の流れを人手で管理していたんです。その結果、毎月の事務処理に300時間、見積もり業務に月間50時間、月次報告書作成に100時間など合計で400時間以上が丸々事務作業に取られてしまい、「本来もっと戦略的な業務に人材を振り向けたいのに」という課題を抱えていました。

そこで、A社の経営陣から「RPAを導入してこれらの定型作業を自動化できないか」と相談を受けたのが始まりでした。正直、僕自身も製造業の現場には強くありませんでしたが、Excel操作や定型処理の自動化というテーマには自信がありました。最初はRPAツールを使いこなせるか不安でしたが、UIPathなどの主要RPA製品はドラッグアンドドロップでフローを作れるので、思ったより簡単に操作できたんですよね。

まず取り組んだのは月次報告書作成の自動化です。これまでは毎月末に複数の部署から売上データや在庫データを集め、エクセルで集計し、報告書を作成していたのですが、人手が足りないときには締め日を過ぎても作成が終わらず、経営層が正確な数字をつかめないという問題が起きていました。ここをRPAで自動化するために、各部署のフォルダにあるCSVやエクセルファイルを所定のフォーマットにマージし、ランキングやグラフを自動で作成してPDF出力するようにフローを組みました。最初のテストでは思い通りに動かず、仮想マシンの環境設定やパスの参照先を何度も修正しましたが、およそ1カ月ほどで安定稼働するようになりました。

次に見積もり業務に着手しました。A社では見積依頼が来ると営業が見積書のテンプレートに商品コードや単価をコピペし、計算式を手入力して工賃や送料を加算していました。この作業はパターン化されているのに、Excelの関数を手動で組んだり検索している時間が膨大で、月間50時間を要していたのです。そこでRPAに見積依頼メールを監視させ、添付された仕様書から製品コードを抽出し、あらかじめ用意した価格表をデータベースから参照して自動計算し、見積書を完成させるフローを構築しました。この仕組みにより、見積作成にかかる時間は平均5分程度にまで短縮され、月間50時間の作業がほぼ丸ごと削減できるようになったのです。

受注から納期調整、発注指示といったプロセスもRPAでサポートしました。発注システムへの手入力作業や、取引先へのメール送信はミスが起きやすい作業の代表格ですが、RPAを使うと数クリックで自動処理できます。具体的にはWebベースの発注システムにアクセスし、RPAロボットがログインして必要な項目を入力、発注書を発行し、そのPDFを取引先宛にメール送信するといった一連の処理を自動化しました。導入前は月間80時間程度かかっていた発注作業が、導入後はボタン一つで10分以内に終わるようになり、月間70時間の削減効果が生まれました。

こうして1~2カ月で月次報告書作成、見積もり作成、発注業務の3つを自動化し、合計で月間120時間以上の削減に成功しました。残り1カ月は請求書発行や入金管理、勤怠チェックなどのバックオフィス部分にも着手し、最終的には製造業全体で年間1,000時間、ざっくり言えばフルタイムの1人分以上の人件費を削減することができたわけです。

導入のポイントとしては、まずRPAの対象を選定するときに「人手でやらなくてもいい作業」を明確にすることが大事です。完璧に自動化しようとすると時間がかかるので、はじめは月初や月末に集中する定型作業や、ミスが許されない重要業務だけを優先しました。次に、RPA導入にあたってはツールに慣れるためのトレーニング期間をしっかり確保し、現場の担当者が「自分でも修正やメンテナンスができる」レベルに育成することが必要です。A社ではIT知識が浅い現場スタッフにも理解してもらうために、「実演しながら解説するハンズオン形式」の研修を繰り返しました。

また、RPAを導入して終わりではなく、定期的にログをチェックし、エラー発生時には速やかに原因を特定して修正する体制も構築しました。最初はフローの仕様変更に伴うエラーが月に数件発生し、現場から「ロボが動いてない」とクレームが出ることがありましたが、すぐに原因を報告し、改善策を講じることで信頼を得られました。こうした細かな運用体制を敷かないと、せっかく導入したRPAもすぐに停止してしまい、現場の反発を招く危険があります。

最後に、人件費削減だけではなく、RPA導入によって業務品質が向上したことも特筆すべき点です。以前は手入力ミスで請求金額が誤って顧客に送られるといったトラブルが年間数件発生していましたが、自動化後はそのようなミスがゼロになり、クレーム対応に割いていた時間も大幅に減少しました。結果として顧客満足度が向上し、リピート受注率の改善にもつながったんです。

中小製造業がRPAを使って年間1,000時間の人件費を削減するためには、最初に明確な目標設定を行い、対象業務を絞って小さく始めること、現場担当者への教育と運用体制を整えること、そして定期的なメンテナンスを怠らないことが成功の秘訣です。大企業のように大規模なシステム投資ができなくても、RPAを活用すれば現場の生産性を飛躍的に改善できる可能性があります。ぜひ本記事を参考にして、自社でもRPA導入を検討してみてください。



続きをみる


Views: 0

RELATED ARTICLES

返事を書く

あなたのコメントを入力してください。
ここにあなたの名前を入力してください

- Advertisment -