土曜日, 5月 24, 2025
ホームレビュー映画坂元裕二、至高の作品『片思い世界』~過去作と繋がる「生死観」~‧₊˚✩彡 ̥

坂元裕二、至高の作品『片思い世界』~過去作と繋がる「生死観」~‧₊˚✩彡 ̥

🧠 あらすじと概要:

映画『片思い世界』のあらすじと要約

あらすじ:
『片思い世界』は、三人の主人公、美咲、優花、さくらが、それぞれの片思いと向き合う物語です。彼女たちは切なく苦しい恋情を抱えながらも、日常を送り、互いの存在に支え合っています。この作品は、愛する人との別れや、生死についての深い意見を探求しており、観客に感情的な共鳴をもたらします。

要約:
この記事では、映画『片思い世界』の感想を中心に、作者の坂元裕二の生死観や過去作品との関連について綴られています。作品は、登場人物たちの愛や思いが描かれ、死後の世界や人生の意味について深いメッセージが込められています。坂元の独特な視点が強調され、過去や現在、未来が共存するという新しい見解が示されている点が印象的です。映画を通じて、観客が忘れかけていた感情を呼び起こし、生涯の大切さを再認識させるような力強い作品とされています。

坂元裕二、至高の作品『片思い世界』~過去作と繋がる「生死観」~‧₊˚✩彡 ̥

‧₊˚✩彡 ̥

どうも、お久しぶりです。約2カ月ぶりの投稿になってしまいました…(しかもこの下書きを書いたのももう2週間くらい前)

それはそうと、4月から社会人生活がはじまり、研修や業務に追われていてバタバタする日々を過ごしています。

前置きはこれくらいにして、先日ずーっと楽しみにしていた『片思い世界』をやっと見に行ってきました。(それもう1ヶ月くらい前)豪華キャストで、坂元裕二脚本、土井泰祐監督ということもあり、期待値はマックスでした。内容は色んな意味で衝撃的で3人それぞれの片思いが切なくて、苦しくて、愛おしくて胸が張り裂けそうになりました。大切な人に会えなくても、ただ毎日を過ごして、美味しいものを食べて、ぐっすり眠ってほしいと願いたくなる、「ありがとう」って「元気でね」って伝えたくなるそんな作品でした。

今回の映画は特に坂元節が炸裂していた気がします。これまでの作品にリンクする部分が多くあったし、個人的に坂元さんの考える自身の「生死観」がより明確に語られていたのが印象的でした。

そして、今回は同じく坂元脚本である『大豆田とわ子と三人の元夫』と『ファーストキス』に絡めて感想を綴っていこうと思います。

まず、『片思い世界』の美咲、優花、さくらの不思議な関係と衝撃的な過去に触れて、『大豆田とわ子と三人の元夫』の小鳥遊さんの言葉を思い出しました。

あなたが笑っている彼女を見たことがあるのなら今も彼女は笑っているし5歳のあなたと5歳の彼女は今も手を繋いでいて今からだっていつだって気持ちを伝えることができる幸せな結末も悲しい結末もやり残したこともないあるのはその人がどういう人だったかということだけ人生にはふたつのルールがあって亡くなった人を不幸だと思ってはいけない生きている人は幸せを目指さなければならない人はときどきさびしくなるけど人生を楽しめる

楽しんでいいに決まってる

『大豆田とわ子と三人の元夫』
小鳥遊大史

3人の衝撃的な過去を知った時、とても悲しくなりました。3人は3人だけの世界で暮らしていて、もう二度と大切な人と交わることも、気持ちを伝えることもできない環境にいる。いわば、その隔離された世界でわたしたちのいる世界をそっと見守っている。そう思うと、なんて残酷で悲しいんだろうと心が締め付けられました。でも、この世界に居なくても3人は3人の世界で手を繋いで、立派に成長し続けている。手を取り合って懸命に生きてきた姿を知った時、笑っている3人がちゃんと存在している、それだけで良かったんだと納得できる自分もいました。

そして、優花のお母さんの言葉にリンクします。

あなたが生まれてきたことは無駄じゃなかったよ人の人生に長いも短いもないのあなたはちゃんと生きたんだよ

生まれてきてくれてありがとう

『片思い世界』 片石彩芽

優花の思いはちゃんお母さんに届いた。そして、優花もお母さんのその思いをちゃんと受け取った。「亡くなった人を不幸だと思ってはいけない」、これはまさに幼くして亡くなった3人を称えている言葉だと思います。結果はどうであれ3人は3人の人生を全うした、それはかわいそうとかそういうことじゃなくて、ただちゃんと生きてたよって、それまでの人生を頑張ったよってことなんだと思います。その言葉がこの世界に残されている人から出てきたことが本当に救われた。

きっと元気に過ごしているから、わたしも頑張ろうと思うことができる。

そして、『ファーストキス』では、はっきりと過去・現在・未来が同時に存在していることを述べています。

でもね、こんな物理的観点もあります時は流れておらず、過去、現在、未来は同時に存在している人類には認識できていないだけでわたしたちは恐竜やハルキゲニアと同じ時空を生きているし自分の死後に生まれるとも同時に生きているとも言えるんです人生は決して短くはないし未来が決まっているというのは

なんだか運命の赤い糸みたいでどきどきしませんか

『ファーストキス』 硯駈

私自身、過去は思い出となって消えてしまうと思っていたし、人は亡くなったらもうこの世ではないどこかに行ってしまうものだと思っていました。でも、もしかしたらそういうわけでもないのかもしれない。きっと過去の私も過去の中で生きていて、未来の私も忙しく過ごしている、そんな想像が膨らみました。仮にそうでもそうじゃなくても私たちと同じような世界で普通に元気に暮らして、美味しいものを食べて、おしゃべりして夜更かしとかしていて欲しい、なんてことを願ってしまうくらいです。

坂元さんの作品は、映画だけど、ドラマだけど、セリフだけど、演技だけど、それすら忘れてしまうくらいに何気ない言葉に魂を込められていて毎回、忘れていたものを思い出させてくれるような力があります。この作品で今までの「生死観」が覆させられた気がします。

わたしの映画番付が変わるくらい久しく良い映画に出会えました。

それでは今回はここまで
また次の記事でお会いしましょう~

P.S 横浜流星氏も最高に良かったです…

‧₊˚✩彡 ̥



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