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概要
この記事は、日本の建設コンサルタント業界の現状について解説している。国土強靭化や老朽インフラへの対応といった取り組みが進む中、建設コンサルタントの需要は高いが、人件費上昇などのコスト増が影響し、利益は減少している。記事では、受注高や売上高の統計、各事業分野の取り組み、業界の全体的な動向について詳述されている。
要約
- 景気動向: 日本経済は雇用やインバウンド需要により回復傾向だが、外部リスクで先行き不透明。
- 建設コンサル業界の機会: 国土強靱化や老朽インフラ対応、気候変動への取り組みが業務機会を拡大。
- 受注高: 192億19百万円(前年同期比 +2.7%)。
- 売上高: 238億18百万円(前年同期比 +9.7%)。
- 営業利益: 24億34百万円(前年同期比 ▲8.9%)。
- 経常利益: 24億62百万円(前年同期比 ▲8.6%)。
- 中間純利益: 15億63百万円(前年同期比 ▲5.8%)。
- 各分野の動向:
- 構造事業: 橋梁設計や点検業務に注力。
- 社会基盤事業: 道路構造物の点検やビッグデータ活用に取り組む。
- ITS事業: 自動運転技術の開発。
- 社会創生事業: PPP/PFIや環境事業での売上増大。
- 環境・新エネルギー: 再エネ事業の進展。
- 海外事業: フィリピンやインドネシアで橋梁設計を推進。
- サービスプロバイダ事業: 受注高2億74百万円(同 +47.8%)、売上高6億57百万円(同 +38.4%)。
- プロダクツ事業: 受注高4億85百万円(同 ▲16.1%)、売上高3億76百万円(同 ▲11.8%)。
- 総括: 建設コンサル業界の需要は高いが、利益は減少。再エネや地域創生の分野で成長を模索し、財務基盤の強化に努める。
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景気動向:雇用やインバウンド需要の拡大により日本経済は緩やかに持ち直すも、米中摩擦や地政学リスクにより先行きは不透明。
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建設コンサル業界:国土強靱化や老朽インフラの対応、気候変動・地域創生・再エネニーズにより事業機会が拡大。
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受注高:192億19百万円(前年同期比 +2.7%)
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売上高:238億18百万円(前年同期比 +9.7%)
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営業利益:24億34百万円(同▲8.9%)
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経常利益:24億62百万円(同▲8.6%)
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親会社株主に帰属する中間純利益:15億63百万円(同▲5.8%)
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受注高:184億59百万円(前年同期比 +2.8%)
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売上高:227億84百万円(同 +9.5%)
各分野の動向:
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構造事業:橋梁設計や点検、補強業務に加え、橋梁点検ロボットの開発等に取り組み。
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社会基盤事業:道路構造物の点検や交通需要予測業務、ビッグデータ活用の渋滞・事故評価などに対応。
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ITS・情報/電気通信:自動運転関連などの次世代移動支援分野で技術展開。
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社会創生事業:PPP/PFIや環境事業、まちづくり事業で売上を安定的に拡大。
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環境・新エネルギー:風力、水力、地熱、バイオマス等の再エネ事業で実績。
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地質・土質事業:災害対応やインフラ更新、再エネ開発に関する地質調査が安定。
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海外事業:フィリピンやインドネシア等で橋梁設計・施工監理、地質調査を推進。
② サービスプロバイダ事業
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受注高:2億74百万円(同 +47.8%)
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売上高:6億57百万円(同 +38.4%)
主な取り組み:
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地元企業や自治体との連携による再エネ・地域活性事業。
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フィリピンでの小水力発電、上下水供給事業の稼働継続。
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インドネシアでのエネルギーマネジメントなどアジア圏で事業展開を強化。
③ プロダクツ事業
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受注高:4億85百万円(同▲16.1%)
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売上高:3億76百万円(同▲11.8%)
主な動向:
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型枠リースシステム:SDGs対応型の循環型資材として継続利用。
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オリジナル製品:夜間反射塗料や防草材「バイオグリーンシールド」など製品群を拡充。
■ 総括
公共事業を取り巻く環境は堅調で、建設コンサルタント業界全体の需要は高水準を維持。主力のコンサルタント事業は好調を維持したが、営業利益・経常利益・純利益は人件費やコスト上昇等により前年同期を下回った。再エネや地域創生など成長分野への布石を打ちながら、グループの長期的な持続成長に向けた基盤整備が進められている。ネットキャッシュ(12911百万円)、ネットキャッシュ比率(0.8)。配当性向35%、機動的な自社株買い。利益創出、株主還元強化、IR・SRの強化を中心にPBR改善に取り組む。
引用
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