日本語の完璧なあいづちを可能にした音声対話AI「J-Moshi」が名古屋大学の研究者により発表
2025年07月16日、名古屋大学大学院情報学研究科の研究チームが、日本語の全二重音声対話システム「J-Moshi」を発表しました。J-Moshiは、英語のモデル「Moshi」を基に、日本語に特化して開発されました。このシステムは、同時に話すことと聞くことを行えるため、自然な日本語の会話が可能です。
あいづちの重要性とJ-Moshiの特性
日本語の会話では、「なるほど」や「そうですか」といったあいづちを頻繁に用いるため、従来のAIでは自然な対話が困難でした。J-Moshiは、このあいづちを完璧に模倣することで、より自然な会話を実現します。
技術的なバックグラウンド
J-Moshiの開発には約4カ月を要し、東京大学が公開しているJ-CHATと呼ばれる日本語対話データセットを含む複数のデータセットを用いてトレーニングされました。J-CHATは、ポッドキャストやYouTubeから収集された約6万7000時間の音声データを基にしています。また、開発チームは他にも高品質な音声データを集め、音声合成プログラムを利用してトレーニングに活用しています。
商業利用の可能性
J-Moshiは、日本のコールセンターや医療現場、カスタマーサービスなどの分野での商業利用が期待されています。開発チームは、日本語の音声データの不足により従来のシステムが適応できなかった業界において、J-Moshiが新たな可能性を拓くと考えています。
研究者の背景
このプロジェクトを率いる東中竜一郎教授は、NTTで19年間勤務した経験があり、「しゃべってコンシェル」などの音声エージェントに関する開発に携わってきました。
J-Moshiの利用方法
J-MoshiはHugging Faceで公開されており、以下のリンクから利用できます:
J-Moshiのデモ動画
実際の音声出力のクオリティを確認するには、下の動画をご覧ください。このデモは、J-Moshiの自然な会話能力を示しています。
J-Moshiは、日本語の音声対話技術の新たな扉を開く重要なステップです。これからの進展に期待が寄せられます。
🧠 編集部より:
J-Moshiの背景と豆知識
音声対話AI「J-Moshi」について
名古屋大学の研究者によって開発された「J-Moshi」は、日本語に特化した全二重音声対話システムです。これは、会話をしながら同時に反応する「あいづち」を自然に行えることが特徴です。従来のAIシステムは「話すこと」と「聞くこと」を同時に行うことができなかったため、特に日本語の会話において自然さが欠けていました。
文化的背景
日本語は、英語と比べて会話の中であいづちを多く使います。例えば、「なるほど」や「そうですか」といった返答が頻繁に行われ、これが会話の流れをスムーズにします。実際、文化的背景として、日本では相手の話に対する応答が重視される傾向があり、そのための技術が求められています。
開発の過程
「J-Moshi」の開発には、約4カ月がかけられています。開発チームは、東京大学が公開した約6万7000時間の音声データを含む「J-CHAT」データセットや、他の小規模で高品質なデータセットを使用しました。また、音声合成プログラムを用いて対話データを増やす工夫も行われました。
商用利用の可能性
J-Moshiは、コールセンターや医療現場、カスタマーサービスなど、さまざまな分野での利用が期待されています。音声データが限られる日本においても、商用利用が可能となる新たな道を開くかもしれません。
研究チームについて
研究チームのリーダー、東中竜一郎教授は、以前NTTで19年間勤務し、音声エージェントサービスの開発に携わってきました。その経験がJ-Moshiの実用化にも大いに寄与していると考えられます。
参考リンク
J-Moshiは、技術の進歩と文化的背景が融合した成果であり、今後の音声対話システムの進化に寄与する重要な一歩となるでしょう。
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