🧠 あらすじと概要:
あらすじと要約
あらすじ:
劇場版『岸辺露伴は動かない 懺悔室』では、漫画家の岸辺露伴がヴェネツィアの教会で、仮面を被った男から衝撃的な懺悔を聞くことから物語が始まります。この男は、浮浪者を誤って殺してしまったことを悔い、彼にかけられた呪いに苦しんでいます。その呪いは「幸せの絶頂の時に絶望を味わう」というもので、奇妙な試練を経て、露伴も自身がその呪いに襲われていることに気が付きます。物語は、露伴が特殊能力を使って相手の記憶や体験を読み解く過程を描きつつ、人間の幸福と悲劇を探求します。
要約:
映画は、美しいヴェネツィアを背景に、主に呪いや人間関係の複雑さを扱っています。映像美や緊迫感を持つストーリー展開が印象的で、観客に不安を感じさせる演出が活かされています。登場人物たちの呪いは、自らが引き起こしたものであり、幸福を恐れるあまり自己中心的な行動に出る様子が描かれます。この映画は、呪いの本質を掘り下げながら、最後にどのような結末が待っているのか、観る者に考えさせる作品となっています。
劇場版『岸辺露伴は動かない 懺悔室』を映画館で鑑賞してきた。
※ネタばれがありますのでご注意ください。
※文中の敬称は省略させていただきます。
『岸辺露伴は動かない 懺悔室』
◆ストーリー
漫画家・岸辺露伴はヴェネツィアの教会で、仮面を被った男の恐ろしい懺悔を聞く。それは誤って浮浪者を殺したことでかけられた「幸せの絶頂の時に“絶望”を味わう」呪いの告白だった。幸福から必死に逃れようと生きてきた男は、ある日無邪気に遊ぶ娘を見て「心からの幸せ」を感じてしまう。その瞬間、死んだはずの浮浪者が現れ、ポップコーンを使った試練に挑まされる。「ポップコーンを投げて3回続けて口でキャッチできたら俺の呪いは消える。しかし失敗したら最大の絶望を受け入れろ…」。奇妙な告白にのめり込む露伴は、相手を本にして人の記憶や体験を読むことができる特殊能力を使ってしまう…。
やがて自身にも「幸福になる呪い」が襲いかかっている事に気付く。
◆キャスト
高橋一生 / 岸辺露伴飯豊まりえ / 泉京香井浦新 / 田宮玉城ティナ / マリア戸次重幸 / ソトバ
大東俊介 / 水尾
◆感想
劇場版というだけあって派手で映像が綺麗なので、映画館のスクリーンで観る価値があると思う。さすがイタリアのヴェネツイアでオールロケを敢行しただけのことはあるな~と。
原作好き、NHKドラマ版好きでなくてもイタリア観光の気分で観るということもできるかもしれない。街の風景やインテリアはとにかく美しく眼福♡
たびたび画面が斜めになっていて建物の内外が傾いている。これが観ていてなんとも落ちつかない気分にさせられる。
不安を煽る一種の映像テクニックなんだろうと思う。
ざっくりとしたストーリーは上記のとおり。水尾は海外を放浪した末にイタリアのヴェネツイアで肉体労働者になって泥まみれ、汗まみれになり働くが、日本人ということで差別される毎日。そんなとき、もっと悲惨な状態の日本人浮浪者ソトバが食べ物を施してもらおうとやってくる。水尾は彼を蔑み辛辣な言葉を吐き、体が不自由なソトバに無理難題を突きつけ、彼を階段から転落させて死なせてしまう。ソトバは水尾に「幸せの絶頂の時に“絶望”を味わう」という呪いをかける。恐れおののく水尾は勝手に向こうからやってくる幸せから逃れようと、不吉なことを続ける。部屋で傘をさす、パンを裏返す、割れた鏡、黒猫の置き物などなど。それだけでは足りずに最愛の娘マリアにも子供のころから、延々と言い聞かせる。「一番の幸せを手に入れてはいけない」と。彼は気づいているのだろうか…。これも立派な呪いだということに。最愛の娘に「娘のため」「自分のため」という大義名分で呪いをかける水尾は、呪いの連鎖を自分で行っているのだ。水尾は傲慢で自己中心的な人間なのだ。水尾は自分自身でいることができずに、金に困っていた田宮に目をつけ、大金で彼と入れ替わる工作をする。自分は死んだことにして整形手術で顔を変え、名前と身分も田宮として生きる。
そんなことではソトバの呪いは消えなかったのだが…。
幸せの絶頂にあるマリアの結婚式で謀られた計画によって、ソトバと田宮の呪いは消えたのだろうか?それともまだ延々と続くのだろうか?
呪いとはオカルトではなく、それを信じる者がかかる病なのかもしれない。
「信じる者はすくわれる、何をかって?それはね足だよ」
と誰かにほくそ笑まれながら言われているような作品だった。
◆余談
原作は未読なのだけど、NHKドラマ版は全部観ていた。第一弾の劇場版はテレビで放送されたものを観た。
第二弾が製作されたところをみると、前作の劇場版が好評だったんだろうな~と思った次第。次もあるかな~?ドラマ版でもよいのだけどね。
高橋一生と飯豊まりえが現実で結婚したのを知っているので、どうしてもスクリーンを観ながら「あ~このお二人はご夫婦なのよね」といらぬ思考がはたらいてしまう。正直なところ俳優のプライベートはできればあまり知りたくないな~。
◆リンク
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