副業をやるなら、睡眠時間を削ってでも全力でやれMr.Richman

「睡眠は削らず、健康第一で副業に取り組みましょう」「無理せず、効率的に稼げる方法があります」
そんな言葉を、ここ数年でよく見かけるようになりました。副業ブームの高まりとともに、そうした“優しい副業論”がSNSや書籍の中で主流になっていることは、否定できません。

たしかに、理屈としては正しいのです。誰もが健康で長く活動できる方が良いに決まっています。ストレスを溜めすぎず、無理をしすぎず、自分に合ったペースで副業を進めていく。とても正論です。ですが、現実の私たちは、そこまで理想的な状況で副業をスタートできるでしょうか。

本業があって、毎日疲れて帰ってくる生活の中で、家事や育児、付き合いがあり、ゆっくりお風呂に入ってリラックスしたい。そんな日常の合間に「副業もやってみようかな」と思った時、はたしてそこに“空いた時間”などあるのでしょうか。

結論から申し上げますと、副業を本気でやるなら、最初のうちは睡眠時間を削ってでも全力でやるべきだと、私は考えています。なぜなら、その時間しかないからです。

なにかを得るには、なにかを削る必要があります

世の中で最も平等なリソースは、「時間」だと言われています。一日24時間という制限の中で、私たちは仕事をし、家事をし、付き合いをこなし、そして自分の時間をなんとか捻出しようとしています。でも、冷静に考えてみてください。そこに「副業に使える、まっさらな1時間」が、都合よくぽっかり空いていることなど、ほとんどないのです。

何かを始めるということは、何かをやめるということです。たとえば、テレビを見る時間を削る。スマホを触る時間を減らす。飲みに行く頻度を見直す。こういった“見直し”で時間を作ろうとする方は多いですが、たいていは三日坊主で終わってしまいます。なぜなら、それらは「楽しさ」や「快楽」に直結しており、意志の力だけでは継続が難しいからです。

では、何を削ればいいのか。そこにあるのが、“睡眠時間”という選択肢です。

もちろん、健康に悪影響を与えるような極端な睡眠不足を勧めるつもりはありません。ただ、もし本気で「副業で人生を変えたい」「月に10万円以上稼ぎたい」と思っているのであれば、短期的にでも“削れるもの”はここしかないのです。

効率を求めるのは、ある程度の実力がついてからです

最近では、「副業は効率的にやろう」という風潮が強くなっています。たとえば、SNSでバズる投稿を考えたり、AIでコンテンツを自動生成したり、ChatGPTで文章をつくったり。ツールの進化によって、たしかに“省力化”はしやすくなっています。

ですが、この「効率化」という考え方は、ある程度“やり方を理解している人”にとって初めて意味を持つものです。つまり、まだ副業のやり方も、稼ぎ方も、商品選びも、発信も経験がない初心者のうちに、効率だけを求めてしまうと、そもそも基盤が育たないのです。

効率を上げるには、まず“量”が必要です。発信する、学ぶ、実践する、失敗する、その繰り返しの中にしか、再現性のある副業力は生まれません。ですが、量をこなすためには、まとまった時間が必要になります。そしてその時間は、空から降ってくるわけではありません。今の生活の中から、“削って”つくるしかないのです。

副業においては、「最初の3ヶ月でどれだけ集中できたか」が、その後のすべてを決めると言っても過言ではありません。そして、その集中力と行動量を担保するのが、「睡眠を少し削ってでもやる覚悟」だと、私は思っています。

睡眠は“回復”ではなく“報酬”として考える

多くの人が、睡眠を「身体のために欠かせないもの」「健康の基本」としてとらえています。それは間違っていませんし、重要な考え方です。ただ、副業で“結果”を出したいと本気で思っているのであれば、睡眠は「努力のご褒美」であってもいいのです。

つまり、こういうことです。

「今日は1本記事を書けたから、いつも通り寝よう」
「今日は何もできなかった。だから1時間だけ睡眠を削ってでもやろう」

この順番です。

睡眠を絶対的な“前提条件”にしてしまうと、生活を変える余地がなくなります。でも、睡眠を“報酬”としてとらえると、目の前の行動に対するモチベーションが大きく変わります。

もちろん、体調が本当に悪いときは休むべきです。休む勇気も、行動のうちです。ただ、「眠い」「今日は疲れてるから」「明日早いから」という理由で毎日何もしないまま過ぎていくなら、今の人生が“そのまま続くこと”を覚悟しなければなりません。

睡眠は、未来のために“後回しにできるもの”でもあります。たとえば、週末にしっかり寝る。1ヶ月のスパンで、疲労を抜く日を作る。そうやって、トータルの健康バランスを保ちながら、今という瞬間は削って前に進むのです。

人生を変えたいなら、いま何かを手放すしかありません

副業という言葉には、どこか“気軽さ”が漂っています。「ちょっと小遣いを稼げたらいいな」「余った時間でできたら理想的」そんな印象を抱く人も少なくありません。でも、もしあなたが本気で「今の働き方を変えたい」「収入を増やしたい」「会社に依存しない力をつけたい」と思っているなら、それはもはや“副業”ではありません。

それは、“もうひとつの人生”をつくるための挑戦です。

そして、その挑戦には、何かを手放す覚悟が必要です。娯楽か、安心か、睡眠か。それは人によって異なるでしょう。でも、今と同じ生活のままで、人生だけ変えようとするのは、どう考えても都合がよすぎます。

私は、最初の副業で初収益が出た日、4時間しか寝ていませんでした。眠気に耐えながらブログを書き、資料をつくり、実践し続けていた日々の中で、小さな成果が出たとき、「自分にもできるんだ」と初めて思えたのです。

その成功体験は、すべての眠気を吹き飛ばしました。
あの一歩がなければ、今の私はありません。

副業は、甘くありません。でも、確実に人生を変える力があります。
だからこそ、「本気でやる」という覚悟を持った人が、最終的に勝つのです。

今の自分に満足していないなら、今日からでいいのです。
少しだけ、睡眠を削って動いてみてください。

眠っているうちに、人生は変わりません。
でも、動き出したその夜から、人生は変わり始めます。