火曜日, 5月 13, 2025
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光栄の選択式テキストアドベンチャー『コリドール』 – AKIBA PC Hotline!


モンスターたちがこちらをにらみつける中、遠くにはプレイヤーが目指している呪城と思われる建物が描かれています。手前に横たわる女性は、果たして……。

 当時の懐かしい広告とゲーム画面で、国産PCの歴史とノスタルジーに浸れる連載コーナー。今回取り上げたのは、光栄から1984年に発売された選択式テキストアドベンチャーの『コリドール』となります。

パッケージ裏には“ニュータイプテキストアドベンチャーゲーム”と書かれていて、光栄の自信がうかがえます。中央部分には「画面写真はPC-8801ディスク版用です。機種により画面、内容は多少異なります(テープ版はオールテキストです)」とありましたが、綺麗なグラフィックに見とれて注意書きに目がいかなかったという人も……

 1984年といえば、世間的にはアドベンチャーゲームがブームになっていたタイミングでもありました。この年にはハドソンソフトから『サラダの国のトマト姫』が発売されていたほか、マイクロキャビンからは『英雄伝説サーガ』、エニックスは『ザース』『エルドラド伝奇』など、T&E SOFTは『暗黒星雲』など、名作が豊富にリリースされています。そんな時代に、『信長の野望』や『ホイホイ』『ダンジョン』とヒット作を出していた光栄が発売したアドベンチャーゲームが、今回取り上げた『コリドール』でした。マニュアルには、主人公が冒険に出るまでのいきさつが以下のように書かれています。

1984年10月号の広告では「名作ドラゴン&プリンセスのロッキーハヤセ、2年間の沈黙を破りニュータイプテキストアドベンチャー発表、9月15日発売予定!!」とのキャッチコピーで初登場し、翌11月号では画面写真と共に紹介されていました。

 北の国サウロスの国王リゴーラスIV世は、頭を痛めていた。それというのも王位継承権を持つ3人の王子が、いずれも王たるにふさわしい資質を備えていたからである。思い悩んだ国王は聖なる山アストに住むという“白の賢者”ナタルに相談したところ、ナタルは王の前で上り坂に向かって3つの石を投げ、転がって戻るのを待つという不思議な遊びを始めた。これを見た国王は、目を輝かせながら国に戻ると主だった者を城の大広間に集め、次期国王の決定について次のように宣言する。「3人の王子よ、今すぐに旅立つのだ。3年以内に、最も素晴らしい冒険をして戻った者に、王位を継がせることにする」

 王子の1人であるあなたも、1人城を後にする。あなたが選んだ冒険とは、幼い頃乳母から聞いた、伝説の呪城を探すというものだ。噂を頼りに呪城が沈んだという湿地に最も近いと思われる村にたどり着くと、情報を得るために村に1つしかない酒場へと歩を向けた。

ゲームは、プレイヤーである王子の名前を入力するところから始まります。酒場にいると、コジキ(ゲームママ)が恵んでくれと言ってきますが、あなたの選択肢は?

 プレイヤーは3王子の1人として冒険に旅立ち、最も充実した内容で戻ってくることが目的となります。テキストアドベンチャーではありますが、操作方法は基本的には「どうしますか?」の後に表示される選択肢を数字で選ぶのみでした。近いもので例えるのであれば、一時期流行したペーパーアドベンチャーやゲームブックかもしれません。

 アドベンチャーゲームですが、主人公には健康状態の概念が用意されていて、良い順にNICE→GOOD→TIRED→WOUNDED→DYING→DEADで、DEADになると死亡となります。最初に3つ所持している薬草を使うことで健康状態が回復できるので、傷ついたときは忘れずに使いたいところ。また、主人公は食料を最初に15持っているのですが、一晩泊まるごとに1ずつ減り、0になっても旅を続けると健康状態に影響を与えてしまいます。ここも、注意が必要な部分でした。

ゲーム中には、想像したよりも多くのグラフィック画面が登場します。絵のクオリティも時代を考えれば良く出来ていますが、瞬間表示などではないため表示されるまでにはそれなりの時間を要しました。

 目的にある“最も充実した冒険”というのはゲーム中では得点で表され、拾い集めたアイテムや行動回数などで決まります。万が一、志半ばにして倒れてしまったとしても、また無事に戻ってきた場合でも得点は表示されますので、次のプレイではより高得点を目指すなど、クリアしたとしても何度でも遊べるような工夫がなされていました。

 ゲーム自体は、画面に表示されたメッセージを見ながら時々現れる選択肢を選ぶだけと、非常にシンプルになっています。今回使用しているのはPC-8801用のディスク版なので、シーンによってはタイルペイントを用いた美しいグラフィック画面も描かれました。ただし、キーを押すと消えてしまい、見ながらゲームを進められないというのが残念なところですが……。なお、もう一度見たい場合は直後に“P”キーを押せばOKです。

途中では、頭を悩ませる場面も。お金を渡すべきか斬るかで迷ったり、沼では潜るか立ち去るかなど、選択肢が多いので何度もプレイする必要があります。

 プレイ中に表示される選択肢は、最低2つから多いと5つ6つになる場合もあります。膨大なパターンになるため、適当にプレイしていたのではハイスコアは望めません。点数をアップさせるにはマッピングを行ったり、選択肢ごとにもらえるアイテムを書き入れるなどの工夫が必要となってきます。また、行動回数が少ない方が高得点を得られるということもあるので、余計な行動を慎むのも大事でした。

 道中では敵と出会うこともあり、選んだ選択肢によってはバトルが発生することもあります。このときも難しい操作は一切無く、任意のキーを押せば自動的に戦闘結果が表示され、勝敗が決するまで続きます。最終的に無傷で済めば良いですが、健康状態が悪くなってしまっては元も子もないので、場合によっては戦いを避けるのも賢明な手段でした。

時には、戦闘が発生することもあります。バトルは自動的に進んでいき、どちらかが倒れるまでは止まりません。この間は、運を天に任せて祈るのみ……

 こうして工夫を凝らして先へと進んでいくのですが、果たしてあなたは何点獲得することができるでしょうか? ちなみに、本作の作者は『ドラゴン&プリンセス』を手がけたロッキーハヤセ氏で、広告の予告通りであれば1984年9月15日に発売されています。

 現在では、遊ぶことはなかなか難しいですが、持っているという人がいればプレイしてみてください。なかなか遊びごたえがありますので、大勢が集まったときなどにはピッタリの作品でした。

プレイが終了すると、それまでの行動回数や持ち物と共に得点も表示されます。この要素があることで、通常のアドベンチャーゲームのように一度クリアすればそれでオシマイ、ということにはならないような工夫が施されていました。

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