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概要
この記事は、バンド「流転邂逅」のボーカル・瀬戸による新曲解説を中心に構成されており、彼らの1st Digital EP「Encounter」の楽曲について深掘りしている。各曲のテーマや制作背景を詳細に説明し、特に「死」を裏テーマとして扱っている点が特徴。
要約
- バンド情報: 「流転邂逅」の1st EP「Encounter」が配信開始。
- 楽曲解説:
- 「俯瞰症」: 語りを取り入れ、SNSの同調圧力をテーマに。
- 「A Learn To Old」: 無気力を問う歌詞、リフは他曲から影響を受けた。
- 「ただの消失」: 別れの直後に作られた曲、自身の無力感を歌う。
- 「道標」: アニソンを意識したが結果的に異なるテイストに。
- 「Home」: 駅のホームをモチーフにし、人生の葛藤を表現。
- 裏テーマ: 「死」が各曲でどのように現れているかについて。
- 今後の展望: 2ndアルバムを制作中で、今後の挑戦に期待。
作曲家のシエシ度です。
先日、僕が所属しているバンド「流転邂逅るてんかいこう」の5曲入り1st Digital EP「Encounterエンカウンター」が各ストリーミングサービスでサブスク配信開始されました!
まだお聴きいただいてない方は、是非この機会にお聴きいただけますと嬉しいです!
▼バンドについてはこちらの記事でも紹介しています
▼バンドのオフィシャルサイトはこちら
僕のお手製のHPです!
さて、この記事では、EPリリースを記念してボーカル担当の瀬戸から全曲の解説を預かってきましたので紹介していきます。
是非最後までお読みいただけますと幸いです!
はじめに
アルバムの曲・歌詞解説を担当いたします。
<片腕のメトロポリス>瀬戸(以下瀬戸)
です。
このバンドの曲は僕が基本すべて作詞しています。
このアルバムでは、実は裏テーマとして「死」という概念について歌っています。
というわけで早速1曲目に行きましょう。
1. 俯瞰症
作曲:シエシ度ドラム
「え、記念すべき1枚目の1曲目のAメロが語り!?」
いやその気持ちもわかる。
この曲は本来AメロとBメロでメロディーラインがあったんですけど、楽器隊の演奏からして「語りの方があってるだろうな」と思い、
そこから「人の苦労話って妙に共感できない部分があるな」というのを起点として歌詞を書き始めました。
二番Aメロは昔、椎名林檎が「ポップミュージックは消耗品である」みたいなこと言ってた気がして
そこから昨今のSNSにおけるミームの消費速度のような部分にかけて歌っています。
サビはSNSから派生して同調圧力だったりそれによるいじめがあるけど、それについても共感しきれないそれを
歌詞中の「不感症」「不干渉」から最後の「俯瞰症」にまとめています。
AメロとBメロに付けたメロディが全部無くなっていて、語りになったのをスタジオで初めて聴いた時はびっくりしました!
一人では絶対に今の形に出来なかったので、やっぱり複数人で音楽を作るのは楽しいな~と改めて思いました。
ちなみに僕がこの曲を書いたときのテーマは「全員が主役」です。
前奏からAメロでは僕ドラムのソロ、Bメロではshizukuベースのソロがあり、サビではSho君ギターがエモフレーズをピロピロしながら瀬戸ちゃんボーカルが前線を張っています。
byシエシ度
2. A Learn To Old
作曲:瀬戸ボーカル
この曲は僕が前やっていた「Aleatoアラート」というバンドの曲だったのですが、未完成のまま活動をやめたのでじゃあこっちでやりましょう
ということで、キーを二個下げ、各所リフを変え作り直しています。
コード進行は「YOUNG GIRL SEVENTEEN SEXUALLY KNOWING/NUMBER GIRL」のパクリと言われてもおかしくはない。
Aメロとサビはあわせて「無気力で毎日過ごしてるけどそんな生き方してたら急に死んだときに後悔するよ?」というメッセージがあります。
Bメロの歌詞は僕の大好きなバンドの「out of base town/糞ビッチFビチ郎」(どっちも字面がヤバいな)から最後の歌詞を最初の歌詞につなげる手法を借りています。
若さゆえなのかBメロはそれぞれのパートは違うリズムを刻みます。
これが厄介。前奏とAメロのリフもタイミングが少し違う。
でもそれでいい、それがいい。
割と10代で作った中で最高傑作だと思っています。
この曲を作ってから作曲に対する意欲が落ちて今現在もぬけの殻状態です。
一度最高傑作と思う曲を作ってしまうと作曲意欲が落ちちゃうの、めちゃくちゃ分かります。
ですがバンドは始まったばかりなので、瀬戸ちゃんボーカルにはまだまだ頑張ってもらいます!
ちなみにこの曲はJOYSOUNDで歌えますので、そのうちバンドメンバーでカラオケに行ったときに皆で歌うのが楽しみです。
是非皆さんもたくさん聴いて覚えて歌ってください!
byシエシ度
3. ただの消失
作曲:瀬戸ボーカル
重低音にステータスを全振りしているダークな曲です。
この曲は当時付き合ってた彼女と別れて、彼女が部屋を出て行った直後に30分程度で作った曲です。
自分の軽薄さや無力感について歌っています。
またサビにかけては最後の歌詞を最初の歌詞に繋げる手法を使っていて、呪文めいてますでしょ?
あと箱庭という表現も糞ビッチFビチ郎の箱庭という曲から拝借しています。
今思えば、その出来事を曲を作る材料にしているくらい作曲に囚われていたってわけです。怖いですね。。
30分で作った曲なだけあって2パターンしかコード進行がありません。ドラムも簡単。
初心者はこれをやれ!(やるな)
個人的にこの曲の歌メロが一番好きです。ドラムは簡単とのことですが、このくらいのゆっくりテンポだとミスが目立つためいつもビクビクしながら叩いています。
ちなみに冒頭の嵐のようなサウンドはギターではなくベースの音です。
byシエシ度
4. 道標
作曲:shizukuベース
この曲は仮タイトルが「明るいアニソンっぽ」だったのでアニソンを意識しています。
今まで触れてこなかったジャンルだったので作詞に苦戦しました。
一回違うテイストの歌詞つけて納得がいかなかったのか全然覚えることができず、ほぼ全部作り直して今の歌詞に。
サビの部分を聴いて「絡みつく茨~」という歌詞が浮かんで、そこからイメージを膨らませてます。
ちなみに落ちサビの部分のギターは変な見栄で弾かなきゃと思って痛い目見ましたねぇ~(250テイクくらいしたかな・・?)
良い意味でも悪い意味でも思い入れが強い。
結果的にアニソンで使えるようなものにはならなかったけど、それらしい曲になったと思います!
どう思いますか!?
個人的に初期のデモからリリースまでの進化具合や楽曲の完成度としてはめちゃくちゃ高いと思っています。
「明るいアニソンっぽ」と仮で名付けた犯人は僕です。
shizukuベースがアニソンっぽいのを作りたいと言っていたので一緒に作り始めましたが、制作を進めるにつれてどんどんアニソンじゃなくなっていったのが音楽の面白いところですね。
落ちサビのギターは、瀬戸ちゃんギターボーカルならいけるっしょ!ということで動きのあるアルペジオ風のフレーズにしてみました。
このバンドではしばしば、○○ならいけるっしょ!というノリで、弾く本人のいないところで難しいフレーズが作られています。
byシエシ度
5. Home
作曲:Shoギター
「この曲めっちゃいい!」とよく言われるこのEPのエンディング曲。
正直Shoギターを舐めてた。
こんな曲作れるんだと思いました。
駅のホームで流れていそうな特徴的なリフからこの曲は始まります。
歌詞を書く際には、全体的に夜っぽい雰囲気があり、
曲のラストに流れる踏切の音から、
最後の歌詞を「また電車が走り出す零時」にしていっそ終電の曲にしようと思ったわけです。
楽しい飲み会の後もこの気分のまま、この時間が続けばいいなと思うものです。
でも帰らざるを得ない、そしてまた明日が始まる。そんな葛藤を歌にしました。
さて今回の裏テーマは「死」だったわけですが、この曲のどこにあるんじゃそんなの。
実はあります。
2番サビ「間違いがなかったらこの電車はもう進んでいたなんてね」です。
ぱっと見、間違いとかなかったらもっと人生は順風満帆なのになみたいなこと言ってるように思えますが、
「間違い」があったから電車が遅延しています。この「間違い」については皆さんのご想像に。
まぁわかりにくいですけどね!
初期は踏切の音までギターで再現しようとしてました。
余裕があればやる。。かも。。?
実はSho君ギターは僕が家庭教師をしていた元生徒なので、この曲を聴く度に大きくなったな~~~と感じます。曲のエモさも相まって、夜中に聴くと自然と涙が出てきます。
歌詞を書いたのは瀬戸ちゃんボーカルですが、Homeという曲名や大まかなテーマ、活動拠点である札幌のJRのホームを彷彿とさせるリフはSho君ギターが持ってきたので、天才かと思いました。
きっと良い家庭教師が付いていたんだろうな~~~
byシエシ度
おわりに
今回のEP「Encounterエンカウンター」いかがでしたでしょうか?
ちなみに2枚目は既に鋭意製作中です。
曲のストックとしては3枚目まで作れるくらいにはあるんですが、ボツだったりアルバム選出から見送りというのがやっぱりあるので、
どっかで一発フルアルバムみたいなのを出しても良いのかなと思います。
ただ今回のアルバム5曲だけで1年くらいかかってるので、フルになると2年半くらいかかる計算になります。
大御所かて。
今回のアルバムを聴いてみて、もっと初期衝動に身を任せて挑戦しまくっても受け入れられるのではないか、ピッチ補正しすぎも良くないななど
個人的に思うところがあったので、おっきなおっきな伸びしろだと思って次のアルバムに活かせられればと思います。
それでは皆様ご機嫌よう。<片腕のメトロポリス>瀬戸
でした。
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