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概要
この記事では、企業の決算資料を理解するための基本的な読み方を説明しています。企業の概要、営業利益の分析、損益計算書や貸借対照表のチェック、決算説明資料の確認、配当政策の重要性など、複数の観点から説明がなされ、具体的な手順が提案されています。最後に、AIを利用した要約結果を確認することで見落としを防ぐ方法についても述べられています。
要約の箇条書き
- 企業概要の確認: 事業内容と利益を得ているセグメントを把握。
- 営業利益率の比較: 前年同期と直近四半期の営業利益率の変化を確認。
- 損益計算書の確認: 異常な項目や特別利益・損失の有無をチェック。
- 貸借対照表の分析: 流動資産と負債の動きを確認し、業績の将来性を考察。
- 決算説明資料の確認: 企業の実績や説明内容を分析し、企業の姿勢を評価。
- 配当政策の重要性: 配当性向や自社株買いに注目し、投資判断に活用。
- AIの活用: 自分の分析とAI要約を比較し、見落としを防ぐ。
損益計算書の確認と異常値のチェック
短信で把握した情報を基に、損益計算書にざっと目を通します。特に営業外収益では、為替差益の有無や通常見られない項目の有無を確認し、違和感を覚える記述があれば注意を払います。特別利益・損失の項目では、固定資産売却益や投資有価証券の売却など、定常的でない要素が含まれていないかを確認します。税金については大きな注目はしませんが、前期が赤字ならば納税額の少なさに納得できるか見ておきます。
貸借対照表の分析
流動資産では、現金・売掛金・在庫(商品・製品・仕掛品・原材料)の増減を見て、業績や投資活動との関連を考察します。仕掛品や原材料の増加は将来の利益に結びつく兆候として注目します。固定資産の増加(建設仮勘定など)があれば、工場建設などの可能性を想定し、短信に記載がなければ保留します。負債面では短期・長期借入金の動きを見て、企業の資金調達姿勢や金利水準から金融機関との関係性を推察します。
決算説明資料の確認
短信の後に、企業がどのように決算を説明しているかを資料で確認します。資料全体を通して、実績を強調したいのか、それとも弁明的な内容なのかを読み取り、企業の姿勢を判断します。短信→資料の順で読むのは、企業のバイアスを受けずに自身の視点でデータを解釈するためです。
配当政策(配当性向、自社株買い)
配当政策(配当性向・自社株買い)や中期経営計画の目標設定にも注目します。特に製造業では、これらの確認が投資判断の精度向上に直結します。
要約ツール(AIなど)の活用と見落とし防止
最後に、AIなどによる要約結果を確認します。ただし、最初に見出し的な要約を読むと印象に引きずられることがあるため、敢えて最後に確認しています。自分の分析とAIの結果を比較し、見解の一致・不一致を整理します。特に自分が見逃していた可能性のある要素がないか、再確認する目的で利用しています。
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