🧠 概要:
概要
この記事は、高次脳機能障害を抱える著者Kサンが、仕事が続かない原因とその克服過程を語っています。彼女は自身の障害に気づくまでの苦悩と、うつ病に至るまでの経過、そして支援を受けることで見えた希望について述べています。最後には、同じ悩みを抱える人々へのメッセージを伝えています。
要約
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転職の繰り返し:
- 20歳から数年間で6回の転職経験。
- 努力不足や忍耐力のなさを自責。
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高次脳機能障害の認識:
- 業務の理解や集中力に障害を感じ、同じ壁にぶつかる。
- 転職の度に職場での居心地が悪くなる。
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うつ病の発症:
- 退職後に自信を失い、自殺を考えるように。
- 最終的に精神科を訪れ、助けを求める。
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受け入れと気づき:
- うつ病の治療を受けながら、高次脳機能障害の存在に気づく。
- 自分を責めず、許すことを学ぶ。
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希望のメッセージ:
- 自分がダメだと思う人に対し、苦しみには理由があることを伝えたい。
- 医療機関や支援機関に話すことの重要性を強調。
- 今後の展望:
- 自分に合った働き方を見つけることができると信じるようになる。
- 次回は障害を持つ人の就職活動のヒントを伝える予定。
2 診断されるまで:高次脳機能障害という“見えない障害”
転職を重ねる中で、私は毎回同じような壁にぶつかっていました。•業務が覚えられない•集中力が続かず、ケアレスミスを繰り返す•忙しくなるとパニックになり、頭が真っ白になる「やる気がない」と誤解され、何度も注意され、やがて職場に居づらくなり、
職場の駐車場に近づくだけでめまいや動悸がするようになりました。
3うつ病のはじまり:自殺を考えた
6回目の退職後、私は完全に壊れてしまいました。もう自信なんて、ひとかけらも残っていませんでした。ある日、ふと「この先、もう何も変わらないんだろうな」と思ってしまったんです。生きているのがつらい。働けない自分は、社会に必要とされていない。そんな考えが頭の中を支配するようになってから、私は、自殺の計画を立てました。方法を調べ、必要なものを用意し、誰にも言わずに準備を進めました。「死ぬことを考えると、少しだけ気持ちが落ち着く」そんな感覚さえありました。でも、最後の一歩だけは踏み出せませんでした。怖かった、というのもあります。でもそれ以上に、**「誰かに気づいてほしかった」**のだと思います。
そして、勇気を出して、地元の精神科に行きました。
4 そこから学んだこと:「自分のせいじゃなかった」と思えた瞬間
うつ病と診断され、治療が始まりました。薬を飲み、カウンセリングを受け、ゆっくり休む時間を取りました。その中で、少しずつ気づいていったことがあります。私が働けなかったのは、「努力が足りなかった」からじゃなかった。「高次脳機能障害」という見えない困難を、自分でも知らずに背負っていたからだったんです。支援や配慮があれば、少し違っていたかもしれない。
そう思うと、初めて「自分を許してもいいのかもしれない」と感じられるようになりました。
5 今、伝えたいこと:同じように苦しんでいる人へ
ここまで読んでくれたあなたが、今まさに「自分はダメだ」と感じていたら、私はこう伝えたいです。「あなたの苦しみにも、ちゃんと理由があるかもしれない」何度も転職したって、うまく働けなくたって、あなたの価値が失われるわけじゃない。今は見えなくても、ちゃんと道はあります。ひとりで抱え込まず、まずは医療機関や支援機関に話してみてください。私も、そこから人生が少しずつ変わり始めました。
6 おわりに:自分に合った働き方は、きっと見つかる
働けないことに絶望していた私ですが、障害に気づき、支援を知ることで少しずつ希望が見えてきました。今は、無理なく働ける方法や就職活動のコツを少しずつ掴めてきたと感じています。次回は、私の経験をもとに「障害がある人の就活のヒント」をお伝えします。
同じように悩んでいる方の、力になれたら嬉しいです。
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