🧠 概要:
記事概要
本記事では、株式会社サウンド&ヴィジョンテクノロジーズのプロダクト「Care Cube」がもたらす社会的なニーズとビジネス的価値について分析されています。特に、労働力不足の日本において、心身の健康を可視化することで生産性の向上を支援することが強調されています。「Care Cube」は音声解析技術を利用して、メンタルヘルスを迅速かつ客観的に把握できるツールとして特に企業向けに提供されています。
要約の箇条書き
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背景
- 日本は深刻な労働力不足に直面。
- 対策として人的資源の拡大、オートメーション、一人ひとりの生産性向上が必要。
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「Care Cube」の役割
- スタッフの心身の健康状態を可視化。
- 音声解析技術で心の健康を数値化(3秒の音声から)。
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付加価値
- 従来のアンケート調査に比べて、客観的なデータを取得可能。
- ストレスに関する問題を予測・察知できる。
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ターゲット市場
- 主な顧客は企業(特に介護、建設、運輸業など)。
- 企業ニーズに合わせたサービスを提供、既存システムとの連携を実現。
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生存戦略
- 中低価格帯でのサービス提供を実現。
- 収益は専用端末の販売と月額サービス料で構成。
- 継続的な顧客関係を築くことで収益を安定化。
- 拡大戦略
- 提携パートナーとの協力体制を強化。
- 業界に特化した販売パートナーの確保を推進。
このように、「Care Cube」は人的資源不足に対応する技術的およびビジネス的解決策を提案しています。
これまで弊社プロダクト「Care Cube」にまつわる技術や事例についてお話してきましたが、本記事では社会課題に対する製品のニーズとその付加価値をビジネスサイドからの視点でご紹介いたします。
日本社会が直面する課題と
「Care Cube」のニーズ
代表取締役社長・富田は、「優れた技術は、顧客に利用されてこそ真の価値を発揮する」と考えています。
現在、日本は労働力不足という構造的な課題に直面しています。その課題に対応するためには、人的資源の拡大、コンピューターやロボットによる自動化、一人ひとりのスタッフの生産性の向上という3つの施策を同時に進める必要があります。
心身ともに健康な状態でこそ、人は最大の生産性を発揮できます。サウンド&ビジョンテクノロジーズは、音声と画像解析技術を活用し、スタッフの心身の健康状態を可視化することで、生産性向上をサーポトするサービスを提案しています。
「Care Cube」がもたらす
付加価値とは?
▼たった3秒の音声解析でメンタルヘルスをチェック
弊社が開発 / 販売する「Care Cube(ケアキューブ)」は、声帯の震えを分析することで、たった3秒間の会話から心の健康状態を数値化します。
声帯の震え(=声の周波数)の変動パターンから読み取れる、8つの感情(喜び・悲しみ・怒り・恐れ・嫌悪・驚き・落ち着き・平常)を指標としています。
その使用方法はとても簡単↓
🤖(あ!小川さんを発見!)
「こんにちは!出退勤の報告をしてください」
👩「こんにちは。出勤します」
🤖「絶好調ですね!」
▼従来のアンケート調査より客観的なデータを取得
現在主流のアンケート調査でのストレスチェックは、本人が回答するため主観的な要素が多く、正確性を保証することができません。また、自身の不調を自覚していないケースもあります。さらに、アンケートだと回答までに30〜40分かかるというデメリットも。
ですが「Care Cube」は、声帯の震えを分析するという客観的な方法でバイタリティなどの項目を数値化します。
さらに、毎日のメンタルヘルスチェックを続けることで、ストレスによる精神的問題を約2週間前に予測することが可能となります。

主戦場はBtoB
企業にフィットする「選ばれる理由」とは?
「Care Cube」の主な顧客は企業です。健康保険制度が充実している日本では、ヘルスケアビジネスがB2C市場で成功するのは簡単ではありません。一方で、企業にとってはスタッフの健康管理に対する強いニーズがあります。特に介護、建設、運輸業などではそのニーズが顕著で、最近では製造業からの問い合わせも増加しています。
これらの業種では、離職や退職の削減、事故やミスの防止といった具体的なニーズがあります。ただ、多くの企業には確立されたオペレーションがあり、メンタルヘルスチェックのためだけに新たなサービスを導入することは、現場にとって負担に感じられることも。
そこで「Care Cube」は、すでに企業が導入している勤怠管理システムとの連携を実現しました。これにより、顔認証での打刻と同時に、メンタルヘルスチェックもできるということで、同製品の付加価値が生まれました。

「Care Cube」の生存戦略
コスト競争力 × 収益安定性とは?
▼なぜ比較的安価な値段で提供できるのか
どれほど優れた機能を持つ製品やサービスであっても、顧客が支払える価格で提供できなければ市場で受け入れられることはありません。実際に我々が市場調査を行なった結果、「価格が高い」という声が競合製品に多く寄せられていることに気付きました。
「Care Cube」は、わずか3秒の音声データからストレス状態を解析する仕組み。サーバーへの負荷が少なく、通信量も最小限に抑えられます。そのため、サービス提供コストを大幅に削減できるのが特徴です。
さらに、専用端末を使用することでOS設定の統一が容易となり、保守やメンテナンスのコストも抑えることが可能です。こうした構造により、「Care Cube」は中低価格帯での提供を実現しています。
▼収益モデルの強み
同サービスの収益は、専用端末(「Care Cube」実機)の販売と月額サービス料の2軸で構成されています。単なる一回限りの売り切りではなく、顧客との長期契約に基づくモデルであるため、上位プランやオプションサービスの追加、カスタマイズ対応などによって、継続的に粗利を高めることが可能です。企業向けソフトウェアサービスの収益性の指標であるユニットエコノミクスは3.96と、健全とされる水準の3を大きく上回っており、事業としての安定性も高いです。

提携による拡大戦略
「Care Cube」は2021年に開発をスタートし、自治体や企業と連携し、これまで10回以上の実証を行ってきました。計10社以上のパイロットユーザーを獲得し、現在はいよいよ事業拡大フィーズに突入しています。中でも、需要が特に高い建設、運輸、製造業といった業界に対しては、それぞれの業界に精通した販売パートナーの存在が不可欠です。そのため、自社での販売に加えて、提携パートナーによる販売を収益の第2の柱とすべく取り組みを進めています。
本サービスを通じてより多くの方々に「Care Cube」を知っていただくと同時に、一人ひとりの生産性を高め、社会にとって不可欠なサービスの安定供給に貢献するという価値の実現を目指しています。
最後までご覧いただきありがとうございました!
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