北京の地下鉄駅にあるエスカレーターに先ごろ、「小さな足跡」の印が現れました。中国のSNSのトピックスランキングでは19日、「エスカレーターでの右側立ち、左側通行中止」がランクインし、注目を集めています。
地下鉄運営側によりますと、これら「足跡」の印は、乗客にエスカレーターで右側に立ち、左側を通行することをやめて、しっかりと並んで立つよう呼び掛けるために設置されたものです。従来までは、エスカレーターに乗る際、右側に立ち、左側を通路として譲り、急用のある人が左側を通行することがマナーとみられていました。しかし北京市の地下鉄では、2018年からエスカレーターでの右側立ち、左側通行を中止することが呼び掛けられてきました。安全面を考慮すると、中国の多くの都市では、エスカレーターでの右側立ち、左側通行が推奨されていません。上海市の地下鉄では2012年にこの習慣が廃止され、広州市でも2018年にこの習慣をやめるよう勧告が出されました。
エスカレーターでの右側立ち、左側通行がなぜ推奨されないのでしょうか。南京市地下鉄運営会社の統計によりますと、エスカレーターで長期的に右側立ち、左側通行をすると、エスカレーターに大きなダメージを与える懸念があり、実際エスカレーターの95%以上の故障や損傷は力の不均衡によるものだそうです。
研究によりますと、エスカレーターでの右側立ち、左側通行の習慣は、急用のある一部の乗客にとって時間の節約につながるものの、エスカレーターの入り口と出口で乗客の滞留を招く恐れがあるとのことです。急用のある乗客が安全かつ迅速に通行する最適な方法として、階段の利用が推奨されています。(提供/CRI)
編集部の感想:
中国の複数都市で、エスカレーターの「右側立ち・左側通行」が中止されるとのこと、相当な影響が考えられます。安全性を重視する取り組みは理解できますが、これが利用者の利便性にどう影響するのか気になります。また、エスカレーターの故障原因に対する警告も納得ですが、急いでいる人にとっては物足りなく感じるかもしれません。
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