木曜日, 5月 15, 2025
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中国の国営半導体企業の元会長が汚職で死刑判決を言い渡される – GIGAZINE



中国の国営半導体企業の元会長が汚職で死刑判決を言い渡される - GIGAZINE


メモ


中国の半導体メーカー・清華紫光集団の元会長である趙偉国が、汚職の罪で2年間の執行猶予付きの死刑判決を受けたことが判明しました。こうしたケースでは、猶予期間中に新たに犯罪を犯さなければ終身刑に減刑されるのが通例であるため、事実上の終身刑が下されたと報じられています。

Former Chinese Chip Boss Zhao Weiguo Gets Suspended Death Sentence in Corruption Case – WSJ
https://www.wsj.com/world/china/former-chinese-chip-boss-gets-suspended-death-sentence-in-corruption-case-2e0ba95e

Former chairman of China’s chipmaking champion gets suspended death sentence in corruption and embezzlement case | Tom’s Hardware
https://www.tomshardware.com/tech-industry/semiconductors/former-chairman-of-chinas-chipmaking-champion-gets-suspended-death-sentence-in-corruption-and-embezzlement-case

中国の検察の主張によると、趙は自らの権力を乱用し、親族や友人に便宜を図ったほか、4億7000万元(約95億円)相当の国有資産を不正に取得したとのこと。また、企業に損失を与える不適切な取引に関与し、国家に8億9000万元(約180億5000万円)以上の経済的損失をもたらしたともされています。

中国の国営テレビ局である中国中央電視台は2025年5月14日に、吉林省にある中級人民法院が、2023年9月に裁判を受けてから記事作成時点で19カ月以上が経過している趙に対し、「死刑判決、ただし2年間の執行猶予付き」と言い渡したと報じました。

裁判所は判決で、趙の汚職は「金額が極めて大きく、国家利益に特に深刻な損失を与えた」と批判しています。報道によると、趙が罪を認めて反省を示し、不正に得た利益の自主的な返還を申し出たことで、一定の情状酌量が認められたとのこと。

趙本人のコメントは伝えられておらず、清華紫光集団もメディアからのコメントの要請に応じていません。


かつて、清華紫光集団は中国の半導体分野におけるリーディングカンパニーのひとつとして称賛を集めた企業で、PCやモバイル機器向け半導体や、クラウドコンピューティングインフラなどを手がける子会社を多数傘下に収めていました。

1990年代に清華紫光集団に入社した趙は、西側諸国に追いつくための政府主導の半導体強化政策の一環として積極的な買収戦略を展開し、清華紫光集団を有力な半導体企業へと育て上げたとされています。

しかし、趙のリーダーシップの元で拡大を続けた清華紫光集団には、政府の支援に大きく依存する側面がありました。そして、同社は2020年に巨額の債務不履行に陥り、2021年7月には破産手続きを申請しています。

会社の無謀な事業拡張が破綻した後も、趙は経営を握り続けましたが、2022年2月に会長職を退任。同年の7月に入り、趙が当局に身柄を拘束され、連絡がつかなくなっていることが、中国メディアの財新によって報じられていました。


一方の清華紫光集団は、国営の半導体系ベンチャーキャピタル2社が主導するコンソーシアムが経営を引き継ぐ形で事業を再建しており、2023年3月には、傘下の長江メモリ(YMTC)がトリプルレベルセル(TLC)NANDメモリに匹敵する耐久性を持つクアッドレベルセル(QLC)NANDを開発し、フラッシュメモリ分野で画期的な進歩を遂げたことをアピールしています。

The Wall Street Journalはこの一件について「2023年初頭に初めて明るみに出された趙氏に対する訴訟は、失敗したり行き詰まりを迎えたりした積極的な投資の後に、当時の中国半導体業界の中心人物が逮捕された一連の汚職捜査の1つとなりました」と述べました。

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🧠 編集部の感想:
中国の元半導体企業会長が汚職で死刑判決を受けたというニュースは、腐敗対策の厳しさと国営企業の透明性の欠如を浮き彫りにしています。彼の行動が国家経済に与えた深刻な影響は、今後の対策にどう影響するのか注目です。また、企業再生の取り組みが進んでいる中、反省と再出発が重要だと感じます。

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