
三井住友銀行は米モンロー・キャピタルとオーストラリアのMAファイナンシャル・グループの資産運用部門と提携し、成長が著しいプライベートクレジット市場で17億ドル(約2400億円)規模の融資に共同で取り組む。
幹部らによると、提携では米国の中堅企業をターゲットに据える。今月から第一順位担保権付シニアローンの提供を開始する。需要に応じて規模を拡大する可能性もある。
三井住友銀行の米州部門でプライベートクレジットを統括するトーマス・バーゲン氏はインタビューで、「われわれ3社はこの提携を拡大可能な長期パートナーシップにすることにかなり注力している」とし、「クレジットと投資に対し共通の方針」を有していると語った。
銀行とプライベートクレジット会社は融資提供で競合関係にあると長らく考えられてきたが、両者が結束の動きを強める中でウォール街と資本市場で再編が進みつつある。銀行は自己資本の多くをリスクにさらすことなく規制に抵触しない形で、手数料収入を安定的に確保することを目指している。
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一方、プライベートクレジット企業は銀行の顧客基盤を活用した新たなビジネス機会を模索している。調査会社プレキンによると、プライベートクレジット企業の運用資産は約1兆6000億ドル。
3社とも、今回の事業で投資可能な資本を提供する予定で、MAファイナンシャルは運用するファンドから資金を拠出する。
今回の提携では、三井住友銀行のプライベートクレジットおよびスポンサーファイナンス、モンローのダイレクトレンディング、MAファイナンシャルのクレジット・共同融資における専門性を組み合わせる形となる。
原題:SMBC Teams With Private Lenders to Offer $1.7 Billion of Credit(抜粋)
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