万田酵素は酵素なのか？科学的に考察してみたやまだ＠腸活×アンチエイジング

美容や健康のために様々な情報があふれる中で、「酵素」という言葉をよく耳にするようになりました。特に「万田酵素」のように、製品名に「酵素」が含まれている場合、「これは体内で酵素として働くものなのだろうか？」と疑問に思う方もいるかもしれません。ここでは、科学的な視点から万田酵素が本当に「酵素」として機能するのかを考察してみましょう。

まず、酵素とは何でしょうか？

酵素の定義

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酵素（エンザイム）とは、生体内の化学反応を触媒する機能をもつタンパク質です。酵素には以下の特徴があります。

1. 常温・中性条件で反応を進行させる

2. 基質特異性が高い（特定の物質にのみ作用する）

3. 高い触媒効率を持つ

つまり、酵素は僕たちの体の中で様々な化学反応をスムーズに進めるための「触媒」として働く、非常に特別なタンパク質なんです。

万田酵素の製造と組成

では、万田酵素はどのように作られ、どのような成分でできているのでしょうか。

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万田酵素は、53種類以上の植物性原材料を3年3ヵ月以上長期発酵・熟成させた「発酵食品」として位置づけられています。この発酵・熟成の過程で、乳酸や酢酸、各種アミノ酸など、微生物の代謝産物が豊富に生成されるとされています。

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栄養成分としては、100g当たりのタンパク質量は2.5gと少なく、炭水化物や発酵によって生じた代謝物が主体となっています。

万田酵素の「酵素活性」はあるのか？生体内でどうなるのか？

万田酵素が「酵素」という名前を含んでいることから、摂取することで体内の酵素活性を高める、あるいは消化を助けるといった効果を期待する人もいるかもしれません。しかし、科学的に見ると、製品中に有意な酵素活性が残っている可能性は低いと考えられます2。

1.製造過程での失活可能性: 一般的に、市販されている「酵素ドリンク」や多くの発酵食品は、製造工程で加熱殺菌が行われます。
酵素はタンパク質であるため、高温にさらされると構造が壊れてしまい、その働き（酵素活性）を失ってしまいます（失活）。
一般的な酵素ドリンクでは、殺菌工程でほとんどの酵素活性が消失すると報告されています。万田酵素の製造過程で加熱が行われているかはソースからは明確ではありませんが、長期の発酵・熟成過程や製品の安定性を考えると、酵素活性が維持されている可能性は低いと推測されます。

2.消化管での安定性: たとえ製造過程でごく少量の酵素が残存していたとしても、摂取された酵素は口から胃、腸へと進む間に、胃酸やペプシンなどの強力な消化酵素によって分解されてしまいます。その結果、酵素としての活性を保ったまま体内に吸収され、特定の機能を発揮する可能性は極めて低いと考えられます。

機能的役割の再整理

以上の科学的考察を踏まえると、万田酵素は摂取後に消化酵素として体内で働く「酵素サプリメント」としての性質は持ちません。万田酵素は、「原材料を発酵させる過程で生じた代謝物を含む発酵食品」と理解するのがより適切です。

科学的考察まとめ

1. 万田酵素は、発酵によって生み出された様々な代謝物を含んだ「発酵食品」です。

2. 名称に「酵素」と含まれていますが、製造過程での失活や消化管での分解のため、摂取後に体内で酵素として機能する可能性は極めて低いと考えられます。

3. 製品中に有意な酵素活性を期待するのは科学的根拠に乏しく、製品名における「酵素」はマーケティング表現の側面が強いと言えます。

このように総合的に見ると、万田酵素を「酵素そのもの」と呼ぶよりは、「発酵食品」や「発酵代謝物サプリメント」として位置づけるのが科学的により正確と言えるでしょう。製品に含まれる発酵代謝物が健康に良い影響を与える可能性はありますが、それは「酵素が体内で働く」ことによるものではない、と理解しておくことが重要です。

おわりに

いかがだったでしょうか。このように食品に使われている単語は、そのまま真に受けない方がいいということがわかりますね。マーケティング的な側面もあるということを覚えておきましょう！
ここまで読んでいただきありがとうございました！参考になったらぜひスキしてくださいね！