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概要
この記事では、ライブハウスの観客数が少ない状況でも、価値のある体験やチャンスがあることについて、音楽家のtakuro(juJoe)が自身の経験を基に語っています。少人数のライブでも、観客やスタッフからの評価が新たなファンを生む可能性があると述べ、逆境を活かしたパフォーマンスの重要性を強調しています。
要約
- 少人数の観客でも意味があるライブの経験。
- 観客が少なくても、他の関係者が見ている可能性がある。
- 逆境でのパフォーマンスが新しいファンを生むチャンスに繋がること。
- 10年前に出会った岡崎体育くんのパフォーマンスについてのエピソード。
- 観客が少ないことにも価値があり、「誰かが見ている」ことで成長する。
- 大勢の観客の前で演奏することには感謝の気持ちが生まれる。
- どんな状況でもステージはアーティストを試す場であり、腐らずに努力することが大切。
「全然お客さんがいないライブハウスでやる意味あんの?」と聞かれたことがある。
ある。けっこうふつうにある。SNSの時代だけどある。からっぽのフロアから手に入れたものしかない。
少ない人数はドキドキする。メンバーより少なかったこともある。心が折れるか折れぬか。やるかやらぬか。そして逆境時にどういうパフォーマンスができるのか。
ほんのり視点を変えてみるといい。
チケットを買ったいわゆる「お客様」は少ないかもしれない。だけど店長さんは観てくれていたりする。店のスタッフの方やPAさん、対バンだっているではないか。
「このミュージックフリークス誰かにブッ刺さるかもしれない」という着眼点を持っても悪くない。
「あいつらヤバイからマジ見てほしい」と言いふらしてくれるかもしれない。打算的だろうか。作為的だろうか。
しかし10年ほど前だ。実際、京都GLOWLYの店長に岡崎体育くんを紹介されたことがある。店長が僕に「こいつがマジでヤバい!」と教えてくれたことで対バンした。共演の日もフロアはあまりひとがいなかった。しかし体育くんは強烈なパフォーマンスを繰り広げていた。マジでヤバかった。初見の僕も一発でファンになったし、いろんなひとに「ヤバいやつがいる!」と言いふらした。
京都GLOWLYの店長が教えてくれたことがキッカケだったけれど、僕に教えたということはあちこちでも好評を流しているのだろう。そして僕も好評を流したわけである。
振り返ると自分たちも似た流れで、ビッグアーティストの前座に招聘してもらったこともある。「言いふらされて掴んだチャンス」というものはいくつも覚えがある。
「フロアがガラガラ」にも付加価値は確実にある。逆境でハイパフォーマンスを出すという姿勢は、必ず誰かが見てくれている。
反対に大勢の前でのライブはどうだろう。おかげさまで数千人から一万人ぐらいのシチュエーションを経験させてもらえた。
これは本当にありがたいことだ。「緊張するのか?」と言われると「ありがたさでそれどころではない」が本音だ。
なぜならステージに立つ前の不安が大きいのだ。
フェスやサーキットというのは大勢のオーディエンスの前で演奏するチャンスなのだが、それだけの人数が押し寄せてくる保証はない。
「デカいステージ用意してもらって嬉しいけど、来てくれるかなぁ」と楽屋で顔面蒼白なのだ。埋まるかステージに立つまで分からない。こんなに怖いことはない。これがワンマンライブとかならチケットの発券で分かるけれど、フェスは分かりようがない。
だからこそステージに立って大勢が集まっていると「来てくれてありがとう」と言う。予定調和でも社交辞令でもなく、あれはマジで心からの感謝なのだ。
フロアの人数が少ないステージ、多いステージ。少しキャッシュポイントを先に置いて見ると、優劣など曖昧だったりする。どんなライブにも“誰かが見ている”という事実が、僕らを強くしてくれる。
もし今、逆境の中にいるなら、どうか腐らないでほしい。ステージは、いつも僕たちを試しているだけだ。
フロアの人数が多いライブ・少ないライブについてのYouTubeアップしました✅
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