マレーシアのマハティール元首相は米国の対中関税について、中国の弱体化を図る広範な取り組みの一環だとしつつ、「成功する可能性は低い」との見方を示した。香港英字紙サウスチャイナ・モーニング・ポスト(SCMP)のインタビューで語った。
マハティール氏(99)は、中国には経済の減速を乗り越えるのに必要な「技術力と対応力」があると述べた。中国市場の規模は欧州と米国の合計を上回るとして、「中国は成長し続ける」との見通しを示し、「中国を止めることはできない」とも語った。

マレーシアのマハティール元首相
Photographer: Sanjit Das/Bloomberg
トランプ米大統領は先月、マレーシアに対する24%の上乗せ関税を発表。その後、発動は90日間停止されたが、マレーシアは米国との関係改善を模索している。
一方、マレーシアのアンワル首相は、習近平国家主席の国賓訪問に際し、中国との貿易関係強化を表明。「世界が混乱する中で安定した指導者だ」と述べ、習氏を評価した。
マハティール氏は同インタビューで、マレーシアは「中立国」であり、すべての国と友好関係を築き、貿易を行いたいと述べ、米中いずれの側にもつくべきではないと強調した。
原題:Malaysia’s Mahathir Says Tariffs Won’t Stop China, SCMP Reports(抜粋)
Views: 2