🧠 あらすじと概要:
あらすじ
『ホラーエキストラのこわい話aaa』は、ホラー映画のエキストラとして働く主人公が奇妙な撮影現場での体験を描いた物語です。主人公は古い木造建築の前で、若いカメラマンとマンツーマンで撮影を始めます。部屋が暗く、電気がつかないため、カメラマンは主人公に衣装の着替えを頼みます。撮影中、過去の恐ろしい事件や心霊現象に関する話が続く中、主人公は不安を抱えながら撮影を進めていきます。最後に衝撃的な出来事が起き、ホラー映画の裏側の恐怖が垣間見える状況に陥ります。
記事の要約
この感想文では、ホラー映画のエキストラとしての体験を通じて、奇妙な出来事や心霊現象にまつわる話が展開されています。主人公は撮影現場での緊張感と不安を感じながら、カメラマンとの会話や過去のエピソードを交え、恐怖感を煽りつつ撮影を進めていきます。物語は撮影の終わりに向けて展開し、最後には不気味な出来事が起こることで、物語全体の緊張感を高めます。また、偶然と運命が交錯する様子も描かれ、ホラー作品の背後に潜む現実的な恐怖について考えさせられる内容となっています。
「ここ、電気つかないんですよ。古いから漏電で火事になるのが怖いらしいっす。明かり持ってきました。置くんで、ちょっと待っててくださいね。
僕、外に出てるんでお着替えお願いします。」
薄い壁の暗い部屋だ。
私は素朴な白のワンピースに袖を通す。
「よろしくお願いします。衣装…いいですねぇ。これは大正解です。よく持ってましたねえ?このために買ったんですか?えぇーーありがとうございます今回は顔は修正かけちゃうんでメイクは無しで大丈夫です。シルエット撮影というやつですね。まずは声、とりましょうか。監禁され続けた人が、家の外にいる人に助けを求めてるような…そんな感じでお願いします。実際にも似たような事件ってあるんですよね。本当に死んじゃってるけど、何十年も隔離して閉じ込めておくの。気持ちを作ってみてください。しゃべることも上手くできなくなってる感じ。
うめき声とか、しゃくりあげて泣く感じもお願いします。」
ねぇ、、こういう現場で撮影してるとさ、怪奇現象って起こるんですか?
「いやぁーーー。どーーーなんすかねぇ、、、?僕あんまりそんな変な経験ないっていうか。お祓いとかもした事ないんス。あ、、でも、機材の不調は圧倒的に多いですね、ホラー撮ると。他の現場と比にならないくらい、カメラが映らなくなったり、照明が消えたり。まだ日の入りまで時間があるからお話しましょうか。高校生の頃から撮影に携わってて、今23歳なんですけどね。フリーでやってます。それで、この仕事って僕たちは常にロケーションを探してるんですよ。たまたま知り合った人が”空き家を貸してる”って言うから、見に行ったんですけどね。ちょっと特殊な作りで。一階は事務所になってるんですけど、2階と地下が昔住んでた男性、、おじいちゃんのモノがそのまま置かれてるんです。それで、iPhone持って現場の雰囲気をとりあえず撮影するじゃないですか。…映らないんですよ。もちろん、埃っぽいんです。使われてない部屋だからある程度埃はあるのはわかってるんです。でも、なんかモヤみたいな、、光が乱反射というか、僕だってプロだしそんな映らないなんてことはないはずのに。それで次は地下の雰囲気を見てみようと下りようと思ったんですけど、本当、嫌な感じしかしなくて。なんか、、嫌なんですよ。気持ち悪いというか。でも、まあ、そんなの個人の感想じゃないですか。だから階段降りて撮影しようとしたら、耳元で低い声がして。男性の声。部屋を使うのをやめました。そんなこともありましたね。あとは、、ホラーの編集作業をしてた時に変なことが起こったりもします。編集し終わったやつをみてみると、絶対入れてない画像が一瞬映るとか、、変な声入ってるとか、、突然、画面が緑の砂嵐になったこともあって…意味がわからなくて、、あ、それは動画も撮ったんですよ。みてください。」
携帯の画面に、砂嵐が永遠と映し出された。
ただの砂嵐の映像が、撮影とは全く関係ない雑談で披露される異様な状況。
その時、私はこの流れにした事をすごく後悔した。
ぁあ、これ、大人数での撮影じゃなくてマンツーマンだ。
「そろそろ日が落ちてきましたね。
アングルチェックしましょうか。」
彼は廃墟みたいな家の外に出て行って、
私は独り、薄暗い部屋に取り残された。
ぽつん
撮影
演技指導は的確で、場を和ませてくれるとても優しい人柄の彼のもと、順調に撮影は進んだ。
「これで最後の素材にします。
窓にへばりついて、こっちをじっと見ていてください。」
すごい良いです。こわいっすねー!
ありがとうございました!終わりにします!
ちょっぱやで終わった。
お世話になった最後に、私も一つ、この前亡くなったゾンビエキストラの話をしようと思ったんだ。
「エキストラで死んだ人がいましてね。」
「死んだ」って言ったその瞬間、部屋の照明が消えた。
消えた….
「持ってきた照明の…
充電切れ…っすね。。」
iPhoneで明かりつけましょう…
片付け大丈夫ですか?
……。
お疲れ様でした。
おまけ
ヒトは、関連づけてしまう生き物だ。全ては偶然で、ハプニングはつきものだから。
昨日の人を殺すお化け役の子が低血糖で倒れたりしたのも、たまたま不調だっただけ。
だから今回電気が消えたのも、たまたま偶然なのだ。
「本当のさ、本当のヤバいやつって、、、どうなんでしょうね。作品ではなくて、スタッフ側のマジもんの事象って、需要あんのかな…」
わらう
おわり
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