火曜日, 6月 3, 2025
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ファンダムマーケティング 第3章FFF

🧠 概要:

概要

この記事は、ファンダムマーケティングに関する第3章で、企業とファンダムの接点、成功と失敗の要因について述べています。特に、共創の重要性と独りよがりなアプローチがもたらすリスクについて強調しており、成功事例や失敗事例を通じて、ファンダムとの関係構築のポイントを論じています。

要約(箇条書き)

  • 企業とファンダムの関係性

    • ファンダムには「数字で説明しにくい熱量」が存在。
    • 若者をターゲットにしたマーケティング手法として魅力的だが、誤解も多い。
  • 成功事例

    • アニメ×飲食:すき家×鬼滅の刃
    • キャラクターの特性を活かした商品の命名・ビジュアルが顧客の行動を促進。
    • 作品体験と飲食体験の融和が成功要因。

    • アイドル×アパレル:earth music&ecology×乃木坂46
    • アイドルメンバーがスタイリスト役を果たし、自然な口コミを促進。
    • 購入を「自己表現」へと変換。
  • 失敗事例

    • 某大手カフェ×ゲームIP
    • 世界観を無視したコラボがファンの怒りを招いた。信頼を失う危険性がある。

    • 某大手企業×Jリーグ
    • スポンサー契約が形骸化し、ファンとの接点が希薄。短期で契約終了。
  • 成功と失敗の分岐点

    • 「作品」ではなく「ファン」を見つめる姿勢が重要。
    • 売ることよりも、一緒に語る共鳴が大切。
    • 短期的なROIではなく、中長期の信頼資産を意識。
  • 次章のテーマ
    • ファンダムの難しさ、マネタイズの問題、リスクの可視化について議論予定。

ファンダムマーケティング 第3章FFF

ファンダムと企業のリアルな “接点”
成功の裏には「共創」、失敗の陰には「独りよがり」ー


3-1. 企業がファンダムに惹かれる“理由”と“誤解”
いま、多くの企業が「ファンダム」という言葉に目を輝かせています。
なぜなら、ファンダムは**“数字で説明しにくい熱量”が存在する市場**だからです。
「広告費を払っても届かない特に若者に、どうすれば響くのか?」
「SNSでバズる企画って、何が本当に求められているのか?」
このような問いに対して、ファンダムは魅力的な“答え”を提示してくれそうに見えます。
 
しかし、誤解も多い。
ファンダムは確かに魅力的ですが、それは**「うまくやれた場合」に限る**という条件付きです。
表面的な盛り上がりだけを見て「乗れば売れる」「便乗すれば話題になる」と捉えると、その甘さが後に“逆炎上”や“ブランド毀損”を招くことになります。


3-2. 成功事例①:アニメ×飲食──“作品愛” が顧客動線を変えた
すき家 × 鬼滅の刃(2020〜2021)
国民的アニメとのコラボは、ただの「商品連携」では終わりませんでした。
「炭治郎のすき焼き丼」「禰󠄀豆子の和風デザート」といったキャラの特徴を活かした命名とビジュアル、そして数量限定のオリジナルグッズの配布が、ファンの“行動”を動かしました。
全国のすき家には連日ファンが詰めかけ、SNSでは「すき家巡礼」の投稿が10万件を超え、来客数も対前年130%となりました。
まさに、“日常の外食”が、“聖地巡礼”に変わった瞬間です。

💡ポイント:「作品の世界観に寄り添ったコンテンツ設計」にあります。
ただロゴを使うだけでなく、キャラクターの個性や物語との連動を強く意識したことで、ファンからも「わかってるな」「愛がある」と好意的に受け取られました。
→ この事例では「食体験=作品体験」という意味付けの転換が成功要因となりました。


3-3. 成功事例②:アイドル×アパレル──“共創型ファッション”が売れる理由
earth music&ecology × 乃木坂46
ただの広告塔ではなく、「メンバー自身がスタイリストとなって提案するコーデ」として展開されたこのプロジェクト。
ライブ配信での着こなしトークや、SNSでの着回し投稿が自然な口コミとなり、ファンの心を掴みました。
消費者にとっては、洋服を買うことは単なる“消費”ではなく、
**“推しと同じ感性を体験する自己表現”**に変わったのです。

💡ポイント:「商品」ではなく「共感」。
“推しと同じ気持ちになれる”という体験を売ったことが成功要因となりま 
   した。


3-5. 失敗事例②:“スポンサード”では熱量は買えない

3-4. 失敗事例①:世界観を壊した瞬間に、ファンは離れる
某大手カフェ × 有名ゲームIP
一見華やかなコラボメニューでしたが、
“和風剣士キャラ”にハンバーガーを持たせるという世界観無視の演出
さらにはキャラクターの設定ミスなど、細部の配慮不足がファンの怒りを呼びました。
SNSでは「企業に“推し”を雑に扱われた」「愛がない」など批判が殺到。
たった一度のミスで、企業は“ファンの信頼”という無形資産を失ったのです。

⚠️ファンは「好きなものを理解してくれる人」にしか心を開かないというこ
     とです。
 “単に使えるIP”として扱い、ファンとの対話をしないまま進めた姿勢が
     反感を買いました。
一度失った信用は、お金では買えません。


3-5. 失敗事例②:“スポンサード”では熱量は買えない
某大手企業 × Jリーグチーム
スポンサー契約を結んだものの、ファンイベントはゼロ、SNSもテンプレ広報、現場との接点も希薄。
結果、ファンからは「関心がないのにロゴだけ貼る企業」という認識を持たれ、短期で契約終了となりました。
スポンサー契約自体は成立していても、ファンとの“心の契約”が成立していなければ、存在しないも同然です。
一緒に熱狂してくれるのか?本気なのか?が問われるのです。


3-6. 成功と失敗を分ける“3つの分岐点”

分岐点①:「作品」ではなく「ファン」を見ているか?
→ IPの知名度に依存するのではなく、そのIPを愛するファンの生態系や文化を理解しているか?
(例) SNSで使われているハッシュタグ、推しの呼び方、聖地文化、二次創作
      の傾向など

分岐点②:「売る」ではなく「一緒に語る」姿勢があるか?
→ファンダムマーケティングは、売るための“操作”ではなく、
 一緒に物語を紡ぐ“共鳴”であることを絶対に忘れてはいけない。
→ファン起点の企画提案、共創型SNSキャンペーンなど発言や意見を取り入
   れることがカギ。
 
分岐点③:短期ROIではなく、中長期の“信頼資産”を見る目があるか?
→ファンダムとの関係構築は、最初はコストがかかる
   だが、長期的には“無償で応援してくれる広告塔”を持つのと同じ価値にな
   る。


次章では、「ファンダムにはなぜ難しさがあるのか?」をテーマに、
細分化されたファンダム構造、マネタイズしにくいジャンル、リスクの可視化など、ファンダム活用の“罠”と“盲点”について深掘っていきます。
 #ファンダムマーケティング #マーケティング #ファンダム



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