2025年5月22日に、仮想通貨のビットコインが初めて11万ドル(約1580万円)を突破し、2025年1月につけた史上最高値を更新しました。
Bitcoin Tops $110,000 for First Time as US Optimism Lifts Crypto – Bloomberg
https://www.bloomberg.com/news/articles/2025-05-22/bitcoin-tops-110-000-for-first-time-as-us-optimism-lifts-crypto
Bitcoin jumps to new all-time high, surpassing January prior record
https://www.cnbc.com/2025/05/21/crypto-market-today.html
ビットコインは2025年1月に、仮想通貨に融和的な政策を掲げて当選したドナルド・トランプ大統領の就任を受けて10万ドル(約1430万円)超に急騰し、当時の最高値を更新しました。
しかし、トランプ大統領が提唱したビットコイン準備金の内容が期待外れだったことや、トランプ大統領の関税政策による混乱などを背景にビットコイン相場は乱高下し、2025年4月には約7万5000ドル(約1070万円)を割り込んでいました。
さらに、その後2025年5月にアメリカと中国の関税協議が進展したことや、5月20日に決済用のステーブルコインについて定めた「GENIUS法」がアメリカの連邦議会の上院で可決され、仮想通貨業者に対する規制の明確化への期待が高まったことなどを理由に、ビットコイン価格は10万ドル台に復帰しました。
トランプ大統領は、議会が休会に入る8月までにステーブルコイン法案や関連法案に署名し、仮想通貨の規制に関する制度を確立させたい考えとのこと。
こうした追い風を受けて、ビットコイン価格は5月22日の早朝に一時11万964ドル(約1585万円)に達し、記事作成時点でも11万ドル台で推移しています。
by TradingView
ビットコインの急騰には、重要な法案が可決されたことによる楽観的なムードのほかに、価値を保存する資産としてのビットコインの性質に対する関心が高まっていることが影響していると、専門家は見ています。
仮想通貨取引所のNexoの共同創業者であるアントニ・トレンチェフ氏はメディアに対し、「ビットコインの新たな高値は、マクロ経済の好材料、すなわちアメリカのインフレ率の低下や、米中貿易戦争の緩和、そしてムーディーズによるアメリカ国債の格下げによってもたらされ、ビットコインのような代替価値保存手段に注目が集まっています。これにより、世界的なマクロ経済の不安がピークに達し、ビットコインが7万4000ドル(約1060万円)まで暴落した4月初旬とは完全に異なる状況に突入しました。アメリカと中国の間でより広範な貿易協定がまとまるのに伴って、リスク資産の繁栄に向けた3カ月間が始まった可能性があります」とコメントしました。
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🧠 編集部の感想:
ビットコインが初めて11万ドルを突破したことは、仮想通貨市場の回復力を示しています。法案可決による規制の明確化が、投資家心理を改善したのも大きな要因です。今後のマクロ経済の動向が、ビットコインの成長にどのように影響するか注目です。
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