世界最大手のスポーツ用品メーカーであるナイキが、2019年以来初めてAmazonで製品の直販を再開することが明らかになりました。これに際し、ナイキは製品の値上げも実施予定です。
Nike set to raise prices next week, plans to sell on Amazon again | Reuters
https://www.reuters.com/business/retail-consumer/nike-raise-prices-by-next-week-return-selling-amazon-media-reports-say-2025-05-21/
Nike to Sell on Amazon for First Time Since 2019 — The Information
https://www.theinformation.com/articles/nike-sell-amazon-first-time-since-2019
Nike (NKE) Returns to Amazon’s (AMZN) Online Store as Direct Vendor – Bloomberg
https://www.bloomberg.com/news/articles/2025-05-21/nike-returns-to-amazon-s-online-store-as-direct-vendor
Nike to increase prices on footwear, apparel amid tariffs
https://www.cnbc.com/2025/05/21/nike-price-increases-tariffs.html
ナイキが2025年5月の第5週から一部製品の価格を値上げし、Amazonで直接販売する予定であると発表しました。ナイキがAmazonで製品を直販するのは6年ぶりのこととなります。ナイキは大人向けの衣料品および用具の価格を2~10ドル(約290~1400円)値上げ予定ですが、子ども用製品の値上げは実施しません。
ナイキは値上げの理由について、「当社は季節ごとの計画の一環として、定期的に事業を評価し、価格調整を行っています」と説明しています。100~150ドル(約1万4300~2万1500円)の製品は5ドル(約720円)値上げされることとなり、150ドル以上の製品は最大10ドル値上げされることとなります。ただし、100ドル未満のシューズは値上げされません。また、ナイキの人気シューズである「エアフォース1」(販売価格が155ドル:日本円で約2万2200円)は値上げの対象外となります。
なお、ナイキはシューズの大部分を中国およびベトナムから調達しているため、相互関税が値上げの一因となっていることが指摘されています。実際、シューズ業界はトランプ大統領の導入した相互関税により特に大きな打撃を受けているとのことです。
関税でアメリカ人はNIKEのスニーカーをいくらで買う羽目になるのか? – GIGAZINE
ナイキの競合であるプーマは、2025年5月初頭から中国からアメリカへの製品の出荷量を減らしていることが報じられています。また、プーマは相互関税の影響でアメリカでの製品価格を値上げする可能性があることも発表済みです。
ナイキは競合他社から市場シェアを奪うべく、Amazonに再び参入することも発表しました。記事作成時点でAmazonで販売されているナイキ製品は、独立系販売業者が販売しているものであり、ナイキが直接販売しているものではありません。
ナイキは自社ウェブストアでの販売に重点を移すべく、2019年にAmazonでの直販を終了しました。ナイキがAmazonでの直販を終了する理由については、Amazonがサードパーティーによる偽ブランド品の販売を排除できなかったことも原因のひとつではないかと指摘されていました。
ナイキがAmazonへの製品供給を打ち切ると発表 – GIGAZINE
by tookapic
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🧠 編集部の感想:
ナイキが6年ぶりにAmazonでの直販を再開するニュースは、ブランドの販売戦略の変化を示しています。価格の値上げが予告されていますが、「エアフォース1」が対象外である点が注目されます。競合との差別化を図りながら、消費者にどうアプローチしていくのかが今後の見どころです。
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