土曜日, 5月 17, 2025
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ドル買いに戻れぬ投資家、米株高でも慎重姿勢-貿易政策に根強い不安 – Bloomberg


今週は米国株が大幅な上昇を見せ、投資家のリセッション(景気後退)懸念も後退した。しかし、為替市場では依然としてドルに対する弱気な見方が根強い。  

  JPモルガン・チェースやドイツ銀行のストラテジストは、ドルは今後も下落基調が続くと指摘する。オプション市場の投資家心理は過去5年で最も弱気となっており、ドル指数は4月に付けた安値付近にとどまっている。米中貿易摩擦がひとまず緩和して他の市場が持ち直す中でも、投資家はドル回帰に慎重な姿勢を崩していない。

  ドルは主要通貨に対して年初来で約6%下落するなど、値動きの荒さが目立っている。トランプ政権の政策運営が一貫性を欠き、先行きに不透明感があることが、ドルの魅力を弱めている。米当局者は否定するものの、米製造業の競争力強化を重視するトランプ政権が、ドル安を事実上容認しているとの見方も一部にある。

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ゴールドマンのトリベディ氏がドルの見通しについて語る

Source: Bloomberg

  ゴールドマン・サックス・グループのグローバル外為・金利・新興市場戦略責任者、カマクシャ・トリベディ氏は「米国例外主義は徐々に後退しつつあり、この流れにはなお継続余地がある」とブルームバーグTVとのインタビューで述べた。 

  クレディ・アグリコルCIBのG10為替調査・戦略責任者、バレンティン・マリノフ氏は「米国資産売り」の勢いはやや弱まった可能性があるが、市場にはなお不安がくすぶっていると指摘。投資家はドルに対して「愛憎入り混じった」関係にあると分析する。 

  オプション市場では、今後1年間でのドル下落を見込んだポジションが2020年以来の高水準に達している。こうした長期のオプション取引は、短期筋よりもマネーマネジャーによる活用が多く、ドル資産の保有見直しが幅広い層に広がっていることをうかがわせる。

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  一方、株式市場は今週、トランプ大統領の中東歴訪を通じたハイテク分野での取引拡大への期待や、インフレ指標の落ち着きを好感して堅調に推移。バンク・オブ・アメリカ(BofA)がEPFRグローバルのデータを引用してまとめたリポートによると、5月14日までの1週間で米株ファンドには198億ドル(約2兆9000億円)の資金が流入し、5週間ぶりの純流入となった。

   米株に対するドルの出遅れについて、ユニオン・バンケール・プリベの為替戦略グローバル責任者ピーター・キンセラ氏は「トランプ氏が掲げる『米国例外主義』を世界の投資家が受け入れていないことの表れだ」と指摘する。



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🧠 編集部の感想:
米株が上昇しているにもかかわらず、投資家がドル回帰に慎重な姿勢を崩さないのは興味深いです。米中貿易摩擦やトランプ政権の政策に対する懸念が影響しているようで、今後の動向が気になります。ドル安が長引くと、他通貨との関係性にも大きな影響を与えそうです。

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