ヘッジファンド運営会社シタデルの創業者で、資産家のケネス・グリフィン氏は、トランプ米政権の貿易政策に関し、これまでより踏み込んだ批判を展開した。大統領が期待するような製造業の雇用回復を関税がもたらすことはなく、むしろ自国の強みを生かすべきだと訴えた。

  グリフィン氏は25日、スタンフォード大学経営大学院で講演し、トランプ大統領について「人々に尊厳を取り戻すことを夢見ており、そうした夢を抱く彼を称賛せざるを得ない」としながらも、製造業のさらなる雇用創出の夢は「実現しないだろう」と語った。

  生産自動化が急速に進む工場に雇用を戻すのではなく、知的財産やコンテンツの創造といった米国の強みを生かすべきだと同氏は主張した。

  共和党の大口献金者であるグリフィン氏は、米国がグローバル化から中国より多くの利益を得てきたと述べ、世界の他の国・地域との関係を貿易戦争が破壊したと批判した。

   トランプ政権は今月、貿易相手国・地域に対し上乗せ関税を発動後、中国を除いて90日間停止する方針転換を行った。グリフィン氏は「グローバル化の影響を受ける人々の雇用と尊厳の創出、同時に米国が世界で果たす重要な役割の確保と再確認」という目標達成の方法について、「一歩引いて考え直す余地が生まれる」と指摘した。

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ケネス・グリフィン氏

Photographer: Tierney L. Cross/Bloomberg

原題:Ken Griffin Says Tariffs Won’t Bring Back Manufacturing Jobs (1)(抜粋)

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