トランプ米大統領は23日、将来の電力需要急増に備え、原子力エネルギーでの優位性を取り戻すことを目指し、原子力発電所の建設を加速させる大統領令に署名した。まだ実用化されていない小型モジュール炉(SMR)もこの対象に入っている。
米国はかつて原発の主導的立場にあったが、過去30年に新たな原子炉は2基しか完成していない一方、既存原発の閉鎖が相次いでいる。対照的に中国とロシアでは積極的に新設が進められている。
原子力活用の取り組みは、温室効果ガスを排出しない原子力を、石炭や天然ガスに代わる電力源として後押しする可能性がある。トランプ大統領はただ、原子力を化石燃料に代わるものとしてではなく、補完するものとして推進している。
ホワイトハウスで行われた署名には、バーガム内務長官とヘグセス国防長官、エネルギー大手コンステレーション・エナジーのジョゼフ・ドミンゲス最高経営責任者(CEO)、次世代原発開発会社オクロのジェイク・でウィッテCEOが同席した。
原題:Trump Signs Orders to Revive US Leadership in Nuclear Power(抜粋)
🧠 編集部の感想:
トランプ氏が原発推進の大統領令を署名したことで、再び米国の原子力エネルギーの優位性を目指す姿勢が明確になりました。温室効果ガス排出削減の観点からも、原発は重要な選択肢と考えられますが、安全性や環境影響への懸念が依然として残ります。国際的な競争に対抗するため、持続可能なエネルギー政策が求められる時代に、どのようにバランスを取るかが鍵となるでしょう。
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