
AppleはiPhoneの製造拠点を中国からインドに移行しつつありますが、ドナルド・トランプ大統領がAppleのティム・クックCEOに対し、iPhoneをインドで製造するのをやめるよう要請したと報じられています。
Trump Wants Apple (AAPL) to Stop Moving iPhone Production to India – Bloomberg
https://www.bloomberg.com/news/articles/2025-05-15/trump-wants-apple-to-stop-moving-iphone-production-to-india
Trump wants Apple to stop making more iPhones in India | The Verge
https://www.theverge.com/news/667649/donald-trump-apple-stop-producing-iphones-india
Trump tells Apple’s CEO to stop expanding iPhone production in India | TechCrunch
https://techcrunch.com/2025/05/15/trump-tells-apples-ceo-to-stop-expanding-iphone-production-in-india/
AppleはiPhoneのほとんどを中国で生産しており、アメリカ国内でのスマートフォン生産は行っていません。しかし、関税や地政学的緊張に関連するリスクを軽減するために、Appleは中国以外へのシフトを加速させており、2026年末までにアメリカ向けのiPhoneをすべてインドで製造する計画を立てています。
Appleは2026年末までにアメリカで販売される年間6000万台以上のiPhoneをインドで製造する計画 – GIGAZINE
しかし、トランプ大統領は「iPhoneはアメリカ国内で生産できる」という主張をかたくなに続けており、Appleに対してiPhoneの製造拠点をすべてアメリカ国内に移行するように要求しています。
トランプ政権が「iPhoneはアメリカで製造できる」と改めて強調、スティーブ・ジョブズやティム・クックCEOはこれまで何度も「アメリカでの製造は困難」と発言してきたにもかかわらず – GIGAZINE
経済メディアのBloombergによると、トランプ大統領は訪問中のカタールで「昨日、ティム・クック氏とちょっとしたトラブルがあった。5000億ドルもの資金を投入しておきながら、インド全土に(生産拠点を)建設するとは……インドで(拠点を)建設することには興味がない」と語ったとのこと。この発言の前日に、iPhoneの主要製造業者であるFoxconnが、インドでAppleのチップ生産を行うための4億3500万ドル(約630億円)規模のプロジェクトをインド政府から承認されたばかりでした。
該当の発言は、以下のムービーの約17分25秒辺りから聞くことができます。
Trump Talks American Made iPhone, India & Iran At Qatar Meeting (Full Remarks) – YouTube

トランプ大統領はクックCEOとの会談後、Appleが米国での生産を「増やす」だろうと主張しました。2025年2月、Appleは今後4年間で5000億ドルをアメリカに投資すると約束したが、アメリカには労働力やサプライヤー、製造施設が不足しているため、iPhoneの生産がアメリカ国内で行われる可能性はかなり低いというのが現状です。
「メイドインアメリカ」のiPhoneを生産するための課題とは? – GIGAZINE
トランプ大統領の発言は、「2026年末までにアメリカで販売するiPhoneの大半をインドから輸入する」というAppleの計画に一石を投じる恐れがあります。なお、Appleのインド法人は、Bloombergのコメント要請に応じていません。
この記事のタイトルとURLをコピーする
🧠 編集部の感想:
トランプ大統領がAppleに対してインドでのiPhone製造をやめるよう求める姿勢は意外でした。特に、Appleがアメリカに5000億ドルを投資すると約束した背景を考えると、製造拠点をインドに移す動きとの矛盾が際立ちます。今後の経済政策と製造戦略の行方が注目される事例ですね。
Views: 2