日本のトヨタも出資する自動運転開発企業Pony.aiが、中国で火災事故を起こしていたことが判明した。同社が運行する自動運転タクシー(ロボタクシー)が、北京市内で行っていた路上での試験走行中に突然車体が発火したという。
自動運転車の開発・走行を手掛ける企業が、火災事故を起こすケースはすでに起こっている。中国スマートフォン大手Xiaomi(小米科技/シャオミ)製の自動運転車は同年3月に火災を伴う事故を起こした。
Pony.aiにとっては今回が初の火災事故であり、幸いにも負傷者は出ていない。しかし世論が自動運転車の火災に敏感になっている中で起きた事故となり、今後自動運転に対する風当たりが強くなることが危惧される。
■異常事態警告後、車両が突然発火
Pony.ai によると2025年5月13日午前9時半頃、ドライバーレスのロボタクシーがテスト走行中に異常な状態を検知された。同社の自動運転車両は、センターで監視可能なソフトウェアによって運行されている。
車両は乗客がいない状態で自動的に緊急停止を行ったため、他の車両への衝突やけが人は発生していない。警告の受信後、2分以内にサービス担当者が現場に到着した。その後、対応作業中に、車両が発火したという。
現場のスタッフは関係当局と連携して、安全にこの事態を収束させた。しかし異常事態警告や発火の原因については現在調査中となっている。中国内では今回の火災とされる映像がSNS上で拡散しているようだ。
■3月にはシャオミの自動運転車が炎上
2025年3月には、シャオミの自動運転車が走行中に高速道路上でガードレールに衝突し、全員が死亡するという大事故が起きている。自動運転モードで走行中に障害物を検知し、手動運転に切り替わったものの、その1秒後に衝突。衝突した車は炎上し、乗車していた3人全員が亡くなった。
実際には衝突時点では自動運転走行していなかったものの、現実的には人間が1秒間で適切な対応をとるのは難しいため、実質的には自動運転モードの事故として大きな話題になった。中国メディアの報道によると、衝突し炎上した際に車のドアが開かなかったことで乗客は焼死したと遺族が話しているようだ。
■トヨタとは2019年から提携関係
Pony.aiは、カリフォルニア州フリーモントと中国広州の本社を拠点に米中を股に掛けた自動運転開発を推し進めている有力企業だ。
同社はトヨタとの関係が深く、2019年8月に自動運転の領域でトヨタと提携することを発表した。また2020年2月には、自動運転開発の加速に向けトヨタから4億ドル(当時のレートで約440億円)を調達したことを発表した。さらに2023年8月にトヨタの中国統括企業と広汽トヨタとともに合弁の設立を発表、2025年4月にトヨタと共同開発の量産型ロボタクシーを発表している。
Pony.aiは2024年11月に米ナスダック市場への上場を果たした。今回の北京での事故により、同社の株価は一晩で10%以上下落している。なおこの事故により、中国政府はPony.aiに対し自動運転タクシーサービスの一時停止を指示したようだ。
国を挙げて自動運転の実用化を進めている中国だが、最新技術の開発・導入と開発各社による安全性の確保の両立が求められている。
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🧠 編集部の感想:
Pony.aiの自動運転車両が炎上したニュースは、技術の進化と安全性の課題を再認識させます。特に、これまで自動運転車両に対する信頼は揺らぐ可能性があり、さらなる安全対策が求められるでしょう。トヨタなど大手企業の出資も影響を与える中で、今後の展開には注目が必要です。
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