元アイドルで歌手の国実百合(くにざね・ゆり)が4月27日、東京・GINZA 7th Studioで34年ぶりとなる単独ライブを開催した。この日の復活のステージを楽しみにしていた満員のファンの前でデビュー曲『青い制服』をはじめ、代表曲からカバーソングまで全14曲を熱唱した。ENCOUNTは、歌手としての再出発をファンの前で誓った国実を直撃。今後の活動や久しぶりのワンマンライブの感想を聞いた。『Yuri Kunizane Special Concert』ライブレポート&インタビュー
元アイドルで歌手の国実百合(くにざね・ゆり)が4月27日、東京・GINZA 7th Studioで34年ぶりとなる単独ライブを開催した。この日の復活のステージを楽しみにしていた満員のファンの前でデビュー曲『青い制服』をはじめ、代表曲からカバーソングまで全14曲を熱唱した。ENCOUNTは、歌手としての再出発をファンの前で誓った国実を直撃。今後の活動や久しぶりのワンマンライブの感想を聞いた。(取材・文=福嶋剛)
1988年、大手芸能事務所・芸映プロダクションからシングル『青い制服』でデビューを飾った国実は、事務所の先輩である河合奈保子、石川秀美、芳本美代子、西村知美に続くホープとしてバラエティーやCM、グラビアなどで活躍し、華々しいスタートを切った。ところが、もともと体が弱く、多忙を極めるスケジュールの中で腎盂炎を発症。91年に都内で開催した初の単独ライブの後、病気が悪化し、わずか3年の活動で芸能界を去った。
あれから34年、紆余曲折を経て、再び国実がファンの前に戻ってきた。エレガントなドレスの衣装をまとい、当時と変わらない笑顔で登場するとファンから温かい拍手が送られた。
この日は国実と親交のあるベーシストの岡沢茂氏(松田聖子や浜田省吾などのレコーディングに参加)、ピアノストの塩入俊哉氏(西城秀樹や稲垣潤一らのツアー監督を歴任)のベテランミュージシャン2人が国実をガッチリとサポートした。
前半は、ファンの大きな手拍子と声援の中で『ボーイフレンド』『友だち以上』『あなたしかいらない』と代表曲を次々と歌い、後半は松田聖子、荒井由美、中島美嘉など国実が大好きな楽曲のカバーソングを披露した。
「国実百合という名前を覚えていてくれて本当にありがとう」
ライブを終えた国実を訪ねると開口一番「めちゃくちゃ楽しかったです」と笑顔を見せながら感想を述べた。
「みなさんとあの頃にタイムスリップしたような感覚がありました。30年以上もたって、またこうして人前で歌えるなんて、本当にもう奇跡だなって。でも、やっぱり奇跡じゃないのかも! こうやって足を運んでくださったファンのみなさんと支えてくださった方がいたからライブができたんです。『ずっと国実百合という名前を覚えていてくれて本当にありがとう!』って言いたいです」
この日、国実は、あらためて歌手として再スタートを切ることをファンの前で宣言した。そのことについて聞くと「今回、この場所から新たにスタートしたいという思いでライブを開催しました」と思いを打ち明け、「アンコールで最初に歌った松田聖子さんの『秘密の花園』は、私がオーディションで歌った大切な曲です。そしてデビュー曲の『青い制服』を最後に歌いましたが、この2曲には、『国実百合の新しいスタート』という意味を込めました。これからもファンのみなさんと一緒に歩いていきたいという気持ちで歌いました」と説明した。
アイドルとしての活動期間でシングル12枚、アルバム6枚をリリースするなど、今回紹介しきれなかった曲がまだまだある。「次は12月にバースデーライブを開催することが決まりました。今回歌わなかった曲は、次回お披露目したいと思います。ぜひ楽しみにしていてください」。
今後の抱負を聞くと「いつか出せたら……」と前置きした上で、「新曲が目標の1つです」と明かしてくれた。
国実は以前、ENCOUNTのインタビューで「あの頃、置いてきた忘れ物を取りに戻りたい」と語っていた。夢だったアイドルとしての活動が病のため、わずか3年で終わってしまったという悔しさを抱えながら34年後に訪れた奇跡――。国実はしっかりと前を向いて「これからも1曲1曲を大切に歌っていきたいと思います」と断言し、「私のYouTubeチャンネルや新たにインスタグラムも始めたので、ぜひこれからの活動を見守っていただけるとうれしいです」と述べた。
34年ぶり単独ライブで歌った14曲
○セットリスト
Yuri Kunizane Special Concert
4月27日 東京・GINZA 7th Studio
1.ボーイフレンド
2.きっと…
3.友だち以上
4.あなたしかいらない
5.卒業写真(荒井由美カバー)
6.PIECE OF MY WISH(今井美樹カバー)
7.優しい天気雨
8.秋色の街
9.September(竹内まりやカバー)
10.瑠璃色の地球(松田聖子カバー)
11.桜色舞うころ(中島美嘉カバー)
アンコール
12.秘密の花園(松田聖子カバー)
13.青い制服
ダブルアンコール
14.ボーイフレンド
【写真】往年の人気アイドルたちも駆けつける 国実百合、34年ぶりライブの集合ショット
芳本美代子、立花理佐、伊藤智恵理、西村知美(左から)【写真:本人提供】
編集部の感想:
国実百合さんの34年ぶりの単独ライブは、感動的な再出発の瞬間を感じさせました。ファンとの深い絆を再確認し、彼女の変わらぬ情熱が伝わってきました。また、新曲のリリースを目指す意気込みにも期待が高まります。これからの活動が待ち遠しいです。
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