🧠 あらすじと概要:
あらすじ
『28日後…』は、ウイルスによって人々が凶暴な感染者となる世界を描いたダニーボイル監督の作品です。物語は、目覚めた主人公ジムが、荒廃したロンドンで数少ない生存者たちと共に、新たな脅威と向き合う状況を描きます。感染者だけでなく、社会が崩壊した中で人々の倫理観や道徳が問われる様子が展開されます。
記事の要約
10年以上ぶりに『28日後…』を鑑賞した感想として、ダニーボイル監督の才能と本作の独自性に感心しています。従来のゾンビ映画とは異なり、感染者は走り回り、特殊メイクや派手なスラッシャーシーンが少ないことが特徴です。作品は、極限状態で人間の凶暴性や倫理崩壊を描いており、主人公の行動がその象徴となっています。また、演技も非常に自然で没入感があり、視聴者を引き込む要素となっています。
10年以上前に観て以来の鑑賞でした。
『トレインスポッティング』や『スラムドッグミリオネア』で知られるダニーボイル監督の作品です。ゾンビものでも面白く作れるなんて、ほんとこの人は天才ですね。
初めて観た時も、普通のゾンビ映画とはなんか違うなと思ったんですが、今回の鑑賞でそれがよりくっきりと分かりました。
まず、実はあんまりゾンビが出ないんですよねこれ。厳密にいえば感染者ってことになってますし。
予算の都合もあるのでしょうが、特殊メイクを施したゾンビ役とか、派手なスラッシャーシーンというのはゾンビ映画の中では相当に少ない。
ゾンビを走らせることでメイクも薄めでいけちゃうという二乗の効果になってるんじゃないかなと思いました。
で、本質的な問いかけとしては、極限状態においては、人の凶暴性は増すし、倫理観は崩壊するというメッセージだったのかなと。
軍人たちが女性に乱暴しようとするのがまず一つなんですけど、終盤でキリアン・マーフィ演じる主人公が、半裸であまりにも残虐に軍人を成敗するシーン。あのシーンでは、ヒロインが感染者だと思い込んでしまったほど彼は凶暴になっていたと表現されています。
そもそも、主人公は劇中でほとんど感染者を殺さないんですよね。逃げてばかりで。で、ある時軽率に単独行動を取った結果、子どもの感染者を殺してしまうんです。
崩壊した世界においても、そのことにずっと罪悪感を持っていた主人公。
しかし、軍人との争いの中で、倫理や道徳がはじけ飛んでしまうんですね。そして完全にブレイクスルーしたのが、あの目つぶしのシーンだったんじゃないかと。
ウイルスに感染していなくたって、人間は状況次第で化け物のような考え方や行動に走ってしまう。そのドラマがとにかく面白かった。
あと、従来のゾンビ映画と違って、みんな演技が巧い。いわゆるゾンビものっぽい過剰な演技というか、「やってる」演技がなかったので、没入しやすかったです。
詳しい解説をこちらで公開してますので、興味のある方はぜひ👇
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