左から久保田祐佳アナウンサー、タモリさん、山中伸弥氏

NHKスペシャルの大型シリーズとして、4月27日から全4回で放送される「人体III」。タモリさんとノーベル賞科学者・山中伸弥氏のW司会が4年ぶりに再集結し、「命とは何か」をテーマに、最新科学が解き明かした命のメカニズムを、驚きの実写と超高精細CGで映像化する番組。その放送に先駆け、タモリさん、山中伸弥氏、久保田祐佳アナウンサーが記者会見を行なった。

総合テレビでの放送スケジュールは以下の通り。各放送から1週間はNHKプラスで見逃し配信も実施する。

  • 第1集 命の源 細胞内ワンダーランド 4月27日午後9時~9時49分
  • 第2集 細胞40兆 限りあるから命は輝く 5月11日午後9時~9時49分
  • 第3集 命のつながり 細胞40億年の旅 5月25日午後9時~9時49分
  • 第4集 果てしなき命の探求 6月8日午後9時~9時49分

「シリーズ人体」は、2017~2018年放送のNHKスペシャル「人体~神秘の巨大ネットワーク~」(全8回)にはじまり、関連番組を含めて15本を制作してきたシリーズ。新シリーズでは、より根源的なテーマである「命とは何か」に、わかりやすく迫る。

タモリさんとノーベル賞科学者・山中伸弥氏のW司会
(C)NHK

新シリーズで注目するのは、人間の体を構成する40兆個もの「細胞」。番組では小さな細胞の、内部にまで迫り、その中にこれまでのイメージをくつがえす不思議な世界が広がっている事を解き明かしていく。

命の部品となるさまざまな物質が、まるで生きているかのように動き回り、互いに連携し、それが我々の日常生活を支えている。“命のない部品が集まり、命が生まれる”という、まるでファンタジーのようだが、まぎれもない科学的事実が明らかになる。

(C)NHK

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4月27日放送の「第1集 命の源 細胞内ワンダーランド」では、細胞の内部をとらえた最新の顕微鏡映像に加え、超高精細なCGも活用。ミクロの細胞内を動き回り、生命活動のすべてを支えてくれている“細胞内キャラクター”たちの姿を、第一線の研究者の監修のもとに見事に可視化される。

その映像は従来の“細胞のイメージ”を覆す壮大なもので、そのワンダーランドでそれぞれの役割をこなす細胞内キャラクターの動きは神秘的でありつつ、どこかユーモラスでもある。緻密に再現されたCG映像を盛り上げる、川井憲次氏による音楽も必聴だ。

第1集ではゲストとして、MISIAと澤穂希も出演。それらの細胞内キャラクターが、働く様子や、生命活動に無くてはならない役割を果たしている事が明らかになると、驚きの声が挙がっていた。

(C)NHK

タモリさんは、「最近は料理中に、冷蔵庫に『あれを取りにいかなきゃ』と2歩歩いただけで『俺は何を取りに行ったんだっけ?』となってしまうほど(笑)、理解力、記憶力が衰えてきた。そんな中で、必死に理解しようと思いながら収録しました。しかし、最先端の事なので、内容的には難しい事は難しい。しかし、これを助けてくれるのが抜群のCG映像。これを見れば、かなり理解しやすく、難しい内容も噛み砕かれているので、きっと楽しんでいただけると思います」とコメント。

W司会の相方となる山中氏については、「山中先生はとても優しい方なので、そのへんの難しい部分も踏まえて解説してくれています。医学の最先端を、こんなにわかりやすく解説している番組は他にはないと思う。貴重な番組です。山中先生は、医学のために、人類のために、自分が役に立つことならなんでもするという方。(そうした想いで)この番組にも出ていただいており、非常にありがたい」と感謝。

番組の見どころについては、「こういう分け方が適当かはわかりませんが、山中先生は理系のトップの方、そして私は文系だと思っているのですが、命の最先端がどうなっているのかは、文系の人間も見ないといけないと思う。見るとますます混乱してくるのですが(笑)、逆にそれはいいことだと思う。『生きていることが、無意味かどうか』よりも、まず『命がどうやってできているのか』それが物凄い仕組みで出来上がっている……それをまず見ないと、話にならないと感じた。そして理系の人も、見れば文系に興味を持ってもらえる……そんな番組になっていると思う」と語った。

山中氏は、「今回は細胞の中を覗いていくのですが、そこから“命”へと話が移り、命はいつはじまったのか、どんなふうに繋がっていくのかと、どんどん話が深くなっていきます。知識としては いろんなことが明らかになり、知識が増えていきますが、それと同時に、命ってなんだろうと考え出す、哲学的な問に到達し、理系と文系の垣根が無くなり、命の意味がさらにわからなくなっていく。答えを与える番組ではなく、そうした事を考える機会を、多くの人に持っていただける機会になったら」と想いを語った。

山中氏は、研究者としても、再現されたCG映像は非常に興味深く、刺激的なものだったと語った上で、「(番組内で)細胞が地球上でどうはじまったのかという話題になっていくのですが、その中で、私自身かなり驚いて、新たな研究のアイデアをこの番組から得ました。それほどインパクトのある内容でした」と、番組から受けた影響の大きさを語った。

なお、山中氏の専門分野であるIPS細胞についても「番組の中で、ああ、ここまで取り上げていただけるんだと、驚くほど紹介していただいています。その点でも期待してください」と語った。

久保田アナウンサーは、「第4集で、タモリさんと山中先生が2人だけで 命にさらに迫って、じっくりお話される場面があります。第一線で活躍している2人のお話聞けただけで、幸せでした。宇宙のはじまり、命のはじまり、そこまで思想が飛ぶような時間になっています」と収録を振り返った。

タモリさんは「最終回では、あまりにも問題が大きすぎて取り乱しながら収録が終わり、司会者としてはだらしない姿を見せております」と笑う。「我々は、『世界とはこういうものだ』、『他人とはこういうものだ』という、それが間違っていたとしても、それぞれの理解の上で生きています。しかし、最先端の学問を見ると、そうした前提が崩れ去る。これは怖いと言えば、怖いことです。しかし、そこをもう一度見つめると、違う社会ができてくるのではとも思いました。ぜひ、ご期待ください」と締めくくった。



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