私は普段からOura Ringを薬指にはめ続けてきました。
Oura Ringとは指輪型のウェアラブルデバイスで睡眠やアクティビティ、心拍数、体温などを測定することで健康状態を管理します。
Oura Ringを展開しているメーカーは「最適な性能と精度を得る」には人差し指にはめるのがベストですが、どの指にはめても問題ないとしています。
一方、Oura Ringの長年のユーザーに尋ねると、人によって意見が大きく違うようです。
どの指にはめるかで測定値が違ってくるのでしょうか?この疑問を解明するための完璧な方法に気づきました。
私はGen 3のリングを2つ持っていて、それぞれ人差し指と薬指にぴったりフィットします。それでこの2つのリングを2週間近く装着し、測定値を比較。
この疑問を検証することにしました。
2週間試してみた実験の方法は?
以前、掲載したOura Ringを4年間使ったレビューでも説明したように、私は長年にわたってかなりの数のOura Ringを身につけてきました。
現在使用しているのは第3世代のリングで、薬指にはめています。人差し指にはめるGen 3も持っているので、数日間、両方のリングをベッドで装着し、測定値を比較してみました。
この実験では、リングごとにそれぞれ別のスマホ上の別のアカウントにペアリングする……という面倒な作業を、記事化するためにわざわざやったんです。
これらのアカウントは、それぞれ異なるベースラインデータを使っていたため、アプリが個人の履歴を基に算出するスコアはすべて除外し、代わりに安静時心拍数や心拍変動、睡眠時間といった測定値だけに絞りました。
中でも、私が記録したスコアは睡眠効率で、一晩で取れた複数の測定値を組み合わせたものです。
結果はいかに?

これまでの私の見解としては、薬指でも人差し指でも測定値は変わらないと思っていましたが、今やそれを証明するデータがあります。
上のチャートをご覧ください!測定値はほとんど一致しています。
ただ、2つの測定値が異なっていた日がありました。
それは最後の日で、呼吸数と睡眠効率が異なっていたんです。その日、薬指につけた2つ目のリングは、もう一方の薬指のリングと一致しており、人差し指だけが異常値を示していたことが分かります。
この比較では、リングをどの指に着けても測定値の差は、Oura Ring以外のデバイスを使ったときよりも、はるかに小さいことを示しています。
今回の実験で私が使った3つのリングは、どの指に装着したかに関わらず、どれも日常使いにぴったりです。
それでは、なぜOura社は人差し指が一番良いと言っているのでしょうか?
詳しい情報を得るために同社に問い合わせてみました。
Oura社にどの指が最適なのか聞いてみた
Oura社の広報担当者に問い合わせて見たところ、「第3世代と第4世代のOura Ringは、指の付け根に『しっかりぴったり』フィットする限り、どの指にも使用できる」との回答が。
では、なぜ人差し指が好まれるのでしょうか? それは、ほとんどの人にとって、もっともフィットしやすい指だからです。
具体的には、このように説明されています。
大きな指骨があり指の付け根がかなり細くなっている指は避けることをオススメします。
フィット感やセンサーの接触に影響を与える可能性があるからです。
これが、一般的に人差し指を推奨する理由です。
人差し指が快適でなかったり好ましくない場合は、中指や薬指でお試しください。これら3本の指にはいずれも太い血管があり、PPGパルスモニタリングの最適化に役立ちます。
そのため、大きな関節がある指にリングをはめるなら、より大きなサイズのリングが必要。リングが指の付け根にぴったりはまらないといけません。
私の場合、薬指だとリングがしっかりフィットしますが、親指にはかなり大きな関節があるので今使っているリングは合わないでしょう。
サイズの問題としては、Oura Ringにはハーフサイズがないため、自分の好みの指にぴったりのサイズが見つからない可能性があります。
とはいえ、同じ番号のサイズでも、第3世代は第4世代よりも半サイズぐらい小さく感じられるので、どのバージョンのリングにするかにこだわらなければ、両方のサイズキットを試してみるとぴったりのサイズが見つかるかもしれません。