スマホネイティブ世代は、キャッシュレス決済にも慣れ親しんでいるはず……と思いきや、意外な実態が明らかになった。

「株式会社DeltaX」が運営する塾選びサービス「塾選」による「中高生のお小遣い」調査レポートから、現代の子どもたちのお金事情を深掘り。デジタルネイティブ世代の金銭感覚は、私たちの想像とは少し違うようだ。

中学生のお小遣い事情
平均額は3,390円

同調査によると、中学生のお小遣い平均金額は3,390円であることが判明。ちなみに高校生は平均6,410円なので、中学生は約半額という結果に。学年が上がるにつれて、交友関係の広がりや活動範囲、塾、部活動など、支出の増加が見込まれるため、この金額差は当然と言えよう。

お小遣いの渡し方にも注目したい。中学生、高校生の保護者の約6割が「月ごとに決まった金額のみ渡している」と回答。必要に応じて都度渡したり、基本の金額にプラスアルファで渡す家庭もあるいっぽう、多くの家庭では定額制のお小遣いシステムを採用していることがわかる。

©株式会社DeltaX

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スマホ世代なのに“現金”主義!?

おもしろいのは、デジタルネイティブ世代であるにもかかわらず、お小遣いの受け渡し方法は現金が主流という意外な結果。じつに中学生の96%、高校生の72%が現金で受け取っているようだ。キャッシュレス決済が普及した現代において、この「現金主義」ともいえる現状は、なぜ生まれたのだろうか?

ひとつ考えられるのは、金銭教育という側面。現金を使うことで、お金の「重み」を実感できる。電子マネーのように、画面上の数字の増減だけでは、お金を使ったという実感が湧きにくい。保護者たちは、子どもたちにお金の価値を理解させ、計画的に使う習慣を身につけてほしいと考えているのかもしれない。

また、子ども自身も現金を持つことで、使える金額を視覚的に把握しやすく、計画的な消費を意識しやすいというメリットがある。

©株式会社DeltaX

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親の目、子の目
お小遣いの使い道、把握している?

お小遣いの使い道について、親はどの程度把握しているのだろうか。同調査によると、中学生の保護者の58%が「把握している」と回答。いっぽう、高校生の保護者は40%にとどまる。子どもの自立に伴い、親の関与が少しずつ減少していく傾向が見て取れる。

とはいえ、放任主義というわけではない。「計画的にお金を使うこと」や「ゲームへの課金禁止」、「友達におごったり、おごられたりするのを禁止」など、各家庭でルールが設けられているケースが多いようだ。なかには、「母に言えないような使い方はしないこと」を約束させている家庭や、レシート提出を義務付けている家庭もあるという。

ある保護者の「もしルールを破ったら、お小遣いは一銭も渡さない」という言葉からは、お金の使い方を通して、子どもに責任感自制心を学ばせようという強い思いが伝わってくるようだ。

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お金の教育は未来への羅針盤

お小遣いは、子どもにとって初めての経済活動。単なるお金の授受ではなく、金銭感覚を育むための貴重な学びの場と言えるだろう。計画性、自制心、責任感……こうした力は、お金の使い方を通して自然と身についていくものだったりする。親の適切なサポートがあれば、子どもたちは「お金」というツールを正しく使いこなし、自立への道を歩み始めることになるはずだ。

情報化社会を生き抜く子どもたちにとって、お金の教育は、まさに未来への羅針盤。お小遣いを通して、子どもたちは人生の“航海術”を学んでいるのかもしれない。

Top image: © iStock.com / mapo



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