スクウェア・エニックス・ホールディングスは、2025年4月16日付で、株主であるロンシャン・SICAVより送付された株主提案に関する反対する旨の意見表明を行った。6月に予定されている株主総会終結後、1年以内に株式総数1000万株、取得価額の総額600億円を上限とする自社株買いを要求する内容だった。
同社としても、成長投資と株主還元のバランスを勘案したうえで、株主への還元政策を機動的に実施している。2025年3月期の総還元性向は63.4%であり、株主還元の強化についても重要な項目と認識しているという。
ただ、今回の株主提案は、1年以内に株式総数1000万株、取得価額の総額600億円を求めるものであり、同社の2025年3月期の最終利益が244億1400万円であることを踏まえると、自己株式の取得価額総額は約2.5倍と過大な水準であると指摘した。
そして、株主総会終結の時から1年以内という短期間での実施を求めるものであることから、短期的な視点に立脚しているものと考えざるを得ないとし、グループの中長期的な企業価値向上及び株主共同の利益を毀損するおそれがあると批判した。
同社としては、株主提案に定める時期や金額で自己株式取得を実施するのではなく、中期経営計画に基づき、業績や財務状況、株価水準などを総合的に勘案して配当政策を決定することが適切と考えているという。
🧠 編集部の感想:
スクエニHDの株主提案に対する反対意見は、企業の中長期的な成長戦略を重視する重要な視点を示しています。短期的な利益追求が将来的な企業価値を損なうリスクがある点に深く共感します。持続可能な株主還元の実施方法についても、慎重な検討が求められると感じました。
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