メモ


医師の診断書をもらえば無料で美術館に入れるという「芸術療法」を、スイスのヌーシャテル市がスタートさせました。芸術が精神的なケアになるとの考えから考案されました。

Stressed? Sick? Swiss town lets doctors prescribe free museum visits as art therapy for patients
https://medicalxpress.com/news/2025-03-stressed-sick-swiss-town-doctors.html


ヌーシャテル市は2025年から2年間にわたり、患者が治療の一環として市にある4つの美術館へ無料で入れるようにする試験的プログラムを行います。

これは、芸術が精神的な健康と幸福感を高め、トラウマの影響を軽減し、認知機能の低下、虚弱、早期死亡のリスクを低下させるという2019年の世界保健機関の報告書に基づいているそうです。

芸術は心をリラックスさせ、一種の精神的な予防薬となるほか、美術館を訪れる際は長時間歩いたり立ったりするなどの運動が必要です。美術館まで歩き、芸術を楽しむことで、心も体も健康になろうというのが主な目的となっています。


医師は、「美術館を訪れることが有益である」と判断した場合、患者に「美術館処方箋」を出すことが可能で、患者はこの処方箋で美術館に入ることができます。入館料は自治体負担で、1万スイスフラン(約173万円)の予算が組まれているとのことです。

このプログラムを考案した市の文化マネージャー、マリアンヌ・ドゥ・レイニエ・ネフスキー氏によると、このプログラムは2019年にカナダのモントリオールの美術館で展開された同様のアイデアを基にしたものだそうです。ネフスキー氏は「うつ病の人、歩くのが困難な人、慢性疾患の人など、多くの人が恩恵を受けられます。患者を家から連れ出し、もっと歩かせることができるんです」と語りました。


ヌーシャテル病院の外科部長、マルク・オリヴィエ・ソーヴァン医師は「手術の前に体調を整えさせるため、すでに2人の患者に美術館処方箋を出しました。通常、手術前に散歩に行くよう勧めてもなかなかやってもらえませんが、このような患者さんには美術館処方箋が十分役立つと思います。肉体的にも知的にも運動する機会を与えるのです。医師として、患者が喜ばない薬や検査ではなく、美術館を訪れることを処方できるのは素晴らしいと思います」と話しました。

ヌーシャテル市議会議員のジュリー・クールシエ・ドゥラフォンテーヌ氏によれば、このプログラムが成功すれば、演劇やダンスなど他の芸術活動にも拡大する可能性があるそうです。スイスの国民健康保険制度は芸術療法までカバーしていませんが、結果が十分に出れば、いつか保険の対象となるかもしれないとクールシエ・ドゥラフォンテーヌ氏は期待しています。

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