🧠 あらすじと概要:
あらすじ
『サスカッチ・サンセット』は、北米の霧深い森で暮らすサスカッチ(ビッグ・フット)の一家の生活を描いた異色作です。雄大な自然の中、彼らは寝床を作り、食料を探し、交尾をするなど、仲間を求める冒険を繰り広げます。映画は「春」、「夏」、「秋」、「冬」の四つの季節を通じて、野生の厳しさや生存の闘いを描きながら、彼らの苦悩を描写します。
記事の要約
本作は大バカ映画として楽しめる一方で、美しい自然映像が観客を引きつけ、深いメッセージが秘められています。ライリー・キーオとジェシー・アイゼンバーグがサスカッチの一家の役を演じ、ユーモアとシリアスさが共存しています。特に、生活の中で直面する野生の厳しさや環境問題が物語の後半で浮き彫りになり、観客に考察を促します。サスカッチの生活は一見バカバカしいようでありながら、実は自然破壊とその影響について鋭い視点を提供しています。
来ました、今年一のおバカ映画!!ライリー・キーオとジェシー・アイゼンバーグってバカだったの?鑑賞中どんどん自分のIQが下がっていくのがわかる。本作は未確認生命体のサスカッチ(別名:ビック・フット)の一家一年の生活を「spring」、「summer」、「fall」、「winter」の四幕で構成されている。もちろん、春は盛りの時期なのでサスカッチは発情期で交尾するシーンも見れますよ!!ライリー・キーオがずっとオッオ言ってるだけだぜ!!
ほんと、馬鹿じゃねえのとしか言いようがない。しかし、この映画はそんなアホなことを映しているのに映画として成立させてしまっている。それは、圧倒的な自然の美しい映像が見ていて飽きない作りになっているからだ。
本作の”登場生物”はサスカッチの一家の大黒柱のボス、紅一点のメス、弱々しいサスカッチのオス、メスの子供のジュニアである。ボス、メス、オス、ジュニアが名前である。私が勝手につけたのではなく、公式がつけたので文句は公式にしてもらいたい。この名前は劇中に説明されるわけではない。まず、春では盛りの時期になり、ボスとメスが交尾している。それを真横でオスとジュニアが呆然と見ている。ここでまず爆笑してしまう。本作は内容がバカすぎるが地味なティールの高さに驚く。なんと、このサスカッチの衣装ちゃんと生殖器がついている。しかも、発情するとその生殖器が勃起状態になるという作り込み。なぜそこに力を入れているのか分からない。そう、この映画は疑問を持ってはいけない映画なのだ。我々はサスカッチ語を知らない。感じ取るしかないのだ。
この映画の冒頭、サスカッチの一家が合図をして、息を合わせて木を叩くシーンがある。これは、アメリカなどのビック・フットファンが実際にビック・フットを探すときに行う行為で、これをするとビック・フットが応答してくれるらしい。これをオマージュしている。この作品はビック・フットファンへのリスペクトをとてもしている。また、話が進みにつれ野生の厳しさもあらわになっていく。ここからは、少しネタバレになる。
前半、「spring」の中でサスカッチのボスが家族を離れて、森で一人途方に暮れてる時、ヒョウが現れる。そして、ボスは腹を食いちぎられて死んでしまう。他にも、メスが子供を出産した子供を獰猛な野生生物が襲おうとする時、メスは自分の胎盤を差し出し、それを食べるシーンなど徹底的に野生の厳しさを映す。サスカッチの一家は家族が死ぬとお墓を作る。実際にビック・フットのお墓とされているものが発見されている。そして、この作品には深いメッセージが込められている事が、物語が進むにつれてわかってくる。それは森林伐採などの自然破壊による嘆きである。サスカッチの一家は後半に木にばつ印がつけられている事を発見する。これは森林伐採が行われている事がわかる。後半、伐採された木でサスカッチの一匹が死んでしまう。これは、森林伐採が生態系を破壊していることを木がサスカッチを直接的に死なせることで表現する。クライマックスにつれ、前半のバカな描写とは対照的に深く、切ない話にしていき、観客に考えさせる。本作は様々な観点で鑑賞できる稀有な作品ではないのだろうか。
〜あらすじ〜
雄大な自然の中で暮らす毛むくじゃらの生物・サスカッチ(ビッグフット)の冒険を、圧倒的映像美と幻想的な音楽によりドキュメンタリータッチで描いた異色作。北米の霧深い森で暮らす4頭のサスカッチ。寝床をつくり、食料を探し、交尾をするという営みを繰り返しながら、仲間がどこかにいると信じて旅を続けている。絶えず変化していく世界に直面しながら、生き残りをかけて必死に戦うサスカッチたちだったが……。監督:デヴィッド・ゼルナー、ネイサン・ゼルナー製作総指揮:アリ・アスター、ほか出演:ライリー・キーオ、ジェシー・アイゼンバーグ、ほか劇場公開:2025年5月23日配給:アルバトロス・フィルム
上映時間:88分
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