🧠 あらすじと概要:
あらすじ
映画「サブスタンス」は、元トップ人気女優エリザベスが50歳を超え、容姿の衰えとそれに伴う仕事の減少に苦しむ姿に焦点を当てています。彼女は、新しい再生医療「サブスタンス」に手を出し、若い分身スーの身体を得ることで、ルッキズムやエイジズムの呪縛に直面します。しだいに、彼女は外見に基づく評価の恐ろしさと、愛されることの本質を探求します。
記事の要約
感想文では、映画が描く女性のルッキズムとエイジズムに対する批評が中心です。エリザベスの苦悩や、若い身体と年齢を重ねた身体の対比に葛藤する姿は、多くの女性が共感できる内容で、外見に依存する人間の哀しさが強調されます。映画の映像美や、特に女性の身体の描写が印象的で、年齢を受け入れることの難しさについて考えさせられると同時に、最終的には心の解放が見られることが述べられています。全体として、感情的に深い映画体験が強調され、グロテスクな要素がある一方で、感動的で興味深い内容であることが伝わります。
元トップ人気女優エリザベスは、50歳を超え、容姿の衰えと、それによる仕事の減少から、ある新しい再生医療<サブスタンス>に手を出した。
というあらすじなのだが、そう、これは女性のルッキズムやエイジズムを描く作品としても話題だ。美しく多くの人に注目された時代を過ぎて、外見が衰え周囲からの扱いも変化していく。そんな主人公・エリザベスが若い分身スーの身体を得たことで、そのルッキズム・エイジズムという呪いの形が浮き彫りになっていくような映画だ。
非常にストーリーは明快で、女性なら必ずどこかで感じたことのある嫌悪感が散りばめられている。人から外見をベースに評価されることはグロテスクなのに、評価されることに取り憑かれた人間はそれに依存してしまって不快と分かっていても手放せない。評価は愛ではないのに、それが愛なのだと信じたくなってしまう。哀しい女の話なのだ。
映像は色々凄かったのだけど、特に女性の身体の写し方がとても印象的だった。個人的には特に「肌」と「尻」に目がいってしまう。やっぱり、体って垂れていくんですよ。多分男性よりも女性の方が身体の変化って顕著なのかもしれない。そういう当たり前なんだけど逃れられない。でも人って自分の身体からは本来は逃げられない。若い身体と歳をとった身体を交互に見せられ、その対比がどんどん溝を深めていくようだった。
歳を重ねることを楽しめばいいじゃない? でも、あなたはどっちの身体が好きだった……? 本当に、皺が増えることを素直に愛せる人がどれだけいるのだろう。それって受容ではなく、諦めなのではないだろうか……。
しかしそれを飛び越えたとき、最終形態の彼女がどうしてか一番可愛らしく見えた。愛を求めて身支度を整える彼女のいじらしさがたまらないというか。そうして迎えるラストシーン、一周回って笑いも込み上げたターンもあったが、最後はどうにも胸にきた。愛されるものだと思っていたのにそうではなくなって、それでもずっと誰かに愛されたくて。本当に欲しいものがなんだったのか、解放されることが本当の幸せになったのか。それはわからない。でも、呪いはきっと解けたんだと思う。呪いと依存が絡み合って、それが一人のアイデンティティになってしまう。
わたしも美しかったら、きっとエリザベスになっていただろう。弱い人間の弱さが、これでもかとぶつけられ、怒りや悲しみがたくさん溢れた映画だった。
映画は映像がすごいいいなーと思ってたんだけど、メイキングがかなり面白かった。これはネタバレまくりなので観終わったか観る予定のない方はぜひ。めっちゃ手作りで対応してるの激アツ。だからシーンが違和感なく目に飛び込んできたのか〜。
そして書体のデザインがめちゃめちゃいいなと思ったら映画オリジナルでカスタムした書体だそうです。最高、このグッズ売ってくれ。
てな訳で、上手に感想が書けないから普段あまり書かないんだけど、眠れないんで書き散らかしました。グロもあるけど面白かった!
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