Googleが、GoogleのAIで生成されたコンテンツを迅速かつ効率的に識別するための検証ポータル「SynthID Detector」を発表しました。
SynthID Detector: Identify content made with Google’s AI tools
https://blog.google/technology/ai/google-synthid-ai-content-detector/
SynthID – our groundbreaking digital watermarking technology – has already been used 10 billion times. 🌍
Today, we’re introducing SynthID Detector, a new online portal designed to quickly identify if any part of digital content was generated by Google’s AI tools.
Find out more… pic.twitter.com/mzIgL9ogbX
— Google DeepMind (@GoogleDeepMind) May 20, 2025
SynthID Detectorは、既にGoogleが実装していてこれまでに100億回利用されたという電子透かし「SynthID」を検出するポータルです。
SynthIDが埋め込まれた画像、音声、動画、テキストをポータルにアップロードすると、コンテンツがスキャンされ、SynthIDが探し出されます。SynthIDが検出された場合、ポータルはSynthIDが挿入されている可能性が高い部分をハイライト表示します。音声については、SynthIDが検出された特定の部分をピンポイントで示すとのこと。これにより、コンテンツの真正性をチェックできます。
SynthIDは人間の目には識別できないため、たとえ生成の過程で挿入したとしてもコンテンツの品質に影響を与えるものではないとされています。また、SnythIDは画像のピクセルに埋め込まれるため、メタデータを削除したり、画像を変形したりしてもそのまま維持されるとのことです。
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SynthIDは当初AIによって生成された画像のみに焦点を当てていましたが、その後Gemini、Imagen、Lyria、Veoモデルなどに拡大され、音声、動画、テキストもカバーされています。
SynthIDはオープンソース化されていて、NVIDIAのAIプラットフォーム「NVIDIA Cosmos」で生成された動画にSynthIDが埋め込まれるようになっているなど、広く使われ始めています。
なお、SynthID Detectorは初期のテスター向けに展開されていて、ジャーナリスト、メディア関係者、研究者のためにウェイティングリストが用意されています。
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🧠 編集部の感想:
Googleの「SynthID Detector」は、AI生成コンテンツの真偽を確認する画期的なツールで、透明性を高める効果が期待されます。特に、信頼性が求められるメディアや研究分野での利用が進むのは歓迎すべきことです。しかし、AIの進化に伴い、これが新たな偽情報や悪用の手助けにならないか懸念もあります。
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