5月7・8日にバチカンのシスティーナ礼拝堂で行われたローマ教皇選挙(コンクラーベ)は、日本でも話題になった。日本から参加した枢機卿の1人・菊地功(きくち・いさお)東京大司教が11日、体験談を「ココログ」に投稿し、注目されている。
コンクラーベは、世界の枢機卿が、外部との接触が禁止された密室に集まって行われる教皇選挙だ。
ブログによると、枢機卿たちは、スマートフォンやPC、充電器などすべての電子機器が没収され、通信も遮断された環境で選挙を行うという。その内容も秘密だが、ブログには選挙の内容以外の公開可能な部分だけが書かれている。
「教皇選挙について、書けることだけを書きました」。菊地枢機卿はSNSでこう述べた上で、ブログのURLを紹介した。
ブログによると、枢機卿が宿泊する施設の入口には空港と同じ保安検査の台が設置され、スマートフォンやPC、充電器など、すべての電子製品を没収され、特別な密封封筒に入れられる。「皆、空港の検査以上だと驚いていた」という。
「電子的な腕時計」も没収されたが、部屋に時計がなかったため「多くの枢機卿から時間が分からないと」の声が上がり、職員があわてて電池式の目覚まし時計を大量にそろえてくれたという。
「スマホやパソコン禁止も、もちろん外部からの情報で左右されないようにという独立性の理由もある」としつつ。「現代社会ではそれ以上に、祈る時間をしっかりと持つことにも繋がると実感した」と菊池枢機卿は述べている。
ブログでは、コンクラーベの儀式の流れや、映画「教皇選挙」との相違点、新たに教皇になったバーク枢機卿の後ろ姿の写真なども掲載されている。
同枢機卿は、コンクラーベ前後の様子をInstagramにも投稿し、話題になっていた。
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