火曜日, 5月 20, 2025
ホームニュースゲームニュースウルトラワイドの臨場感に量子ドット有機ELの映像美&240Hz表示の「Alienware 34」は,一度使うと手放せないディスプレイだ

ウルトラワイドの臨場感に量子ドット有機ELの映像美&240Hz表示の「Alienware 34」は,一度使うと手放せないディスプレイだ



 ゲーマー向けのディスプレイは,安価なものから高価なものまで多種多様な製品が存在する。そんなディスプレイの中でも,一度使ったら手放せないのが,アスペクト比が21:9や32:9の,いわゆる「ウルトラワイド」タイプのディスプレイだ。
 そんなウルトラワイドディスプレイに,高画質で人気の量子ドット有機ELパネルを組み合わせた最新のゲーマー向けディスプレイが,Dell Technologies(以下,Dell)の「Alienware 34 240Hz QD-OLEDゲーミング モニター」(型番:AW3425DW,以下 型番表記)だ。

Alienware 34 240Hz QD-OLEDゲーミング モニター
メーカー:Dell Technologies
メーカー直販価格:12万9800円(税込,2025年5月20日現在)
画面のゲームは「EVERSPACE 2」だ
画像ギャラリー No.002のサムネイル画像 / ウルトラワイドの臨場感に量子ドット有機ELの映像美&240Hz表示の「Alienware 34」は,一度使うと手放せないディスプレイだ

 本製品は,2022年に発売された「Alienware 34 AW3423DW」(以下,AW3423DW)の後継となり,Alienwareとしては第2世代のゲーマー向け有機ELディスプレイだ。一体どんな魅力があるのか見ていこう。

DellのAlienware AW3425DW製品情報ページ

ウルトラワイドの臨場感は病みつきになる

 AW3425DWは,34インチサイズで解像度3440×1440ドットの湾曲型ディスプレイである。画面の湾曲度合いを示す曲率は1800R(※半径1800mmの円を描くカーブ)で,正面から見るとフラットなディスプレイとあまり変わらない程度だ。

少し横から見ると,湾曲具合が分かる
画像ギャラリー No.004のサムネイル画像 / ウルトラワイドの臨場感に量子ドット有機ELの映像美&240Hz表示の「Alienware 34」は,一度使うと手放せないディスプレイだ

 通常のレビューとは順序が異なるが,AW3425DWの魅力について述べたい。
 冒頭でも触れたとおり,AW3425DWにおける第一の特徴は,アスペクト比21:9(※正確には21.5:9)というウルトラワイドタイプのディスプレイであることだ。
 劇場映画は,横長で臨場感と迫力ある映像を表現しているものが多いが,この横長映像,いわゆる「シネスコ」のアスペクト比は2.35:1だ。AW3425DWはおよそ2.39:1なので,これとほぼ同じ。つまり,一般的なPCディスプレイの16:9よりも,映画に近い映像を表示できるわけだ。
 この横長画面による臨場感は,16:9のディスプレイでは得られないほどである。サンプルとして,AW3425DWでいくつかのゲームを表示した映像を示そう。

「DEATH STRANDING DIRECTOR’S CUT」をAW3425DWで表示した様子
画像ギャラリー No.023のサムネイル画像 / ウルトラワイドの臨場感に量子ドット有機ELの映像美&240Hz表示の「Alienware 34」は,一度使うと手放せないディスプレイだ

こちらは「The Elder Scrolls IV: Oblivion Remastered」をAW3425DWで表示した様子
画像ギャラリー No.024のサムネイル画像 / ウルトラワイドの臨場感に量子ドット有機ELの映像美&240Hz表示の「Alienware 34」は,一度使うと手放せないディスプレイだ

 左右に大きく広がった映像の迫力が,少しは伝わるかと思う。
 同じゲームのほぼ同じシーンを使い,AW3425DWのアスペクト比21:9と,一般的な16:9の見映えがどう変わるかも撮影してみた。上が16:9で,下が21:9である。横方向の視野の広さが大きく変わるのが見てとれよう。

「No Man’s Sky」での表示例
画像ギャラリー No.020のサムネイル画像 / ウルトラワイドの臨場感に量子ドット有機ELの映像美&240Hz表示の「Alienware 34」は,一度使うと手放せないディスプレイだ
画像ギャラリー No.019のサムネイル画像 / ウルトラワイドの臨場感に量子ドット有機ELの映像美&240Hz表示の「Alienware 34」は,一度使うと手放せないディスプレイだ

Microsoft Flight Simulatorの表示例
画像ギャラリー No.022のサムネイル画像 / ウルトラワイドの臨場感に量子ドット有機ELの映像美&240Hz表示の「Alienware 34」は,一度使うと手放せないディスプレイだ
画像ギャラリー No.021のサムネイル画像 / ウルトラワイドの臨場感に量子ドット有機ELの映像美&240Hz表示の「Alienware 34」は,一度使うと手放せないディスプレイだ

 とくにMicrosoft Flight Simulatorの表示例を見ると,横方向の視野が広いおかげで,実際に飛行機のコックピットから外を見ているような臨場感があるのが分かるはずだ。この臨場感のある映像に慣れると,アスペクト比16:9のディスプレイには戻りたくなくなるほどである。
 ウルトラワイドは臨場感に優れるだけでなく,とくにFPSやTPSにおいては,実用的な利点もある。縦解像度が同じ2560×1440ドットと比較すると,左右方向に440ドット分横に広いので,アスペクト比16:9では表示できない位置にいる敵を視認できるのだ。
 AW3425DWを使えば,オンラインでの対戦時に,少し有利に立ち回れるかもしれない。
 なお,今どきのPCゲームであれば,AW3425DWのアスペクト比21:9表示で,ほとんどが問題なく表示できる。PlayStation 5で登場したゲームのPC版が登場するときに,ウルトラワイド表示対応をアピールポイントにしているゲームもあるほどだ。
 ただ,残念ながらすべてのPCゲームがウルトラワイドのアスペクト比で表示できるわけではない。たとえばPC版「ELDEN RING」は,ウルトラワイド非対応で表示はアスペクト比16:9となるので,横方向に黒帯が出てしまう。また逆に,アスペクト比16:9のままウルトラワイドの横幅いっぱいに表示してしまい,画面の上下が切れて操作できなくなるゲームも,稀にだがある。
 その場合は,OS側からアスペクト比16:9の解像度,AW3425DWの場合は2560×1440ドットに切り換えれば大丈夫だ。
 ウルトラワイド非対応のゲームでも,ユーザーが公開しているMODを使うことで,自己責任にはなるもののウルトラワイド表示が可能になるゲームもある。ELDEN RINGも,MODでウルトラワイド表示が可能になるゲームの例だ。非対応ゲームの場合も,MODが出ていないか調べてみると救われるかもしれない。

MODを使い,ELDEN RINGをAW3425DWでウルトラワイド表示した状態。実に美しいので,公式にウルトラワイド対応をしてくれるとありがたいのだが
画像ギャラリー No.028のサムネイル画像 / ウルトラワイドの臨場感に量子ドット有機ELの映像美&240Hz表示の「Alienware 34」は,一度使うと手放せないディスプレイだ

 ゲーム以外でも,ウルトラワイドディスプレイは役立つ。複数のウインドウを横に並べても,それぞれの横幅を広めにできるので,Webブラウザや作業用アプリ,資料などを並べても見やすいサイズで表示できるのだ。
 複数の情報を参照しながら,何かの作業をする人なら,ウルトラワイドディスプレイは作業効率を上げるのに役立つだろう。

筆者の普段の作業環境。左にWebブラウザや資料,右にExplorerを表示して,中央のテキストエディタで原稿を処理する。それぞれ横1146ドットくらいで表示できるので,複数のウインドウを並べても見やすく快適だ
画像ギャラリー No.029のサムネイル画像 / ウルトラワイドの臨場感に量子ドット有機ELの映像美&240Hz表示の「Alienware 34」は,一度使うと手放せないディスプレイだ

明暗がくっきりして色鮮やかな量子ドット有機ELパネル

 AW3425DWにおけるもうひとつの大きな特徴が,冒頭でも触れた量子ドット有機ELパネルである。

画像ギャラリー No.030のサムネイル画像 / ウルトラワイドの臨場感に量子ドット有機ELの映像美&240Hz表示の「Alienware 34」は,一度使うと手放せないディスプレイだ

 まずはスペックを見ておくと,AW3425DWの有機ELパネルは34.2インチ(約868.2mm)サイズで,解像度は3440×1440ドットである。最大輝度は1000cd/m2で,VESAのHDR関連規格「DisplayHDR True Black 400」認証も取得したHDR表示に対応する。
 すでに知っている人も多いだろうが,液晶パネルは,バックライトが放つ光が液晶層とカラーフィルターを通過して,目に見える映像を作り出している。そのため,本来なら光らせる必要のない黒い部分にも,バックライトの光が少し漏れてしまうため,真っ黒にはなりにくいのが弱点だ。
 一方,有機ELパネルは,画素自体が発光する仕組みなので,光らせる必要のない部分は発光させなければいい。そのため,黒い部分はちゃんと黒に見える。つまり,映像のコントラスト比に優れるわけだ。スペックの数値では,150万:1と,1000:1程度のIPS系液晶パネル,3000:1程度のVA系液晶パネルとは比較にならない。
 実際,コントラスト比が低めのIPS系液晶ディスプレイからAW3425DWに移行すると,暗部のしっかりした黒さに感動するだろう。
 この特性は,暗い画面の多いホラーゲームや,宇宙を舞台にしたゲームで,とくに効果的だ。ゲーム以外でも,宇宙を舞台にした映像作品,最近であれば「機動戦士Gundam GQuuuuuuX」などは,暗い宇宙を飛ぶモビルスーツのコントラストを見事に表現できる。

AW3425DWの有機ELパネルは,EVERSPACE 2のような宇宙もののアクションシューティングとの相性が最高だ
画像ギャラリー No.032のサムネイル画像 / ウルトラワイドの臨場感に量子ドット有機ELの映像美&240Hz表示の「Alienware 34」は,一度使うと手放せないディスプレイだ

 この有機ELパネルに量子ドット技術を組み合わせることで,赤緑青の色の純度を高めているのも,量子ドット有機ELパネルのポイントである。これにより,表示可能な色域は,デジタルシネマ向けの色空間規格「DCI-P3」のカバー率で99.3%と,非常に優秀なものだ。
 Dellは明言していないが,AW3425DWの量子ドット有機ELパネルは,パネルメーカーであるSamsung Display製であり,第2世代に進化したものであるとのこと。
 前世代のAW3423DWは,第1世代の量子ドット有機ELパネルを採用していたが,第2世代パネルは,放熱用の素材としてよく使われるグラファイト製のフィルムをパネルに組み合わせることで,放熱の効率を上げることにより,有機ELパネルの弱点である焼き付きを抑止している。

AW3425DWの量子ドット有機ELパネルの構造。一番後ろの黒いものが,グラファイト製のフィルムヒートシンクだ
画像ギャラリー No.031のサムネイル画像 / ウルトラワイドの臨場感に量子ドット有機ELの映像美&240Hz表示の「Alienware 34」は,一度使うと手放せないディスプレイだ

 また,AIベースのアルゴリズムによる電流制御や,ピクセルシフトといった技術を組み合わせることで,常に焼き付きを気にしながら使うほどではなくなった。まったく焼き付かないわけではないが,使い勝手が良くなっているわけだ。

横幅約80cm超えの大画面

 通常のレビューとは順序が異なるが,AW3425DWの構成と外観を見ていこう。
 AW3425DWの製品ボックスには,ディスプレイ本体,アーム部分と台座部分に分かれた2ピース構成のスタンド,映像用ケーブルとして,DisplayPort 1.4ケーブルとHDMI 2.1ケーブル(Fixed Rate Link,FRL対応)が1本ずつと,ディスプレイ内蔵のUSBハブ機能を使うのに必要なUSB Type-A to Type-Bケーブルが1本,電源ケーブルなどが含まれている。

AW3425DWと主な同梱物
画像ギャラリー No.003のサムネイル画像 / ウルトラワイドの臨場感に量子ドット有機ELの映像美&240Hz表示の「Alienware 34」は,一度使うと手放せないディスプレイだ

 AW3425DWは,2025年のAlienware製品に共通のデザインコンセプト「Legendデザイン」を採用しており,全体的に丸みを帯びているのが特徴だ。幅は約814.15mmもあるので,机の上に置くとかなり存在感がある。目との距離が50cmくらいの位置に置くと,視野がほぼ画面で占められるほどだ。

画像ギャラリー No.015のサムネイル画像 / ウルトラワイドの臨場感に量子ドット有機ELの映像美&240Hz表示の「Alienware 34」は,一度使うと手放せないディスプレイだ

 ボディ背面には,横長の楕円を描いた通風孔があり,スタンドを挟んだ左側には,カラーLEDイルミネーションを組み込んだAlienwareのシンボルマーク「エイリアンフェイス」がある。エイリアンフェイスの光り方は,OSD(オンスクリーンディスプレイ)メニューの「ALIENFX 照明」か,PC用ソフト「Alienware Command Center」でカスタマイズ可能だ。

AW3425DWの背面
画像ギャラリー No.005のサムネイル画像 / ウルトラワイドの臨場感に量子ドット有機ELの映像美&240Hz表示の「Alienware 34」は,一度使うと手放せないディスプレイだ

 AW3425DWのスタンドの台座部分は,比較的小さい角の取れた四角形である。画面より前に突出した部分は最小限に抑えており,左右の幅も短めなので,ディスプレイの周りに物を置きやすい。キーボードやマウス,小物類を置きやすいのはありがたいところだ。
 スタンドの可動機能は,ごく普通といったところ。上下回転(チルト)は−5〜+21度,左右回転(スイーベル)はそれぞれ20度動かせるのに加えて,±5度の縦回転(傾斜)や,0〜110mmの高さ調整も可能である。

上下回転の範囲は,−5度(左)から21度(右)
画像ギャラリー No.007のサムネイル画像 / ウルトラワイドの臨場感に量子ドット有機ELの映像美&240Hz表示の「Alienware 34」は,一度使うと手放せないディスプレイだ 画像ギャラリー No.006のサムネイル画像 / ウルトラワイドの臨場感に量子ドット有機ELの映像美&240Hz表示の「Alienware 34」は,一度使うと手放せないディスプレイだ

高さは0〜110mmの範囲で調整できる
画像ギャラリー No.009のサムネイル画像 / ウルトラワイドの臨場感に量子ドット有機ELの映像美&240Hz表示の「Alienware 34」は,一度使うと手放せないディスプレイだ 画像ギャラリー No.008のサムネイル画像 / ウルトラワイドの臨場感に量子ドット有機ELの映像美&240Hz表示の「Alienware 34」は,一度使うと手放せないディスプレイだ

左右5度の範囲で傾けることも可能だ
画像ギャラリー No.011のサムネイル画像 / ウルトラワイドの臨場感に量子ドット有機ELの映像美&240Hz表示の「Alienware 34」は,一度使うと手放せないディスプレイだ 画像ギャラリー No.010のサムネイル画像 / ウルトラワイドの臨場感に量子ドット有機ELの映像美&240Hz表示の「Alienware 34」は,一度使うと手放せないディスプレイだ

 ちなみに,スタンドを取り外せば,AW3425DWをVESA100(100×100mm)対応のディスプレイアーム(モニターアーム)に取り付けることも可能だ。ただし,ディスプレイ本体の公称重量は約5.09kg(※スタンド込みだと約8.14kg)もあるので,5kgよりもやや重めの重量に耐えられるディスプレイアームが必要となる。
 電源ボタンやOSD(オンスクリーンディスプレイ)メニュー操作用のジョイスティックは,ディスプレイ本体の下側面中央にある。下側面右側にある電源ボタンは,LEDイルミネーションを内蔵しており,OSDメニューの「ALIENFX 照明」で発光色をカスタマイズ可能だ。
 目立たない位置にあるので,光っていても目障りに感じることはあまりないだろう。
 なお,下側面にはUSB 3.2 Gen 1 Type-Aポートと,USB 3.2 Gen 1 Type-Cポートが1つずつある。ディスプレイ周りに置くUSB機器をつないでおくのに重宝するだろう。

下側面中央には,OSDメニュー操作用のジョイスティックがある(左)。ジョイスティックの左横には,Type-AとType-Cの2つのUSBポートが並ぶ(右)。USB Type-Cポートは,最大15Wの給電が可能だ
画像ギャラリー No.013のサムネイル画像 / ウルトラワイドの臨場感に量子ドット有機ELの映像美&240Hz表示の「Alienware 34」は,一度使うと手放せないディスプレイだ 画像ギャラリー No.014のサムネイル画像 / ウルトラワイドの臨場感に量子ドット有機ELの映像美&240Hz表示の「Alienware 34」は,一度使うと手放せないディスプレイだ

 映像入力インタフェースやPCと接続するUSBポートは,背面に下向きで並んでいる。映像入力は,DisplayPort 1.4入力が1ポートと,HDMI 2.1入力が1ポートの計3ポート構成だ。
 なお,AW3425DWはサウンド関係の機能を備えておらず,スピーカーやサウンド出力用の端子はない。本製品を購入するくらいの人は,ほかにスピーカーやヘッドセットなどを持っているだろう,という判断だろうか。

AW3423DWの背面インタフェース部分。HDMI 2.1入力×2,DisplayPort 1.4入力×1,USBハブ機能を使うときのUSB 3.2 Gen 1 Type-Bポートがある。USBハブ機能を使わないなら,USBポートは使わなくてもいい
画像ギャラリー No.012のサムネイル画像 / ウルトラワイドの臨場感に量子ドット有機ELの映像美&240Hz表示の「Alienware 34」は,一度使うと手放せないディスプレイだ

 AW3425DWは,垂直最大リフレッシュレート240Hzに対応しており,すべての入力ポートで240Hz映像の入力が可能だ。前世代のAW3423DWは,最大175Hzまでだったので,分かりやすい強化点と言えよう。中間調(Gray to Gray)応答速度は0.03msと,ゲーマー向け液晶ディスプレイの10分の1程度という速さである。高リフレッシュレート表示が欲しくなるeスポーツタイトルにも,AW3425DWなら十分対応可能だ。
 さらにAW3425DWは,AMD独自のディスプレイ同期技術「FreeSync Premium Pro」と,VESAの標準規格である同期技術「Adaptive-Sync」,さらにHDMI 2.1で規定された同期技術「Variable Refresh Rate」(VRR,可変リフレッシュレート)や,低遅延化技術「Auto Low Latency Mode」に対応。NVIDIA独自の「G-SYNC Compatible Monitors」認証も取得している。
 現在のPCやゲーム機で利用できるほぼすべてのディスプレイ同期技術に対応しているという汎用性の高さは,ゲーマーにとってはありがたい要素だ。
 AW3425DWの主な仕様をにまとめておこう。

表 Alienware AW3425DWの主なスペック
パネル 34インチ,量子ドット有機EL方式,グレア(光沢)
バックライト なし
パネル解像度 3440×1440ドット
垂直最大リフレッシュレート 240Hz
ディスプレイ同期技術 FreeSync Premium,VESA Adaptive-Sync,HDMI 2.1 VRR対応,G-SYNC Compatible Monitors認証取得
HDR対応 DisplayHDR True Black 400対応
輝度 250cd/m2(標準時)
1000cd/m2(HDR時)
表示色 約10億7000万色
対応色域 DCI-P3カバー率 99.3%
コントラスト比 150万:1
視野角 上下左右178度
応答速度 0.03ms(GtG)
内部フレーム遅延 未公開
映像入力インタフェース DisplayPort 1.4(DSC対応)×1,HDMI 2.1×2
そのほかの接続インタフェース USB 3.2 Gen 1 Type-C×1,USB 3.2 Gen 1 Type-A×1,USB 3.2 Gen 1 Type-B×1
スピーカー 非搭載
上下回転(チルト) −5〜+21度
左右回転(スイーベル) 左右20度
縦回転 −5〜+5度
高さ調整 110mm
VESAマウント 100×100mm
公称消費電力 36.7W(通常),190W(最大),0.5W(スタンバイ時)
公称本体サイズ 814.15(W)×232(D)×445.08〜555.08(H)mm(※スタンド含む)
公称本体重量 約8.14kg
主な付属品 DisplayPort 1.4ケーブル,HDMI 2.1ケーブル,USB 3.0(Type-A to Type-B)ケーブルなど
保証期間 3年間

OSDメニューはゲーム向けの機能が豊富

 AW3425DWのOSDメニューについても,簡単に説明しておこう。
 OSDメニューで注目すべき機能は,映像向けの画質調整モードを選んだり,ゲーマー向け設定を行ったりする「ゲーム」のタブにまとまっている。
 画質調整モードのプリセットは豊富で,「FPS」「MOBA/RTS」「RPG」「SPORTS」といったゲームのジャンル別に色調を最適化したものや,ユーザーがカスタマイズできるゲーム向けプリセット「ゲーム1」「ゲーム2」「ゲーム3」など,計12種類も用意されている。好みのものがどれか分からないときは,「標準」を選んでおくといいだろう。

画質調整モードのプリセット選択画面
画像ギャラリー No.025のサムネイル画像 / ウルトラワイドの臨場感に量子ドット有機ELの映像美&240Hz表示の「Alienware 34」は,一度使うと手放せないディスプレイだ

 「ゲーム向上モード」という名称の項目は,画面上にタイマー(30,40,50,60,90分から選択)やフレームレートを表示する機能が用意されている。
 「暗さスタビライザー」は,暗部の階調を持ち上げて暗い部分を見やすくする,ゲーマー向けディスプレイでは定番の機能だ。
 映像関係では,HDR映像向けの画質調整プリセット機能「SMART HDR」も重要な要素だ。「ゲームHDR」や「ムービーHDR」といったコンテンツに合わせたプリセットや,DisplayHDR True Black 400に準拠したプリセット,ピーク輝度1000cd/m2対応コンテンツ向けのプリセット,さらにコントラストや彩度,色相を調整できる「カスタムカラーHDR」など,画質調整モードほどではないが,さまざまなプリセットを用意している。

HDR映像向けの画質調整機能「SMART HDR」を備える
画像ギャラリー No.026のサムネイル画像 / ウルトラワイドの臨場感に量子ドット有機ELの映像美&240Hz表示の「Alienware 34」は,一度使うと手放せないディスプレイだ

 SMART HDRを有効にすると,先述の画質調整モードは無効化される。HDR映像のゲーム(※近年のPCゲームでは多い)をプレイすることが多い人はSMART HDRを,HDR映像ではない,あるいはHDR表示をオフにしたゲームをプレイすることの多い人は画質調整モードを使うのが良さそうだ。

ウルトラワイドの臨場感に量子ドット有機ELパネルの表現力は最高だ

 そろそろまとめに入ろう。
 34インチウルトラワイドディスプレイに,量子ドット有機ELパネルを組み合わせたことで,AW3425DWは,優れた臨場感と高い表現力を兼ね備えたゲーマー向けディスプレイであると言えよう。
 最大リフレッシュレートが360Hzを超えるようなeスポーツ特化型ディスプレイには及ばないものの,最大240Hzでの高速表示も可能なので,eスポーツタイトルのプレイでも,そうそう引けを取らないだろう。むしろ,横に広い分だけ有利に立ち回れるかもしれない。
 有機ELパネルの焼き付きも,前世代と比べて焼き付きにくくなったこともあり,使い勝手を損なうほどではなくなった。
 約13万円という高価な製品ではあるが,ウルトラワイド+量子ドット有機ELパネルという強みに,ほぼ全方面で弱点がなくなったAW3425DWは,画質も機能も優れたゲーマー向けディスプレイを求める人には,文句なしにお勧めしたいディスプレイだ。

画像ギャラリー No.027のサムネイル画像 / ウルトラワイドの臨場感に量子ドット有機ELの映像美&240Hz表示の「Alienware 34」は,一度使うと手放せないディスプレイだ

Amazon.co.jpでAW3425DWを購入する(Amazonアソシエイト)

DellのAW3425DW製品情報ページ



続きを見る


🧠 編集部の感想:
このAlienware 34のディスプレイは、ウルトラワイドな視野と量子ドット有機EL技術が融合し、特にゲーム体験を圧倒的に向上させている点が魅力です。240Hzの高リフレッシュレートのおかげで、スムーズな動きも実現しており、FPSゲームに最適です。ただ、高価格帯であることを考慮すると、予算に余裕のあるゲーマーにとって理想的な選択となるでしょう。

Views: 0

RELATED ARTICLES

返事を書く

あなたのコメントを入力してください。
ここにあなたの名前を入力してください

- Advertisment -

インモビ転職