ウクライナ出身で長崎在住のアナスタシア・ストラシコさんが、国際フォーラムの場で戦争とロシアによるウクライナ侵略について20分以上語ったにもかかわらず、テレビ報道では「新しい希望が生まれた」「平和は大事、人間が一番」といった抽象的な言葉だけが取り上げられたことに強い失望を表明しました。
アナスタシアさんは、自身のXのポストで「メディアは本気で戦争の惨状を伝える気があるのでしょうか?」と問いかけ、「イベント自体は素晴らしかったが、私が訴えたかったのは抽象的な話ではない」と述べました。
さらに「ウクライナでは毎日、ロシアの殺戮で人が死に続けている」と現実の深刻さを強調し、日本のメディアに対して「なぜ私にインタビューをしたのか。この放送を見て疑問しかない」と批判しています。
彼女は「真実を伝え続けることこそが必要だ」とも語っています。
この投稿には大きな反響があり、別のユーザーからは「ウクライナが完全にロシアに制圧されていないのは平和を唱えているからではなく、ウクライナ軍や市民が命をかけて防衛しているからだ」とする意見も見られ、日本の報道の姿勢に疑問を投げかけています。
話題のポスト
(ウクライナ出身 アナスタシア・ストラシコさん)
「新しい希望が心の中で生まれた。みんな一緒に集まりながら平和は本当に大事、人間は一番大事なこと。みんなが世界で平和を考える時に平和になる」https://t.co/njO7nl8o9A— アナスタシア|長崎のウクライナ人🇺🇦 (@Anastasiia1117) May 19, 2025
美人さんですしお涙頂戴の感動ポルノに仕上げれば視聴率稼げると考えたのでしょう。テレビ局の奴らそんな下品な人間ばかりですよ。
— ヘムレンしば 🐨🎀 (@hemlen_civa) May 19, 2025
大昔にNHKスペシャル「電子立国日本」で、うちの会社に取材に来たので不調が1時間も喋って自慢していたら、実際の放送は都合の良い様に切り取られて大激怒していました。私はプロジェクトルームに来ると思って掃除をしましたが来ませんでした。
— 今田義和 (@uradelon) May 19, 2025
日本のメディアはドキュメンタリー番組ですら台本を用意してその通りに話してくれと要求する事があるそうですそのため出演者が出演を断ってトラブルになり収録中止になったという話を出演者自身がネットで公表していました
彼らは真実を伝える事に関しては全く興味が無いと思ったほうがいいです
— 🇯🇵五十六茶🇺🇦 ウクライナ応援部隊 ナンジャ大隊 (@kl250d5) May 19, 2025
残念ながら番組側の主題を聞き出して場合によっては取材拒否とかしかないかと思われます…
ウクライナの現状を伝える気があるのは自分はBSのニュース番組ぐらいしか知りません…— ottan (@ottan) May 19, 2025
今回の国際フォーラムは「平和と社会課題の解決」について若者が議論するという趣旨で行われましたが、報道ではそのメッセージが「新しい希望」や「人間が一番大事」といった抽象的表現に終始していた点が問題視されています。
アナスタシアさんの発言は、現地の実情を伝える真剣な訴えであり、彼女は実際に命の危険に晒されている家族や友人がいるウクライナの現状を伝えたかったと考えられます。
しかし、放送されたインタビューでは、彼女の意図とは異なるメッセージに編集されていた可能性が高く、報道の一方的な「演出」が疑問視されています。
これは戦争報道において重要な現実認識を軽視し、「感動的な物語」だけを伝えようとする報道姿勢に対して警鐘を鳴らすものであり、視聴者に誤解を与えかねない危険性もあります。
真実を伝えるメディアの責任
報道は、単に平和を願うメッセージを発信するだけではなく、現実に起きている戦争の悲劇を具体的に伝える役割を担っています。
アナスタシアさんのような現地出身者の声は、そのリアリティを補完する重要な証言であり、それを意図とは異なる形で報じることは、メディアの信頼性を損なう行為にもなり得ます。
今後、視聴者や読者が現実に目を向けるためには、抽象的な「平和」ではなく、今まさに起きていることを正確に伝える報道が不可欠です。
平和は願うだけでは訪れません。
戦争の現実、そこに生きる人々の声に真摯に耳を傾ける姿勢こそが、社会全体の理解を深め、共に行動するための出発点となるべきです。
メディアはその責任を果たすべき時に来ています。
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