米ウォルマートが15日発表した2-4月(同社第1四半期)決算は堅調な増収・増益となった。ただし、関税の影響や経済の先行き不透明感を受け、今月から一部値上げを始める見通しも明らかにした。
開店から1年以上の店舗を対象にした米国の既存店売上高は、前年同期比4.5%増。調整後1株当たり利益は61セントと、市場予想を上回った。市場シェア拡大を狙った値下げが奏功しつつあることが示唆された。
トランプ米大統領の広範かつ断続的な関税措置の影響で、取引件数の伸びは前年から減速し、売れ行きにもばらつきがあった。食料品や医薬品が堅調だったものの、日用雑貨は低迷した。
ジョン・デービッド・レイニー最高財務責任者(CFO)はインタビューで、「まだ値上げに気づいていないとしても、5月には実施され、今後さらに顕著になるだろう」と述べた。
同社は通期売上高・利益予想は維持する方針だが、5-7月期の利益見通しは公表を避けた。通商交渉が「週ごとに、場合によっては日ごとに変化」しており、見通しに確信がもてないためだという。同社は発表文で、「目まぐるしく変化する今の事業環境における不透明さのために、極めて近い将来の予測は非常に困難になっている」と説明した。
原題:Walmart Posts Strong Sales, Warns Price Increases Are Coming (1)
(抜粋)
🧠 編集部の感想:
ウォルマートの業績が堅調な中での値上げ発表は、関税の影響が深刻であることを示しています。消費者にとっては、価格上昇が生活への影響を与える可能性があるため、注意が必要です。経済の不透明感が続く中で、企業も先行きの見通しに苦慮していることが伝わってきます。
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