イランは22日午後に予定される米国との協議を前に、「決断すべき時」だと表明した。イランがウラン濃縮を継続できるかが主な争点だという。
米国とイランの当局者はいずれも、オマーンが仲介した最初の4回の交渉ラウンドはおおむね順調だったと口をそろえる。だがイランは、ウラン濃縮活動の継続が認められることが合意には欠かせず、少なくとも民生利用のための低濃縮ウランが必要だと主張している。
米国はこの立場を受け入れるかのような反応を示すこともあれば、ウラン濃縮は全く容認できないと突き放すこともあり、矛盾したメッセージを発している。
イランの交渉団を率いるアラグチ外相は、「合意への道筋を見いだすのは難しいことではない」とX(旧ツイッター)に投稿。「核兵器の開発禁止であれば、合意できる。ウラン濃縮の禁止であれば、合意できない」と明言した。
両国の協議はイタリアのローマで、現地時間午後1時から開始される。
アラグチ氏は既にローマに到着。米国側はこれまでの交渉と同様にウィトコフ中東特使が代表を務めると、イランの半国営タスニム通信が報じた。
トランプ米大統領は協議を成功させたい意向を一貫して示している。ただ、決裂すればイランに対して軍事攻撃に踏み切る可能性もちらつかせており、そうなれば原油価格は急騰し、中東全域に紛争が広がる恐れもある。
イスラエルのネタニヤフ首相は21日、交渉の成功を望んでいるが、イランのウラン濃縮は全面的に禁止されるべきだと主張した。同氏は22日にトランプ氏と行った電話会談で、イランに関してイスラエルは米国と緊密に協調していると述べつつ、イスラエルが必要だと感じればイランに対して軍事的な行動をとると強調した。
原題:Iran Says ‘Time to Decide’ Ahead of Nuclear Talks With US (1)(抜粋)
(第6段落の出席者の情報を更新します)
🧠 編集部の感想:
イランが米国との核協議に臨む中、「決断すべき時」と強調したことは緊迫感を感じさせます。ウラン濃縮の問題が合意の鍵を握っている中、双方の立場が交錯する様子が見えます。成功すれば地域の安定につながる可能性がある一方、破綻すれば軍事的緊張が高まるリスクがあるため、注意が必要です。
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