米カジュアル系アパレル大手アメリカン・イーグル・アウトフィッターズの決算は予想を上回った。俳優のシドニー・スウィーニーさんを起用した戦略が功を奏した。
同社が2日発表した5-7月(第2四半期)決算では、売上高が市場予想を上回った。スウィーニーさんを起用した広告がSNSで大きな話題となったことが要因の一つだという。決算発表後、同社株は時間外取引で26%超上昇した。
クレイグ・ブロマーズ最高マーケティング責任者(CMO)は「キャンペーンの開始からわずか6週間で前例のない規模の新規顧客を獲得することができた」とアナリスト向けの発表で述べた。米国の全ての郡で新規顧客の獲得に成功し、スウィーニーさんの名を冠したジーンズは売り切れが出たという。
5-7月期の既存店売上高は1%の減少と、ブルームバーグがまとめたアナリスト予想の平均を上回った。
ジェイ・ショッテンスタイン最高経営責任者(CEO)は発表文で、秋シーズンは「好調な滑り出し」としている。さらに、商品力の強化とシドニー・スウィーニーさん、米プロフットボール選手のトラビス・ケルシーさんを起用したマーケティング施策の成功により、「顧客の認知度とエンゲージメント、既存店売上高が上向いた」と説明した。
同社は5月に撤回していた通期見通しも公表した。既存店売上高はおおむね横ばい、粗利益率は前年比で低下するとしている。
関税の影響については、8-10月(第3四半期)が2000万ドル(約29億6000万円)、11-1月(第4四半期)は4000万-5000万ドルになるとの見通しを示した。
同社によれば、今後もスウィーニーさんとの提携を継続するという。また、音楽界のスーパースター、テイラー・スウィフトさんとの婚約を発表したケルシーさんとのコレクション第2弾も展開予定だという。
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話題となったキャンペーン動画は、「ジーンズ(jeans)」と同音の「遺伝子(genes)」という単語を使い、スウィーニーさんがジーンズのファスナーを上げながら「遺伝子は親から子に受け継がれ、髪の色や性格、さらには目の色のような特徴を決定づけることが多い」と語る内容。人種優生思想を想起させるとして、ネット上で論争を巻き起こしていた。
トランプ米大統領は自身のSNS「トゥルース・ソーシャル」に「今いちばん“アツい”広告だ」と投稿し称賛している。
原題:American Eagle Jumps On Sales, Success of Sydney Sweeney Ad (1)(抜粋)
🧠 編集部の感想:
アメリカン・イーグルの決算が市場予想を上回ったことは、マーケティングの力を再確認させる結果です。シドニー・スウィーニーさんを起用した広告は炎上騒ぎもありましたが、それが逆に注目を集め、新規顧客獲得に繋がったのは興味深いです。今後も彼女との提携を続けるということで、さらなる成長が期待されます。
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