中国を拠点に若者からの絶大な人気があるbilibiliと、数多くの作品を手掛けるアニプレックスが共同製作するオリジナルアニメ『TO BE HERO X』が、毎週日曜朝9時30分~フジテレビほかにて放送中です。本作の舞台は、「信頼値」がスーパーヒーローを生み出す世界。人々からの「信頼」はデータとして集計され、その数値によってヒーローのランキングが変動。物語は、ランキング上位の10名のトップヒーローを中心に描かれていきます。
アニメイトタイムズでは、本作の物語を振り返る連載インタビューを実施! 今回は、ナイスを演じる花江夏樹さんにお話を聞きました。
「誰かのために戦う」というのは、ヒーローらしくてカッコいい
──bilibiliとアニプレックスが共同製作する壮大なアニメプロジェクト。最初に本作の概要をお聞きしたときはどう感じましたか?
ナイス役・花江夏樹さん(以下、花江):共同製作ということで、中国と日本の技術の魅力的な部分が重なって、よりよいものができるのではと感じました。実際に映像を見たときは、3Dであれだけ動かしておいて、それでいてアニメっぽくも見えるのが印象で。これまであまり見かけたことがない映像技術だったので、とても新鮮でした。
──「信頼値」がスーパーヒーローを生み出す世界という世界観についての印象はいかがですか?
花江:信頼値、人々の願いがそのまま能力や力になるのが斬新だと思いました。
物語としては、信頼を得たスーパーヒーローの活躍が描かれる一方で、こういう世界だからこそ印象操作でヒーローを作り上げたり、企業やスポンサーが戦略で信頼を作ったり、闇落ちしてしまったヒーローが出てきたりと、ちょっと裏の部分が見え隠れすることもあって。王道のヒーロー的な要素ではない部分が描かれているのも面白いなと思いました。
──ここまでの物語を振り返ってみての印象をお聞かせください。
花江:まず、第1話でナイスがビルの上から飛び降りるという導入が衝撃的でしたよね。そこから、その場に居合わせたリン・リンが、成り行きでナイスとしてヒーローの活動をしていきますが、敵と対峙したり他のヒーローから思いを受け取ったりするなかで、どんどんヒーローとしての気持ちが芽生えて、成長していきます。
そして、最終的には、ナイスになりたいのではなくて、自分自身が思うヒーローになりたいんだと奮い立ち、リン・リンとして敵と戦ってみんなからの信頼を取り戻す。その展開がすごく熱くて、泣きそうになりました。
──序盤では「大丈夫かな」と気持ちを吐露するときもありましたが、それも徐々になくなっていたように感じます。
花江:活動をしていくなかで少しずつ自信がついたでしょうし、慣れもあったと思いますが、何より自分の中で大切な気持ち・人を見つけられたということが大きかったんじゃないかな。「大切な人ひとり守れないのなら、ヒーローになんか ならなくていい」というセリフも、積み重ねてきたからこそ出てきた彼の言葉だと思います。「誰かのために戦う」というのは、ヒーローらしくてカッコいいなと思いました。
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