米アトランタ連銀のボスティック総裁は19日、米CNBCのインタビューで、今年1回の利下げの予想を改めて示しつつ、インフレへの懸念を強調した。
ボスティック氏は、物価の安定と最大の雇用達成という米連邦準備制度理事会(FRB)の使命や、将来的な物価に関する消費者の期待に触れ、「期待インフレが懸念すべき方向へ動いているため、インフレ面について大変心配している」と述べた。
ボスティック氏は、関税やトランプ政権のその他の政策によって高まっている不確実性が収まるまで、金利の変更を支持しない意向だ。この過程には3-6カ月かかる可能性があるとしている。
同氏は「現在、状況は流動的で、不確実性が非常に高い。私にとってそれは、政策を劇的な方向に転換する前に、状況を整理しなければならないことを意味する」と述べた。また、見極めに時間がかかるため、今年の利下げは1回にとどまるとの見方を強めていると述べた。
米公開市場委員会(FOMC)は6、7日の定例会合で、主要政策金利を据え置き、失業率とインフレ率の両方が上昇するリスクが高いとの見方を示した。FRBのパウエル議長は、利下げを急がない考えを強調した。
原題:Fed’s Bostic Flags Inflation Concerns, Sees One Cut This Year(抜粋)
🧠 編集部の感想:
ボスティック総裁がインフレ懸念を強調したことは、今後の金利政策に重要な影響を与えるでしょう。特に、利下げが1回にとどまるとの見方が示され、不確実性の続く中での慎重な態度が際立ちます。経済の状況が流動的である中、政策決定においては冷静な判断が求められます。
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