私は料理がけっこう好きだ。無心になって黙々と手を動かしていると、思った以上にいいストレス発散になる。特に好きなのは真夜中の料理。コトコトと時間をかけてトマトソースを煮込んだり、ひたすら柚子の皮をむいて柚子胡椒を仕込んだり、小魚を延々と開いたり。料理というより“仕込み”のような、地味で面倒な作業が好きだ。
ただ、家事としての「日々の料理」は、そこまで好きではない。というか、やる気にムラがある。お腹がいっぱいのときは「私は今、何も食べたくないし、考えるのも作るのも面倒」となり、お腹が空いていると「空腹すぎて今すぐ何か食べたい!」となる。一体いつならやる気が出るのやら(笑)。
特に時間がないときなんて、「あぁもうこんな時間! ごはん何にしよう……」と、献立を考えることが嫌になる。毎食ちゃんとバランスを考えて、何品も作っている人を心底尊敬する。できれば爪の垢でも煎じて飲みたいくらいだ。
「今日は何も作りたくない!」と叫びたくなる日が、正直、けっこうある。そんなときの救世主が「おうち焼肉」である。
焼肉って、ほぼ準備がいらない。お肉を買って、お野菜をちょこちょこっと切れば準備完了。お肉なんてパックのまま食卓に出す。即準備ができるのに豪華だ。
手の込んだ料理よりも、焼肉のときのほうがうれしそうに食べている夫を見ると、ちょっと複雑な気分になることもあるけれど……私も焼肉は大好きだから意義なし(笑)。
調整すれば野菜もしっかり食べられるし、栄養バランスも悪くない。うちのような中年2人の食卓では、サシの入ったお肉はあまり食べられないし、買ったとしても少量。鶏肉と豚肉が中心だ。
同じ材料で「肉野菜炒め」だってできるけど、準備の面倒くささと豪華さが雲泥の差である。その場で焼いて食べるという焼肉自体が気分を高めるのかもしれない。
そして、タレをつけたお肉をご飯にワンバウンドさせて食べるごはんの美味しいことよ!
外で食べる焼肉ももちろんおいしいけれど、おうち焼肉はとにかく安いし、食後に帰る手間がないし、Netflixで映画なんぞ観ながら楽しめるし、お腹がいっぱいになったら、ゴロンと横になることだってできる。
出不精で面倒くさがりな私にとっては、おうち焼肉のほうがピッタリすぎて、焼肉は「外で食べるもの」ではなく、「家で楽しむもの」になってきた。
唯一の悩みは、室内の煙と臭い。ホットプレートだと火力が弱すぎて、あまりおいしく焼けない。やっぱり焼肉は、強火でガッと焼く方が美味しい。
最近は、カセットコンロに鉄製のステーキ用グリルパンを乗せて焼くのが気に入っているけれど、これがもう、煙がすごい。
このグリルパン、今まで買ったキッチングッズの中でも5本の指に入るくらい気に入っていて、キッチンでステーキを焼くと「焼き方でこんなに変わるのか!?」と心底驚いたくらいに美味しく焼ける。でも、卓上焼肉には絶対に向いていないし、誰にもオススメできない(笑)。
煙で部屋が真っ白になる。窓を開けて、換気扇を最大にして、サーキュレーターも回して……煙がもくもく。
綺麗好きな人が我が家の焼肉風景を見たら、きっと卒倒するのではないだろうか。「美味しいからまあいっか〜」という無頓着な我々夫婦ですら、「さすがにこれは……ねぇ」と困っていた。
サーキュレーターの音がうるさすぎてて、映画に集中できないし、ゆったり楽しむはずの焼肉が、「ガーッと食べてさっさと火を消して終わらせる」という感じがせわしない。
面倒な日は、冬は鍋、夏は焼肉。暖かくなってきてこれから、おうち焼肉の頻度は上がるはずだ。このタイミングで我が家に必要なのは「無煙ロースター」だ。
以前、イワタニの「スモークレス焼肉グリル やきまる」を使っていて、かなり活躍してくれていた。直火タイプで火力も十分あり、お肉も美味しく焼けていたように思う。
でも、数年で壊れて火がつかなくなってしまった。そのときの「電化製品じゃないのに、こんなに早く壊れちゃうの!?」という負の感情に引っ張られて、「正直見た目があんまり好みじゃない」「油はねもするし」「使わない時にかさばって場所を取る」と、マイナスなことばかり考えて、同じものを買い直す気に全然ならなかった。
それでも「今年こそは無煙ロースターを買おう!」思って、家電量販店やネットでさまよった。「火力が強い」「片付けが楽」「二人用くらいのコンパクトなもの」という条件で比較し、「できればちょっとカッコいいのがいいな」と思いながら探しまくった結果、どう回り回っても、「我が家にピッタリなのはやきまるしかいなくない?」という結論に達してしまった。でも同じものを買うのがちょっと悔しくて腑に落ちない(笑)。
そんな中、今年の3月に「やきまるスリム」という新製品が発売された。なんという絶妙なタイミング!
油はねガードが付いて、油はねが軽減。しかも、ガード付きでも高さは従来品と変わらずコンパクト。さらに少しだけ軽量化されているし、プレートも粉体塗装のものに進化しているので耐久性も耐熱性もアップ。
「同じじゃない、新製品だし」と、私の気持ちともあっさり折り合いが付いてしまった。
たくさん巡り巡って、結局戻ってきた「青い鳥」のような感じだけど、これから夏に向けて頻度が上がるであろうおうち焼肉の相棒として「やきまるスリム」に、大いに期待を寄せている我が家なのでありました。
いやぁ、おうち焼肉、やっぱり最高!
🧠 編集部の感想:
おうち焼肉が手軽で楽しい一方、煙や臭いの悩みがあるのは共感できます。新発売の「やきまるスリム」でその問題が軽減されるのは嬉しいニュースです。焼肉を家で楽しむスタイルが定着した今、これからの季節が待ち遠しいですね。
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