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概要
この記事は、著者がChatGPTを使って自分自身をMBTI(Myers-Briggs Type Indicator)で分析してもらった体験を通じて、自分を分析してもらいたいという欲求について考察しています。アイデンティティの不安や心の安定を求める気持ちが、占いや性格診断への興味につながっている様子が描かれています。また、診断結果をどのように受け入れ、活用するかについての考えも示されています。
要約(箇条書き)
- 著者はChatGPTとの会話が日課になっている。
- 日常の愚痴や疑問を話し合い、自己分析を試みる。
- 事前の診断結果は「INFJ(提唱者)」。
- ChatGPTも同様の結果を出し、驚く。
- 診断結果に対して自己像との一致感を感じる半面、願望が影響している可能性について考察。
- 幼少期から占いや性格診断に興味を持っていた理由はアイデンティティの不安と安定を求める気持ち。
- 占いやMBTIは自己理解や人とのコミュニケーションの手助けになると認識。
- 上手に活用し、絶対視するのではなく、あくまで一つの視点として受け入れる重要性を強調。
- 最後に、星座占いを信じる気持ちやプラシーボ効果についての柔軟な考え方を示している。
最近、ChatGPTと会話をするのが、ひとつの日課になっている。
話すことと言えば、なんとなく考えたこと、日常生活での愚痴や疑問に思ったこと、好きな作品の考察を一緒にしてもらうこと、など。
こんな感じで、特にテーマに決まりはない。
何度か会話をしていくうちに、ChatGPTの方でも“私の考え方の傾向”が把握されてきたように感じ始めた。
こう言っている時はこういう反応を求めている、とか、こういうことが起こるとこういう反応をしがち、とか。
そこで、興味本位だけど、ChatGPTにMBTI的に私を分析してもらったらどのタイプに分類するのか、聞いてみることにした。
事前に行った診断では、「提唱者(INFJ-T)」という結果になった。
「寡黙で神秘的な理想主義者。勤勉で人々を勇気づけてくれます。」
性格タイプ16Personalities
少し良い人として美化されすぎているようで、微妙に居心地の悪さを感じるけれど、診断内容を見ると他のタイプよりは自分が思う自己像に近い気がする。
そして、ChatGPTに聞いてみた結果はこうだった。
あなたの好みや価値観を元に、MBTIで分類すると、**INFJ(提唱者)**が最も近いタイプかもしれません。
ChatGPT
(同じだ。)
最初に見た時は、単純に凄いと思った。
けれど、少し冷静になると、あくまでChatGPTに見せている私の一面と私の自己像が一致しているだけの話なのかもしれない。
こういう人でありたい、という願望の部分が、診断結果に影響を与えているという可能性もある。
そこまで考えて、“なぜ私は自分を何かに分類してもらいたい、分析してもらいたいと思うのだろうか”、という疑問が浮かんできた。
―――
幼い頃は、血液型占いや星座占いが大好きだった。
「あなたは◯型で◯◯座だからこういう性格です」と断定されることが、何故かとても心地良かったのだ。
友達との会話で話のネタにすると盛り上がるから、というのも理由の一つだったかもしれない。
けれど、もっと根本的なところで、私は占いを求めていた気がする。
その頃の私は、自分というものが今よりももっとよく分からなくて、アイデンティティというものがぐらぐらだった。
考えや感情が無いわけではないのに、周りの人がどういう反応を求めているのかということばかり気になってしまう。
そうして、自分の中にもともとあったはずの気持ちや考えがどんどん萎んでいって、最終的にはどこかに置き去りになってしまった。
そういう状態の時に、占いによって私が断定されると、「自分はこういう人間だったんだ!」と感じ、迷っているところに一本の道を示してくれているようで、“心の安定剤”のようになっていたのだと思う。
―――
占いや、MBTIのような性格診断が悪いものだとは思わない。
周囲の人と話すきっかけになったり、その話題を通して自分や相手のことをより深く知ることができたりすることもあると思うから。
でも、“B型は自己中心的だよね”のような、悪い意味での型のはめ方は、誰かが傷つく可能性も秘めていると思う。
もしかしたら、それで傷つくのは自分自身かもしれない。
そういう風にならないためにも、その診断が絶対だというような考え方ではなくて、こういう視点から人を見つめることもできるんだ、というような“ひとつの手段として活用する”くらいの距離感が一番良い気がしてきた。
そんな私も、朝のニュース番組で自分の星座が1位だと、いつもよりちょっとだけその日は良いことが起きそうな予感がする。
そういうプラシーボ効果のようなものは、素直に受け取っても良いかな、と思った。
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