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概要
この記事では、特定の食品の日(例:ヨーグルトの日)の認知度が低い理由を考察し、物の価値を再構築する方法について述べています。著者は、物自体(モノ)よりも、その背後にある意味や体験(コト)に焦点を当てる重要性を強調しています。生成AIを活用して、商品やイベントの価値を向上させる3つのステップも提供されています。
要約の箇条書き
- ヨーグルトの日は記憶に残りにくい(5月15日); 食べ物の日は多いが、認知されない。
- 食品の日の認知度の違いは、物(モノ)にフォーカスしているか、事(コト)にフォーカスしているかに起因。
- 母の日は感謝を示すことで行動が促進される例であり、重要な意味が与えられている。
- ヨーグルトの日のように「モノ」に焦点を当てると、消費につながらない。
- 人は物を買うのではなく、それに伴う体験や感情(コト)を求めている。
- 生成AIを使った価値の再構築法:
- モノの特徴を洗い出す
- 日常のシーンを想像
- フィットする物語を形成
- 具体的な例として「腸活の日」や「ヘルシースイーツの日」などの提案が示されている。
- 結論: 意味やストーリーが与えられることで、初めて物を買う理由が生まれる。
ヨーグルトの日っていつだか分かりますか?
たぶん覚えてる人は皆無でしょう。明治ブルガリアヨーグルトに携わっている人だって「ヨーグルトの日?もちろん知ってますよ!」なんて言わないはずです。
ちなみに、ヨーグルトの日はこれを書いている「5月15日」です。
「へ〜そうなんだ…で??」
って感じですよね。ここで言いたいのは、無数にある「食べ物の日」って誰も覚えないよねってことです。
ピーマンの日、ラーメンの日、バナナの日…とか(調べてないけどたぶん)あるのに記憶にも残らない。もちろん消費行動にも結びついてない。覚えている「食べ物の日」なんてありますか?私は一つも記憶にありません…
これはなぜなのか?
これは「ヨーグルト」という「モノ」のフォーカスしているからです。
母の日にカーネーションは買う理由
ヨーグルトの日は覚えてないけど「母の日」はみんな意識しますよね。もちろん、いろんなところで宣伝してる影響もあるとは思いますが。
母の日が近づくと「来週は母の日か〜カーネーションでも見に行くか」と、行動に繋がります(ちなみに今年の母の日は、私はカーネーションじゃなくてコーヒーを贈りました)。
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ヨーグルトの日は覚えないし、ヨーグルトも買わない
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母の日は覚えてる、カーネーションもしっかり買う
ここにある違いは、「モノ」にフォーカスしているか、「コト」にフォーカスしているかです。
ヨーグルトの日は「ヨーグルト」というモノにフォーカスしている。けど、母の日は「母親への感謝」という「コト」にフォーカスしているんですよね。これが大きな違いです。
他の例で言うと「土用の丑の日」。
これも「うなぎの日」とかで始まってたら、たぶん今みたいに普及していないと思います。「うなぎを普及させたいから、うなぎの日を作ろう!」←たぶんこれだと誰もうなぎ食べません。
そうじゃなくて「暑い夏を乗り切るために、うなぎ喰ってスタミナ付けようぜ!」というコンセプトの日だから現代でも健在なのです。
人は「体験や感情(=コト)」を買っている
人は「モノ」を買っているのではなく、それによって得られる体験や感情、つまり「コト」を買っています。
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母の日に買うカーネーションも、花を買っているのではなく、母親に感謝を伝えるというきっかけ(コト)を買っている
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土用の丑の日も、「うなぎを食べてスタミナを付けるという体験・経験(=コト)」を買っている
カーネーションには「感謝」、うなぎには「夏を乗り切るためのスタミナ食材」という「意味」を与えられています。
「これは何のためにあるのか?」「なぜこれを買うのか?」というコンテキスト(文脈)やストーリーが与えられたときはじめて「モノ」を「買う理由」が生まれます。
カーネーションも「カーネーションの日」があったとしても誰も花屋さんに足を運ばない。それは「カーネーションに意味が生まれていない」からです。
生成AIで価値を再構築する3ステップ
わたしは「モノに意味を付与するとか、ストーリーを作るの苦手」なので、ChatGPTに考えてもらうことにしました。昨今のAI時代に感謝。
以下の手順を参考に「モノの価値」を再構築してみてください。ヨーグルトを例に解説します。
Step.1モノの特徴を素材として洗い出す
ヨーグルトの良さ・特徴を10個挙げてください。
ChatGPT o3に訊いてみたところ、以下のような回答が得られました。
1. **腸内環境を整える** 乳酸菌やビフィズス菌などのプロバイオティクスが腸内フローラのバランスをサポートし、便通改善や免疫力向上に寄与します。 2. **手軽に良質なたんぱく質を補給** 牛乳由来のホエイ&カゼインたんぱく質を含み、筋肉や肌、髪の材料を効率良く摂取できます。 3. **カルシウム・リンが豊富** 骨や歯の形成・維持に欠かせないミネラルをバランス良く含み、吸収率も高めです。 4. **ビタミンB群でエネルギー代謝をサポート** リボフラビン(B₂)やビタミンB₁₂が多く、糖質・脂質・たんぱく質の代謝を円滑にします。 5. **脂肪ゼロ・低脂肪タイプが選べる** 目的に合わせてカロリーや脂質量を調整しやすく、ダイエット中でも取り入れやすい。 6. **発酵食品ゆえの独特のコクと風味** 乳酸発酵によって生まれる爽やかな酸味とまろやかな旨味が、料理やデザートの幅を広げます。 7. **血糖値上昇が緩やか** 同量の砂糖入りスイーツに比べ、糖質が分解・吸収される速度が遅く、血糖スパイクを起こしにくい。 8. **機能性表示/特定保健用食品(トクホ)が豊富** コレステロール低減・内臓脂肪対策など、目的別に機能が明示された商品が多く選択肢が広い。 9. **調理アレンジが自在** そのままでも、スムージー・ドレッシング・漬け込み料理・ベイクドスイーツなど、多彩に活用可。 10. **保存が比較的簡単で日持ちする** 低温保存で1〜3週間程度は品質を保ちやすく、常備食・非常食としても便利です。 > **ひとこと活用アイデア:** 朝食ならフルーツ+シリアルで手軽に栄養バランスを強化、夕食ならカレーに加えてまろやかさアップといった応用がおすすめです。
Step.2誰のどんな時間に?を想像させる
上記の「良さ・特徴」を踏まえたうえで、そのモノが活躍する日常のシーンを考えてもらいましょう。
上記の「良さ・特徴」を踏まえたうえで、ヨーグルトが活躍する日常のシーンを5つ挙げてください。
回答は以下の通り。
- **慌ただしい平日の朝食(出かける前の時短栄養補給)** - ① 腸内環境サポート - ② 良質たんぱく質補給 - ⑩ 保存性が高く常備しやすい - **在宅ワーク中の小腹タイム(14時頃の集中力リセット)** - ⑦ 血糖値上昇が緩やかで罪悪感が少ない - ⑥ 発酵食品ならではのコクで満足感アップ - **トレーニング後のリカバリー(筋トレ・ラン直後30分)** - ② ホエイ&カゼインたんぱく質で筋合成を促進 - ④ ビタミンB群が代謝をサポート - **スパイシー料理の付け合わせ(カレーやタコスの辛味調整)** - ⑥ 爽やかな酸味で辛味をマイルドに - ③ カルシウム補給も同時に実現 - **ダイエット中の夜デザート(甘いものを我慢したくないとき)** - ⑤ 低脂肪タイプでカロリーコントロールしやすい - ⑧ 機能性表示商品を選べば脂質やコレステロール対策にも◎
Step.3「その日」を物語に変換する
最後に、「その日」にふさわしい物語を作ってもらいます。
ヨーグルトが活躍する日常のシーンにマッチするように“ヨーグルトの日”にふさわしいメッセージを提案してください。以下のアウトプットフォーマットを参考にしてください。また、何月何日かも決め、その理由も解説して。例1:お母さんに感謝の気持ちを込めてカーネーションを贈る日→母の日例2:ヨーグルトでお腹から身体を整える日→「腸活の日」
結果は以下の通り。
- ヨーグルトでお腹から身体を整える日 → **「腸活の日」(8月8日)** 理由:数字の「8」が腸のくびれに似ており、“88”がグルグルめぐる腸内フローラを想起させるため。真夏は胃腸が疲れやすい時季でもあり、ヨーグルト習慣を始めるきっかけに最適。- ヨーグルトで小腹を満たし集中力を取り戻す日 → **「集中リセットの日」(9月1日)** 理由:新学期・仕事の後半戦が始まるタイミング。夏バテ気味の体と散漫になりがちな思考を、低GIのヨーグルトスナックで整え、フレッシュな集中力をチャージする日として提案。- ヨーグルトで運動後の筋肉をリカバリーする日 → **「筋リカバリーの日」(10月10日)** 理由:10月10日は旧「体育の日」。語呂の“10-10”がダンベル形にも見えることから、スポーツ後のホエイ&カゼイン補給にぴったりのヨーグルトを想起させる。- ヨーグルトでスパイシー料理をまろやかに楽しむ日 → **「マイルドスパイスの日」(1月22日)** 理由:1月22日は“カレーの日”。学校給食にカレーが初登場した日を記念しており、ヨーグルトとカレーの黄金ペアで辛さをやさしく包むシーンに合致。- ヨーグルトで罪悪感ゼロの甘さを楽しむ日 → **「ヘルシースイーツの日」(6月21日)** 理由:夏至前後で昼が最も長くなる頃。薄着シーズン目前にカロリーが気になる時期でもあり、低脂肪ヨーグルトを使った“夜でもOKなスイーツ”を楽しむ提案日に。
なかなかいい感じの物語ができたのではないでしょうか?1つピックアップしてみます。
ヘルシースイーツの日(6月21日):
理由:夏至前後で昼が最も長くなる頃。薄着シーズン目前にカロリーが気になる時期でもあり、低脂肪ヨーグルトを使った“夜でもOKなスイーツ”を楽しむ提案日に。
ヘルシースイーツの日というコンセプトは良さそう。
「夏を目前にしてカロリーが気になるシーズン…今日からスイーツを低脂肪ヨーグルトに切り替えて“夜でもOKなスイーツ”を楽しみませんか?」
こう言われたら「カロリー高いスイーツばっかりだったな〜たまにはカロリーを抑えてヨーグルトでも食べるか」って思ってもらえるのではないでしょうか。
価値とは「問い直す力」から生まれる
ヨーグルトも、うなぎも、カーネーションも…売れている理由は「機能」ではありません。どんな「体験や感情(=コト)」が得られるのか?を判断基準にほとんどの人は買っています。
などの「問い」にきちんと考え、意味やストーリーが与えられたときはじめて「買う理由」が生まれます。
ChatGPTはその“問い直し”に最適なパートナー。
あなたの商品、サービス、地域活動にも「問い」を投げかけて「体験や感情(=コト)」を言語化してみてください。以下のもおすすめ↓
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