🧠 あらすじと概要:
映画「積木くずし」のあらすじ
映画「積木くずし」は、昭和の時代を背景に、専業主婦のお母さんと俳優のお父さんの一人娘、ゆうこちゃんの日常を描いています。小学校時代から入退院を繰り返していたゆうこちゃんは、中学生になっても社会との接点が少なく、明るい髪の毛が目立つために「ツッパリ」から絡まれる生活を強いられます。次第に、彼女は非行に走り、両親も手をこまねいてしまいます。頼った相談員からの厳しいアドバイスや、ゆうこちゃん自身の葛藤を通じて、家庭内の問題と子供の心の闇が浮き彫りになっていく物語です。
記事の要約
この記事では、映画「積木くずし」におけるゆうこちゃんの非行の背景や、それに直面する両親の苦悩が描かれています。昭和の喫煙文化や家庭のあり方が強調され、親子関係の難しさや、家庭内の問題が引き起こす波紋が紹介されています。特に、ゆうこちゃんの心情や家庭環境が、どのように彼女の非行に影響しているのかが考察されています。最後に、この作品が現代と照らし合わせた子供たちの問題に対して考えるきっかけになることを提唱しています。
まず、ポスターをご覧ください!!
↓
ひぇっ!
これは、「エクソシスト」のポスターではありません!間違いそうですが、ある事情により、非行に走ってしまった少女の画像です。しかし、非行少年相談員よりも、神父を呼んできて、祓ってもらった方がいいんじゃないの。と、思える容貌であります。ある日、子供を起こしに行ったら、こんな妖怪みたいなのが、睨んできたら、おったまげるに違いありません。そして、そのまま、そっと布団をかけ直し、「見なかったことに」する親御さんもいたに違いありません。ストーリーをざっと書いておきますと、専業主婦のお母さんと俳優のお父さんの間の一人娘のゆうこちゃんがいました。ゆうこちゃんは、小学生時代まで入退院を繰り返し、ほとんど学校には行けず、社会デビューが出来てないまま、中学生になりました。ゆうこちゃんは、生まれつき、髪の毛が明るいため、目立ってしまい、学校の「ツッパリ」の先輩から、目を付けられてしまい、絡まれることも多く、生傷が絶えない毎日でありました。↓
パッキン頭がゆうこちゃんです!
画像は旗本同士の果たし合いではありません。袴でもありません。中学生の女子の制服であり、
「ツッパリ」の先輩に絡まれ、公園(真っ昼間の目立つ場所)にて、堂々と掴み合いの喧嘩をするゆうこちゃんです。
およげ!たい焼きくん。では、ありませんが、毎日、毎日、学校に行くたびに、絡まれては、ゆうこちゃんも、やになってしまいます。みんながする普通のことを自分がしているだけなのに、それだけで、自分が削れていく気がする。
もう、やめよう!
ゆうこちゃんは、段々と、「グレて」いき、言葉使いや態度にも表れ、お父さんとお母さんを動揺させます。悩むお父さんと、お母さん。
ドリフのコントのセットみたいな室内。
お母さん役は、いしだあゆみさん。お父さん役は藤田まことさんです。映画を観ていて、感じたのは、映画全体に漂う、タバコの煙。まぁ~、お父さん、お母さん、学校の先生、警察官、みなさんが、タバコを吸います。「マッチ」で、シュバシュバとタバコに火を点けながら、セリフを吐きます。お父さん、お母さんも、ゆうこちゃんの近くで、
ブカブカと暇なく吸うので、そっちの方が気になりました。昭和は、喫煙率が高かったのですね。
あと、ゆうこちゃんが、部屋をピンクに塗り替えたとき、飼い猫の白猫もピンクに染めていたんですよね。それだけは、ご両親に止めて欲しかった。二人は、見ていただけなんで、正直、「なるようになった家庭」感が漂いました。
現代ならば、動物愛護団体から、波動砲を食らうことでしょう。
絶対、タバコ吸うもんね!
画像は、はぐれ刑事純情派の安浦刑事が、事情聴取に来た場面ではありません。お父さんが、ゆうこちゃんを転入させたい学校の校長先生に相談に来た場面です。この時も、校長先生は保護者さんの前で平気でタバコを吸います。
令和では、できないことです。
しかし、校長から「学校を変えても、子供は変わらないと思う。あまり、都合良く、考えないで欲しい」と、塩対応をされてしまいます。「学校」に、なんとかしてもらいたかったお父さんですが、ダメだったので、ゆうこちゃんを自分の故郷の島に預けます。とりあえず、自分の母親に丸投げにした感じです。この丸投げが、自分達に
豪速球で返ってきてしまいます。
島で、親の目が無い状況もあり、ゆうこちゃんは
好きな異性と出会い、時を過ごします。親より彼氏に依存する傾向が見られますが、悲しいことに彼氏から、ゆうこちゃんは、フラレてしまいます。
それが、強い反動になり、ますます荒れていきます。手詰まりになった両親は、「警視庁少年相談室」のベテラン相談員に頼ります。
画像は、はぐれ刑事純情派の安浦刑事が取り調べを
している場面ではありません!(しつこい)
取り調べられているのは両親なんですが、相談員は、
①お金は渡さないこと。
②門限を作ること。時間を過ぎたら、入れないこと。
「ごめんなさい」と言ったら、一度だけ、入れてあげること。
を厳守するように両親に言います。
「お金を渡さないって、、じゃあ、盗みをしたら、どうするのですか?!」
不安がるお母さんに、相談員は、
「盗みをするようなら、別の治療が必要です。」
ゆうこちゃんにもですが、両親にも試練の時が
やってきました。
やはりというか、そこんとこよろしくというか、ゆうこちゃんは、門限など守らず、鉄製のドアを
ガンガンと団地中に響き渡るくらいの強さで、蹴ったり叩いたり、「開けろよぉ~!」と、叫んだりします。しかし、相談員の先生との約束もあり、我慢して開けないでいるお父さんとお母さんでした。
しかし、スマホも無い、「昭和」だからか、ゆうこちゃんは、家に帰ってきてくれますが、これが現代ならば、ネットで繋がった見ず知らずの他人の家に
入り込む事態になっていたかもしれません。
また、「お金」をあげないと、ゆうこちゃんは、荒れて、母親を殴ったり蹴ったりします。母親は、蹴られながらも、ラガーマンのようにバッグを死守し、ゆうこちゃんは、怒りながら、出ていきますが
そこから、また、一荒れしていきます。
とりあえず、化粧、ヘアスタイルが
↓
うわっ!!
よく知らない現代の人が、こういう人を街で見かけたら、「XJAPANのファンなんだろなぁ」とか、パンクバンドの人だろなぁとか、思うことは
あるかもしれませんが、
「あっ!不良だ!!怖い!」
とかは、思わないでしょう。
今は、「不良」は、見えない時代。
普通の姿で、普通に生活している子供や人が、
闇を抱えている時代です。
ゆうこちゃんたちの「不良」時代は、言わば、周りに、「あっ!不良だ!」と、髪型やファッションを見れば、認知できるような、一般人に親切な
時代だったのかもしれません。
「積木くずし」のゆうこちゃんは、幼い頃から、仕事優先で家庭のことは、お母さんに丸投げなんだけど、浮気はしっかりしてるお父さんと、浮気をしているのを知っていながら、家を出る勇気も意識も無く、ただ、お父さんをなじり、怒鳴るお母さんの
姿を、狭いおうちの中で、見つめ続け、「自分は、どうしたら、いいのか。どういう存在なのか。」と、悩み、迷路に、はまりこんでしまっているのかなと思いました。
中学校入学が、「キレる」きっかけになったのだろうと思います。
この作品は、お父さんである実在した俳優さんが書かれたのですが、「自分たちが築いた家庭という城は、実は積木のようにもろかった。」という
意図があるのでしょうが、
どうだろ。
わたしは、最初から、実際のとこ、「城」など無かったんじゃないかな。「築いた。」って思っていたのは、ご両親だけで、ゆうこちゃんにとっては
不毛な荒野に感じていたのかもしれません。
映画「積木くずし」。子供の中の悲鳴とかやるせなさを、わかりやすく姿や行動に出すことで、周りに知らせていた
時代の話しとして、捉え、現代の複雑化した、子供たちと、いっしよに考えてはならないなと思える作品でした。
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